Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 113(古九谷山水文葉形小皿)

2021-02-21 23:05:50 | 古伊万里
極めて趣味性の高い骨董品の相場は景気に左右されるようで、古伊万里についても一部の名品以外はピーク時よりかなり安くなったように感じます
とは言え、盛期の色絵柿右衛門や五彩手の古九谷、さらには藍柿や藍九谷の優品はそう簡単には入手できません。
古九谷様式は伊万里の中でも人気高いカテゴリーですが、そんな中でも比較的に人気薄なのが金銀彩だと思います。
今回はそんな古九谷金銀彩の小皿を紹介します
「古九谷山水文葉形小皿」

柴コレ6-287(総目録0870)と同手の品で、13X11cmほどの変形小皿です
山水文を金銀彩だけで描いており、銀彩はお約束通り酸化して黒くなっています。
良く知られているように古九谷金銀彩は限られた年代しか作られておらず、その大きな要因は銀彩の酸化にあったようで
同時代の染付の品に比べれば数が少ないはずなんですが、人気はイマイチということで、意外に安く売られていたりします。

画像では判りにくいんですが、葉形皿ということで、ちゃんと葉脈が陽刻されています
古九谷金銀彩にはいくつかバリエーションがあり、この品のような金銀彩だけのもの、金銀彩と染付を組合せた品
さらには赤を入れた品があるようです。

裏面を見ると適度に古色がありますね(350年以上前の品ですから当然ですが)
この品はワタシが初めて買った古九谷金銀彩の品で、本当は赤が入った金銀彩が欲しかったものの、予算内で買えた唯一の品がこの品でした。