Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

酒田をちょっと散歩 11

2019-06-16 19:46:06 | 散歩
散歩シリーズですが、今回は番外編のようなものです
特に地域を限定せずにワタシの大好きな「板塀の路地」をいくつか紹介します。
板塀(出来れば黒がベスト)だけならそこそこあるんですが、やはり細い路地に隣接していることが重要で
ワタシはこの景色に妙な郷愁というか魅力を感じています。

まず最初は本間美術館の南側の路地です。北側の通りにも同じように板塀がありますが、細い通りではないのでコチラをチョイスしました


コチラは本間美術館の裏側の通りの路地です


駅から歩いて数分のところにある路地


コチラは「おくりびと」のロケでも使われた「荒木米穀店」近くの路地


ここはウチの近くの路地なんですが、途中から右に曲がっており、出口が見えない点がいい感じです
折りしも雨だったんで、実にいい風情になりました。(自己満足)


こういった板塀はいずれ姿を消して行くんでありましょうか。

回想の古伊万里 3

2019-06-16 12:04:09 | 古伊万里
かつて別の場所で紹介した古伊万里を再登場させるシリーズの3回目です

古伊万里の世界では時代に合わせた分類(学芸員とか研究者の分類)と、業者さんにとって都合の良い分類が存在し
初期伊万里などは共通な分類ですが、寛文様式だの延宝様式だのという学術的な分類よりは
「藍九谷」、「藍柿」「古九谷」、の方が判りやすく、かつ商売上都合がいいという面もあるように思います。
古伊万里に興味を持つと、「藍柿」はどんな品を言うか、その基準は?、といった疑問にぶつかります(ワタシもそうでした)
普通に考えれば、「延宝~元禄あたりの上手の染付の品」というのが藍柿だとは思いますが
その基準は人によって違うというのが現実のように思います。

前置が長くなりましたが、今回はワタシが「藍柿」の基準と思っている品を紹介します


HPでは「盛期伊万里 染付桔梗の図六寸皿」として紹介しましたが
小木先生の「新集成 伊万里」の222ページに「草花文皿」として同手が紹介されていますので「草花文皿」とします
薄く上品な発色の染付と繊細な絵付けがいかにも盛期の伊万里を思わせる品だと思っています。

恐らくは延宝期の品であろうと想像されますが、なんと言っても繊細で完成度の高い絵付けが特徴で
↓の画像は見込外側を拡大したものですが、信じられないような見事なバランスで絵付けされています。


裏面は一般的な唐草繋ぎですが、盛期らしい丁寧さが見えます


藍柿という曖昧な感覚を自分なりに理解するのは、結局のとこと目線を上げるしかないと思っています
ついでながらこの品は裏側に1.5cmほどのニュウ(表に通っていない)のある傷物ですが
古伊万里は安くなったとはいえ、ワタシには完品を入手する不可能な品でもあります。