磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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黒い卵

2006年06月28日 | 読書日記など
『黒い卵』
        栗原貞子・著/中國文化叢書s21年

終戦の翌年に出版されたものらしいです。
どうも希望に燃えておられるようにも感じられます。



吉永小百合さんの朗読でも読まれていた。『生ましめん哉』が掲載されています。今では漢字は平仮名にしてあり『生ましめんかな』ですね。

「はしがき」に、栗原貞子の詩とはいかなるものか、芸術とはどういうものか、書いておらるようです。下「」引用。このページでは旧字などは現代に改めてあります。
「感情は単なる感情ではない。封建的な感情は常に封建的な思想から湧き、自由な促はれない感情は自由な思想の中から生まれる。
 私は戦時中も私の思想−−自由と愛と平和の社会、非権力社会へのあこがれを純全に歌った。人々が戦争の讃美歌に夢中になっている時、私は片隅で戦いなき世界を熱望した。そして今、戦は終り世界は新しく結ばれる日が来た。人々は一層強く愛によって結ばれなければならない。にもかかわらず、私は常に粗雑な索漠たるものにつきあたっては衝突している。−略−」

国際紛争というよりも、他国との友好に希望に胸を膨らませておられたようです。そんな詩もあります。

「手紙
    −ピーター、クロポトキンに送る−
私が書きさえすれば
無為自然の支那の友達へでも
遠いゝアフリカの素朴な黒い兄弟へも
北方のグリーンランドへでも
ニューヨークの雑踏する街の中へも
運んで行ってくれる万国郵便法。
人間と人間の結合させずには置くものかと
戦争しあっている国々へさえ手紙を運んで行く
おゝお前は世界を結ぶ血脈だ。
そしてお前を支配するものは
アメリカ人の一人でもなければ、
ロシア人の一人でもない
国々が相談しあひ、話しあって
連合した最初の美しい出発だ。
世界中の友よ、
縦に横に連合しよう。
お互ひに話しあい
相談しあって自由に連合しよう
あゝその時だ、
地上の一切の忌わしきもの
けがれたものの
影はひそめるのは。」



『ダンス・イン・ザ・ストリート』を思い出しました。
ミック・ジャガーとデビッド・ボーイがライブ・エイドだったと思うけど、コラボしていたのが素敵でしたね。レコードを買いましたっけ。3バージョンあって、それぞれに味わいが違うんで、何度も聴き比べましたっけ……。






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