堺北民主商工会

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表現の自由

2007年04月27日 10時40分08秒 | 世間の話
 太平洋戦争(第2次世界大戦)も敗戦に近い沖縄戦。連合国軍(アメリカ軍)が遂に、沖縄に上陸した。
 この時から沖縄の悲劇が始まった。
 その悲劇とは「集団自決」と言う見るも無残な惨劇。アメリカ軍に追い詰められ逃げ場を失い崖から身投げする、手榴弾で自らの命を絶つ。……etc。
 何とも言い様の無い、胸詰まる出来事だったか。最初の集団自決は座間味村での180名。
 古今東西を問わず(侵略)戦争が齎す代償としての犠牲は何時の世も女や子供達など、苛弱い国民が覆い被るハメになる。しかも、最も過酷な「死」という代償を。
 しかし、もう2度とあってはならないこの悲劇を捻じ曲げようとする策略が起きている。
 それは平成19年度の歴史教科書検定で沖縄での集団自決は(沖縄)国民自らが「死」を決意した尊い行為であり、この神聖なる行為に日本軍は一切、関わっていないとする教科書が検定され、出版された。
 この事実の捻じ曲げに沖縄の人々は挙って、猛烈な憤りを発している。
 多くの友人の自決を具に、見ていた人々は次のように口を揃えて言う。……「敵(アメリカ軍)に撃たれて死ぬのは日本人の恥だ。この手榴弾を使い、「天皇陛下万歳!」と叫んで自決せよ」と日本軍から言い渡された」と。
 日本軍(軍国主義的天皇制国家)による「集団自決」への関与は紛れも無い明々白々たる歴史の事実である。
 歴史の事実を「事実」として正確に後世に伝えない。それどころか事実を歪曲して伝える。……これも「表現の自由」と言えるのであろうか?
 太平洋戦争を「天皇と日本軍、時の政府と財閥が引き起こした侵略戦争である」と断言できないにしても、沖縄での「集団自決に日本軍が明らかに関与していた」と「お偉い方々」は何故、はっきりと言えないのか!(おぞましい身の毛もよだつ従軍慰安婦問題での安倍内閣(自民党・公明党)の見解も同様)
 例えは悪いが学校でのイジメが原因で「お偉いさん」のお子さんが「尊い命」を自ら絶った時、周りの人々から「学校でのイジメは全く、無かった。あなたのお子さんはイジメが原因で自ら、命を絶ったのではありません」と捻じ曲げて言われたら、お偉いさん方! あなた方はどう思いますか?
 こんな「お偉いさん」が日本で今、政治を司っている。
 いかなる戦争も絶対に2度と起こしてはならない!
 しかし、仮に(侵略)戦争をそんなに賛美し、好む人達が居るのであれば、その人達が、若しくはその人達の家族が(侵略)戦争の最前線に立つと言う法律を作れば良い。最前線に立つ勇気(?)も度胸(?)も無い人間が軽々しく「尊い命」を論じて欲しくない。
 どんな戦争も「破壊」こそ有れ、決して「創造」を生み出す事は有り得ない!