古伊万里の在庫が僅少ということで、このところパッとしない品が続きましたが、あちこち探したら、もう一枚だけ古手の品がありました
小皿ではありますが、見どころのある品なので紹介したいと思います。
「染付椿文小皿」(1670~80年代)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/ad/e88da722e8da8d0a2c388c96e59f439c.jpg)
お皿全体で椿の花を表現した、大胆でありながら和様のデザインの小皿です
四寸半サイズの小皿ながら、存在感は十分で、小皿としては優品と呼んでも良いように思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/91/41c664e6c3692fcd8f844e89d51ffc38.jpg)
薄手のシャープな成形で、見込み周囲の葉の部分は単なる絵付けではなく、葉の形に陽刻された上から絵付けされています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/18/5a0ebbb2a520b1e7ed14bf71ec4893b8.jpg)
見込み部分の椿の花は典型的な描き方で特に特長はありませんが、この部分を薄濃みにすることで、葉の部分と対比させているように感じます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/7f/b70801135de0429fc6822c409c169f3a.jpg)
裏文様も寛文~延宝期に見られる、ちょっと個性的なもので、この辺りも魅力の一端であることは確かでしょうか。
ワタシの記憶が正しければ、この品を購入したのは2007年で、栃木県今市市(現在は日光市)の業者さんのHPで発見し、迷わず購入を申し込んだものでした。
この品と同手の品は、「別冊太陽 染付の粋」の67頁に掲載されていますが
確か古伊万里の大師匠であるDr.kさんも同じ品を所有していたような気がします。
ここまで大胆なデザインに脱帽です。
呉須の使い方も巧みです。
コレクションするなら、こういう品ですね。
かく言う私は、いまだに、そういう境地になれません(^^;
そこで、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中の記事を調べてみましたら、酒田の人さんが、酒田の人さんの以前のホームページの「main」の中でこの小皿を紹介された2~3ヶ月後に、「そういえば我が家にも同じようなものがあったな~」と思って紹介していましたね。
私は、平成27年6月1日に紹介していました。
今は、このブログで、私の蒐集した古伊万里のほぼ全部を紹介しているところです。
近いうちにこの小皿も、このブログでも紹介したいと思います。
この品は小皿ですので、何十客という数で作られていると思うんですが
なかなか市場には出てこないようです。
小皿は収納が楽だという点もワタシには良い点だったりします。
良い品は誰が見ても魅力的ですので、同じ品を持っている人がそこそこいる訳ですが
ネットの発達したおかげで、同じ品を所有している人と出会えるのは
まさに、この時代ならではだと言えますよね。