しまい込まれて忘れられていた古伊万里を引っ張り出して、なんとか続けていますが、いずれにしても残りは僅かです。
さすがにもう中期以前の品はないかと思ったんですが、まだありました
「染付桜散らし文六寸皿」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/d8/bca52b098262009538fc623c29f60be4.jpg)
延宝~元禄といった時代の品だと思われますが、見込みいっぱいに桜の花(?)を不規則に散らしています
数えたら全部で45個の桜の花が描かれていますが、この規則性がありそうでない配置はどうやって考案されたのか不思議です
(まさか絵付け職人が気分で散らしたなんてことはないでしょうし・・・)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/ea/cacb212b6d13cca499a6dee0bad42307.jpg)
個々の桜花は特に丁寧という訳ではありませんが、バランスよく描かれているように感じます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/2c/e4743fe5728bc12d468983d2844ca00f.jpg)
落款はなく、裏面の唐草については延宝期の藍柿のような丁寧さがありませんので、やはり元禄古伊万里といった感じでしょうか。
薄いニュウがあったことで安く購入した品ですが、それもまたウチらしい特長ではあります。
散らしが見事です。
デザインで無作為は、本当に難しいです。
自然に、を意識すればするほど片寄りが生じてしまいます。
その点、この皿の散らしは絶妙だと思います。
ウチにもも、メダカを散らした煎茶碗があります。いずれ紹介します。
桜の花だけを、このように沢山散らしたものは珍しいですね(^-^*)
一見、適当に、散りばめて描いているように見えますが、良くみますと、なかなかバランスよく描かれていることが分かりますね。
鍋島のように、いったん、型紙のようなものに墨で描き、それを皿に写し、そこに写った文様のところををなぞって描いているのでしょうか、、?
けっこう、手間がかかっているように思いますね。
やはり規則性の無い散らし方がされていました。
こういった品見ると、江戸期のデザイン・センスの凄さが感じられますよね~
和様な文様を使ってアバンギャルドなデザイン、伊万里の多様性を感じます。
メダカ散らしの煎茶碗、楽しみにしております。
なるほど花びらの先端の切れ目を見るんですね、勉強になりました。
これだけバランスよく同じ文様が描かれているところから推測すると
やはりドクターさんのおっしゃるように、鍋島と同様の手法が使われた可能性が高そうです。
これで印判だったら珍品かも知れませんが、どうやら手描きのようです。