すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

日本語教室、小さな灯を消さぬように

2022-02-12 | 日本語の教室
今週集中していたこと。

私が日本にいる間、
生徒が、自分で勉強できるような
提案作りと教材作り。

とっても力が着いてきているのに
落としてほしくないもんなあ。

私の日本語教室は、
2人の姉妹(母が日本人、父がスェーデン人)に始まった。

昨年1月、
2人のノルウエー人の女の子、
12月にもう1人(母が日本人、父がノルウェー人)増えて、
今は、生徒が5人。

なぜ、日本語を学びたいのかな?

日本語ができても、成績に影響するわけではない。
日本語ができなくても、日常で困ることもない。

「母が、日本人だから」というのは、
確かにあるだろう。

「日本で話したいから」
「日本のアニメが好きだから」
と、本人は言うが、
もっと奥なるものから来ているのではないか、
というのが私の実感。

だから、私が心がけてきたのは、
この小さな灯、
この貴重な灯を絶やさないように。
日本語を学ぶことが嫌いにならないように。

そして、願いは
自分で喜んで学べるように。

私がここノルウェーに来て、
「一人前の大人」と言えない自分に、
「子ども」を反映するようになった。

何がしてほしいのか、
どんなことが助けになるのか、
どんなことをされると悲しいのか、
と痛感、実感した。

その経験も
教室の私を手伝ってくれている。

手探りで
教材を作ってきた。
ここに既製の教材はないから。

コロナで
日本で仕入れることもできなかった。
ネットでも、
目の前の子らに合うものを見つけることができなかった。
日本の子どもと同じ方法では、無理だとも気づいた。

絵カードもいっぱい描いたなあ。

日本語でさえ「知らないことばかり」
と気づき、ネットで学ぶ。

特に、
ノルウエー人2人のクラス。

私はノルウェー語が十分でないから、
前日から、ドキドキ。
相方さんに実験台になってもらい。
さらに彼からノルウエー語の表現を教わる。

トロムソにいながら、頭は「日本語」。
しかし、日常で使う言葉は「ノルウェー語」。

脳は以前に増して、
混乱しまくっていた。

しかし、心は、いつも喜んでいた。

一年たつと、慣れてくるものだ。
全くドキドキしなくなった。

ノルウェー語でわからなければ、教えてもらう。
子どもは、優しく教えてくれる。

今回、ノルウェー人の子が学んできたことを、
一日5~10分で 復習できるように
まとめてみた。

その量と質。
こんなに やったんやあ。

「となりのトトロ」のお蔭やわあ。
楽しく学べたもんなあ。



一年前は、
日本語を一つも知らなかった子たち。

自分で勉強しているのが
よくわかった。
彼女たちに「宿題」は、出したことがない。
(※ 自分でできる資料は渡しているけど)

ひらがなの読み書きもしてきて、
今年は、もっと読めるようになりたい、
という彼女たち。

一日5~10分だけ。できる?」
「うん」。

あんまり、あっさり言うので、
聞き直してしまった。

「できる?」
「うん(笑)」。

さあ、他の子も
どんな時間を過ごすのかな?

ノルウエーに戻ったとき、
5人の少女たちは、
どうなっているだろう?

私は、
期待せず、
ただ日本を楽しみます!

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