磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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アメリカから見た3・1ビキニ事件

2008年02月17日 | 読書日記など
『アメリカから見た3・1ビキニ事件』
   広田重道(訳・編)/(財)第五福竜丸平和協会1980年

「あとがき」に書かれてあります。下「」引用。

「筆者には、「第五福竜丸」(白石書店)の著作があり、東京都江東区夢の島にある都立・第五福竜丸展示館に勤務し、毎日、第五福竜丸と顔をあわせ、ビキニ事件の資料の整理にあたり、時には来観者のために説明をしているので、敢てディパイン教授の労作の紹介を引きうけた次第である。」



ご用学者が混乱をつくりだしていたようです。下「」引用。

「一九五四年三月のいわゆるビキニ事件-ビキニ環礁における米水爆の被災事件の真相は、二十数年を経た今日、なお不明な点が少なくない。アメリカ政府が主として政府的、軍事的理由から、積極的に事件の公表を行わなかったのに加えて、その意を迎える内外のご用学者が勝手な証言をふりまいてきたことに原因がある。」

そして、出版されたという。下「」引用。

「最近、ビキニ事件の真相にふれながら、アメリカでそうした秘匿や偽装のあったことを、歴史的に明らかにした書物であることが明らかになった。一九七七年に出版されたロバート・A・ディバイン教授の“ブローイング、オン、ザ、ウインド”Blowing on the wind”がそれである。四○○頁近いA五版の単行本で、“一九五四年乃至六○年の核実験禁止に関する戦争”というサブ・タイルがついている。」

すべてが翻訳されているわけではありません。うすい冊子です。

ロバート・A・ディバイン教授は、テキサス州立綜合大学(オースチン)の歴史学の教授。

3月5日に、アメリカ船舶は、236人の現地人を4つの島からクエジェリン島にある病院に移した。
--想定外であったことは、このことからも理解できる。

福竜丸は危険区域のはるか外にいたという。下「」引用。

「福竜丸がアメリカの設定した危険区域のはるか外にいて、公海上で操業していたことが記述されている点は、注目すべきだろう。」

国連の証人拒否したストローズ。

「原子力委は、秘密裡に実行する予定のルイス・ストローズ(ストラウスと発言する人もいる)議長はアイゼンハワー米大統領に実験の飛行機からの観測を要請したが、アイクは辞退した。」

ニューヨーク・タイムズ紙は、相変わらず政府に都合のいいことを書く。

ストローズ発言。下「」引用。

「ハガチーはかれの日記のなかで、一九五四年四月二日に、ストローズは最大の確信をもって、福竜丸は日本の漁船なんかではなく、アメリカの核実験をうろうろ嗅ぎまわる“赤色スパイの道具”だと語ったと書いている。」

マッカーシー旋風がふきあれるころですね。

グッドナイト&グッドラック

オッペンハイマーも餌食になったという……。

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今もこのようなイデオロギーの人たちが、日本にも存在しています。彼らに都合が悪ければ、何でもアカにして、排除しようとする……。身勝手な論理の人たちが……。

そして、すりかえの論法で逃げたストローズ。下「」引用。

「ストローズはかれの独特の逆手打ち戦法で、核のみな殺しの亡霊を引き出すことで、放射性降下物にたいする国民の関心をそらせた。」

アメリカの一部の人たちは認めていないという。下「」引用。

「最後に、アメリカは公式に久保山愛吉氏を“水爆犠牲者”として認めたことが記述されているが、米原子力委のメンバーやタカ派の政治家には、今日なおその事実を認めないものも多く、現に数年前まで、三・一記念日が近付くと、電話などで“久保山さんは水爆で死んだのではない”とわれわれに説教する外人のあったことを思いおこす。」

そのような人たちの本も出版されることもあるだろうと思います。










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