サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

二元論と一元論

2018-03-22 04:00:32 | 日記
神の御姿を完全に心の中でイメージしてそこに心をそそぎ込むようにすべきです。
神の御姿が、外界に見られる時、それは条件付き二元論です。
心の中で見れる時、それは条件付き一元論です。
神の御姿が、アートマに吸収された時、それは不二一元論となります。
外界で見れる神の御姿は、まず第一に心に吸収されて、次に魂に吸収されなければなりません。
自分で選んだ神のイメージに集中して、他に心を揺らすべきではありません。
心を御姿の型に流し込むことによって、心が神の御姿になるのです。CWSSBJp117

ポニョ:この前あんたが喋りすぎるから、前回は四つしかルーミーの詩を紹介出来なかったぜよ。

ヨシオ:それじゃ今日はいきなりルーミーの詩を紹介しよか。最初の詩は、神を外界で探すのではなく、自らの内に探しなさいという詩や。


真理は我らの裡に 
 
木立は繁り枝には果実あふれ
蔓草は曲線を描いて緑に光り
スーフィは一人、木陰に座す
瞼は閉ざされ、頭は膝の上に
瞑想の海深く沈んで動かない
何ゆえに、と、問う者がある
何ゆえに目を閉じているのか
慈愛に満ちた神の御しるしを
探し求めていたのではないか
目を開け、汝の周囲を見渡せ
これぞまさしく神の御しるし
それなら、と、その人は言う
御しるしなら常にここに在る
これ、という形や印も無しに
我が体内の奥深く、心の中に
巡る季節を映して梢が揺れる
世の美とは姿や形に宿るもの
次から次へと移り変わるもの
唯ひとつ、完璧なる人の胸に
永遠に輝ける果樹園を除いて

ポニョ:昔から賢者や英知の人といわれる人は、この物質世界に囚われず、真の自分を自らの内に探求して来た人なんやな。

ヨシオ:そういう意味では、ポニョもいつも自分の内にある胃袋を幸せにする努力をしているやないか。

ポニョ:あのね、それってすごい嫌味ですが。次に紹介する詩のタイトルが面白いんや。ラッパのイカというタイトルで、イカとラッパと何の関係があるのか?イカ焼きが出来たらラッパを吹いて呼んでくれるのかなと思って読み始めたら、ラッパイカという名前の人の話なんや。日本でラッパイカなんて名前を持っていたら、子供の時からいじめられるやろな。

ラッバイカ 
 
夜、その男は一心に神を念じていた。 –– 「アッラー!」
繰り返される御方への賛美で、彼の唇は甘く熟した。
–– 何とまあおしゃべりな男よ。
話しかける者があった。悪魔である。
–– 「ラッバイカ」とのお返事はどこだね。
アッラー!アッラー! おまえが幾度呼んだところで、
玉座からは一度も、「ラッバイカ」と返ってきやしない。
いつまでアッラーを呼ぶつもりだね、そんな厳しい顔をして。
すっかり心を砕かれた男は、あきらめて横になり眠りについた。
すると夢とも思えぬ鮮やかさで、ハディルが顕われた。
–– おまえに問う、何ゆえに神への賛美をためらうか。
何ゆえに悔やんで悲しむのか、かれの名を呼び続けたことを。
男は答えた。
–– いいえ、ただ「ラッバイカ」とのお返事が頂けないものですから。
開かぬ扉を前にして、立ち去るべきかと思ったまででございます。
ハディルは答えた。
–– それは違う。聞け、あの方からの伝言だ。
 
おまえが「アッラー」と呼べば、
それがわれの「ラッバイカ」である。
おまえが胸に抱く想いも嘆きも憧れも、
おまえの胸にあっておまえのものではない。
それらは全てわれよりの使いであると知れ。
おまえの畏れ、おまえの愛が、
われの好意を捉える投げ縄となる。
見よ、おまえが送り届ける「アッラー」のひとつひとつに、
われからの「ラッバイカ」がひそませてあるのを。



ヨシオ:深い意味がある詩やないか。何がイカ焼きが出来たらラッパを吹いて呼んでくれるや。ラーミーさんに失礼やないか。
この詩は神の御名には全ての語が含まれているって事やろ。つまりラッパイカさんが神の名を呼んでいるように見えるけれど、実は神が神を呼んでいるんや。だからこの世界には「私」しか存在しないんや。

ポニョ:おいらはそこまで深く考えてこの詩を読まなかったな。イカ焼きの詩やと思って喜んで読み始めたんやけれど。

ヨシオ:イカ焼きはどっちでもええっちゅうに。次に紹介する詩は、肉体意識を持っている者は、獣と一緒やけれど、肉体意識を取り去った悟った魂は、全てに自分と同じ魂を見れるので、この世で光だけしか見れなくなってしまうという意味の詩や。


