すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

つるし雛に込められた「願い」伝わる

2023-03-08 | 日本の文化
●3月は、女性月。

3月は、私の中では「女性月」。
ご存知3日は「雛祭り」。
そして、本日8日は
「ノルウエーの女性の日」です。
(世界女性デーでもある)

今日は、生徒5人とも女の子、
私の教室の「雛祭り」のお話です。

●子どもたちも 私も
 進化している。

彼女たちは、9才~13才。

母とは日本語で話す子、
母が日本語で話しても
ノルウエー語で答える子、
家に全く日本語がない子。
と、まちまちなので、
4クラスに分けています。

週1回、1時間ですが、
子どもたちは力をつけているし、
私のノルウエー語も
ぼちぼちながら上達しています。

今年なら、
うちにある友人が送ってくれた
吊るし雛の意味を伝えられる!



●興味津々の娘さんたち

実は私が、友人から贈ってもらって
「つるし雛」のことを知りました。

お雛様とお内裏様だけでは
伝わりにくい
「娘の幸せを願う親の想い」が
詰まっているんですねえ。

子どもたちの反応は、予想以上。

まずは、
名前を言えるものが増えています。

「でも、どうして、
 女の子のお祝いに 
 これを飾るのかな? 
 例えば、犬は?」
「・・・?」
「犬は安産だから、
 楽に子どもが埋めますように、
 という願いがあるのよ」。


皆口をそろえて言った「ねこ!」(笑)

「お母さん、私を生む時、
 とっても大変だったんだって」。
「だから、少しでも楽なようにと、
 親は願うのよね」。
「赤色は魔除けの色。
 ほら、目が赤いうさぎ。
 不思議な力の目!(笑) 




「うさぎって喧嘩しないんだって。
 だから、
 友達やパートナーと仲良くね。
 喧嘩、戦争はしないでね、
 という願いだね」。

「パパとママ、喧嘩するよ。
 でも、その後は、もういいの」。
「それはね、自分の考えを
 ちゃんと言っているのよ。
 それで、パパもママも『
 『ああ、そうか』って、わかる。
 だから、とっても大事なこと。
 喧嘩ではなくて、話し合いよ」。





「これは、何?」
「じゃあ、これは、どうして?」
と、どんどん聞いてくれます。

ノルウエー人の二人も、
「なるほどー。おもしろい」
と興味津々。

迎えに来たパパに、
ノルウエー語で
ペラペラ説明し始めたりして。(笑)

●「手縫い」の素晴らしさ

全員が一番驚いていたのは、
このつるし雛が、
「80歳の人の(友人のおばさんの手縫い」
ということでした。

編み物の国では、
「手縫い」でこんなに作れる、
ということも貴重なのです。

こんなチャンスが授かり、
お嬢さん方の成長を
見せてもらえる。
有難いことです。

それにしても、
「祈りや願い」を象徴するものを
身近なものに見つけて具現化する。

そういうことが、日本文化には多いのですね。

日本を離れて、日本を知る。

そんなことだらけです。

さあ、今晩は
「女性の日の集会」に
コーラス出演。
2曲歌います。
がんばってきまーす!
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