すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

トロムソ国際映画祭 ノルウェー語字幕でオープニング

2023-01-26 | ノルウェーの生活
今週は、日本も大雪だと聞きました。
皆さんの所では、いかがですか?

こちらも雪が降り始め、
太陽が戻ってきているというのに、
まだ輝く太陽にお目にかかっていません。



さて、この時期、
トロムソでは毎年
TIFF(トロムソ国際映画祭)があります。
※TIFFに関する過去の投稿
 ボランティアに興味のある方は、こちら

コロナ以来、初めてデジタルなし、
「映画館のみ」に復活しました。
(1月16日~1月22日)

今日は、私が見た中から、3本、
ご紹介したいと思います。

「カラオケ パラダイス」
             (フィンランド)
日本発カラオケが、
海外でこんな展開をしているとは!

トロムソにはないけど
フィンランドでは、ちらほら見かけた
「KARAOKE」の文字。

会場は、カラオケルームでなく、
パブがメイン。

乳児の我が子を亡くした母、
パーキンソン病で体の機能が落ちていく女性、
極度の緊張体質で閉じこもりがちな男性、
妻に出て行かれ自信喪失の男性、
カラオケの機械を積んで車で走り回る女性。

カラオケを通して
彼らの心理、人生の変化を
追いかけるドキュメンタリー。
笑いあり涙あり。

映画鑑賞後、来場していた監督から、
収録後の彼らの「今」まで聞けて、
さらに拍手喝采。

日本とフィンランド、
ノルウェーの違いも感じた一本。

「La elva leve (川を生かせ)」
                  (ノルウェー)

北欧には、
「サーミ」という人たちがいて、
サーミ語がある。

1968~1982年、
サーミの人たちの死活を巡って、
政府が打ち出した「川をダムにする企画」に
反対し続けた史実に基づく話。

教師になった主人公は、
サーミ語を使わず、
サーミであることを隠していた。
が、次第に職場でも開示し、
この反対運動に本気で取り組むようになる。
彼らは決して武器、暴力は使わない。

この映画は、TTIF初日、
四会場で一斉に公開された。
それも、英語字幕でなく、
ノルウェー語字幕で。
国際映画祭なので、
英語字幕が通常なのですが。

まずは、ノルウェー人に知ってもらいたい。
「国際」とは、自国を思う心があってこそ。

どの国にもある重要な差別問題。
言葉を超えて、魂に訴えるものが必ずある。

そんなTIFFの熱い信念が覗える。
鑑賞者の投票では、見事1位獲得。

「Living」
          (イングランド)

黒澤明監督の作品を
カズオ・イシグロの脚本、
「生きる」の英国版。

英語の映画には、
字幕がつかない。
つまり、私には難しすぎる・・・!

と、私には残念過ぎた作品。

日本では、今年3月公開とか。
なので、詳細は控えます( ^^) 

ただ、

日本に帰ったら「黒澤版」と
「イシグロ版(日本語字幕つき)」の両方が見たい!

うん、帰る楽しみが増えた!

ちなみに、日本の映画は、
「LOVE LIFE」「ノイズ」
「となりのトトロ(子供向けに屋外で無料)」
でした。

こちらをぜひご覧ください。
映画の一部を見ることができます!
https://www.tiff.no/program-2023

皆さんには、慣れない雪。
体を温かく、
足元に気をつけくださいね。


コメント (3)
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