魂は唯ひとつ 
 
信じる者は数多くいても、信仰そのものは唯ひとつ
体は別々に離れていても、信じる者の魂は唯ひとつ
雄牛やロバのそれとは別に、人には人の知性と魂があり
加えて人の魂の中にも、聖なる吐息を得た者の魂がある
けものの魂は合一を知らず、故に合一を恋い焦がれることもない
弱くはかなきものたちに、合一を理解せよと言うのは無理がある
けものの魂の持ち主たちは、誰かがパンを食べてもその隣人は満たされず
誰かが重荷を背負っていても、その隣人が手助けをするということもない
否、それどころか彼らのような者たちは、隣人が死ねば喜び
反対に隣人が財を得ようものなら、今度は死ぬほど嫉妬する
犬やオオカミどもの魂は離れている
けれど神の獅子たちの魂は唯ひとつ
魂という語が複数あるかのように扱われるのは
ひとつの魂に無数の体が連なり関っているから
天に唯ひとつの太陽の放つ光が
無数の館の中庭を明るく照らす
館の壁を全て取り去ってみれば
散らばった光も唯ひとつに還る
体という館を取り去ってみれば
信じる者の魂も唯ひとつに還る


ポニョ:ふーん、そういう意味やったんか。今気がついたぜよ。おいらは繊細さが無いから詩人にはなれないやろな。

ヨシオ:なんだかんだと言ってブログで詩を書いていたやないか。ペンネームを金子ミスオするんやなんて言って。

ポニョ:金子ミスオはあんたが勝手に付けたんやないの。次に紹介する詩は、地獄に堕ちた悪人が神への愛を持ってたので、神に助けられるという意味の詩やぜよ。おいらは深く考えなくても分かる詩が好きやな。


奈落へ墜ちる前に 
 
守護天使たちは、常に彼を取り囲んでいた。
彼の目に見えなかっただけのこと。
それが今や姿あらわに、看守のように彼を引き摺る。
–– 犬め!立ち去れ、お前の檻へ。
怒声と棍棒で追い立てられながら、
彼は振り返った、かの聖なる存在の方へ。
秋の雨のように涙が流れる。
ささやかな希望 –– それ以外に、彼に何があっただろう?
光の領域から、かの聖なる存在の声が響く。
–– さて、何としたか。
美点のかけらも無き者よ、唾棄すべき輩よ。
汝は見たか、たった今ここで開かれた巻物を。
汝の悪業の数々で、黒々と染められていた。
これ以上の何を欲するのか。
何ゆえに振り返るか。
罪の上にも更なる罪を重ねようというのか。
彼は答える。
神様、あなたが一番良く知っているくせに。
たった今あなたが宣言したよりも、
百万倍も悪い罪を俺が犯したってことを。
俺がやったことそれ自体がどうというのじゃないんだ、
悪いとか悪くないとか、それ以前の問題なんだ。
従順に正しく生きるとか、反抗して過ちを犯すとか、
そういうのはどうでもいいんだ。
善悪だとか、信仰だとか、背信だとか、
努力だとか、怠惰だとか、そういうことじゃないんだ。
俺はあなたに愛されてると知っていた、
それでいて、愛を裏切った。
俺が振り返ったのはあなたの愛だ、
自分の言い訳がしたかったわけじゃない。
俺は名誉の流浪者気取りだった、
あなたは俺に散々好き勝手にやらせてくれた。
あなたはいつも気前がよかった、
俺は、あなたに頼ってばかりだった。
犯した真の罪について、彼が告白したとき、
神は天使達に命じた。
–– 戻してやれ、わが愛に決して絶望しなかったがゆえに。
われは無に帰そう、犯された罪の全てを。
その他の罪もまた同様に。
自由意志という名の炎が燃えあがるならば、
罪という名の火の粉が爆ぜるのは必定。
われは火の粉を最小限に留めよう、
聖なる炎を絶やさぬために。
火の粉が飛び散り、館が燃え上がるならばその時は、
–– われは棘もて、薔薇の木陰の証しとなそう。


ヨシオ:確かに何にも考えなくても分かる単純な詩やったな。俺は次に紹介するような奥深い意味のある詩が好きなんや。
次の詩は帰依者は神を賛美している限り、帰依者と神のギャップは埋まらないよ。早く君自身が神だと気づきなさいよという意味の詩なんや。


神は賛美の彼方に 
 
ごらん、大地を。
知恵の光を吸い込んで、
胸の奥に種子を受け入れるのを。
やがて春が訪れる。
大地は、預かっていた信託を
自らの上に広げて見せる。
大地は誠実だ。
決して信頼を裏切らない。
その誠実さを、大地は学んだのだ、
永遠不変の御方から。
ごらん、大地を。
声も無く、動きもしない。
それでいて、われらよりも
はるかに多くの知恵を持っている。
ああ、慈しみもて土塊を賢者となさしむ御方よ ––
そして、ああ、われらヒトの心を、目を、
怒りもて塞ぎたもう御方よ。
神よ、全能の御方よ、讃えれば讃えるほど、
わたしはあなたから遠ざかる。
賛美の言葉は、生じたと同時に嘘になる。
何故ならあなたを讃えるということは、
未だ「賛美するわたし」が在る証し。
そして「賛美するわたし」なるものこそが、
全ての罪の根源なのだから。


ポニョ:二元論が全ての罪の根源って…。その表現はちょっと大袈裟やぜよ。サイババさんも一朝一夕に人は神を悟れない。先ず神に帰依するという二元論から入って、条件付き一元論、そして不二一元論に入って行きなさいって言っておられるぜよ。
だから二元論を悪いって決めつけるのは良くないぜよ。全ての罪の根源やて。言い過ぎや。
おいらが気に入った詩は、神の意志には逆らえませんよという意味の詩なんや。
おいらはこの詩を読んで思い出したエピソードは、ノストラダムスが王様に夕食に招待されて、王様が白豚と黒豚の二匹の子豚を見せて「今日の夕食にはどちらの子豚が調理されると思いますか」と聞いたら、ノストラダムスは「黒豚の方だ」と答えたんや。
それで王様は、ノストラダムスの鼻をあかそうと、調理人にコソッと白豚を調理しろと命令したんや。
調理室で白豚を殺そうとしたら、狼がお城の近くにやって来て吠え始めたので、白豚はその狼の声に怯えて調理人の手から飛び出して逃げて行ってしまったんや。それで調理人は仕方なく黒豚を調理して夕食に出したんや。
王様はノストラダムスが豚料理を食べ始めたのを見て、「今あなたが食べているのは白豚ですよ」と勝ち誇ったように行ったら、ノストラダムスは、「いや黒豚です。」と言ったので調理人をノストラダムスの前に呼んで、「この豚料理は白豚か黒豚かどちらだ」と聞いたら、調理人は「すみません。黒豚です」と答えたんや。

ヨシオ:それがどうしたんや。どっちでもええやないか。この詩と何の関係があるんや?

ポニョ:いや、神の意志には逆らえないなというエピソードなんやけれど。まあどっちでもええか。

ヨシオ:今日はポニョが余計な事を喋りすぎたからスペースが無くなってしまったやないか。また来週もこの続きをしよか。


逃亡者 
 
ある朝、ソロモン王の法廷へ大慌てで駆け込んだ者があった。
高貴な身なりをしてはいたが、
その顔は苦悶のために血の気も失せ唇の色は青かった。
王は尋ねた、「貴紳よ、いかが召されたか」。
すると彼は言った。
「アズラエルです、ああ、死の天使に目を付けられました ––
憎悪と憤怒もて私を睨みつけておりました」。
「それで、貴殿の望まれることは?」。
「我らが生命の守護者よ、お願いします、
どうか風に命じて私をヒンドスタンまでお連れ下さい。
貴方のしもべをお助け下さい。
遠いかの地に逃げ仰せれば、死からも逃げ仰せることでしょう」。
 
手放すことを怖れて逃亡を試みる者よ、
そしてそれゆえに貪欲と、虚しい希望の顎に呑まれる者よ。
手放すことへの恐怖と不安に耐えられぬ者とは、
この物語の、死の間際になってあがく男のようなもの、
貪欲と野望とが、彼らのヒンドスタンとなる。2
 
ソロモンは風を召喚した。
男を連れて大洋を渡り、ヒンドスタンの奥深くへと連れ去るよう命じた。
 
明くる朝、ソロモンは彼の法廷でアズラエルと会っていた。
「昨日、あるムスルマーンと会ったのだが」、彼は尋ねた。
「貴殿は彼を怒りもて睨みつけたという。
彼がおとなしく貴殿を待たずに、逃亡を企てると知ってのことか?」。
「怒りもて睨みつけた、だと?まさか」、死の天使は答えた。
「確かに私は彼とすれ違った。私は驚いた。
何故なら、私は神にこう命じられていたから ––
『汝、今日はヒンドスタンにてかの男の魂を得よ』と。
それで私は立ち止まり、不思議に思ったのだ、
『はて、この男、何故にヒンドスタンではなく此処にいるのか。
百の翼があったとて、今日中にヒンドスタンに辿り着きはすまいだろうに』と」。
 
世界で起こる出来事の全てはかくの如しだ、
目を開け、目を開いて良く見るがいい!
一体、何から逃げようというのか?
自分自身から? 何たる不合理!
一体、何から逃げようというのか?
あるいは神から? 何たる茶番!



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