磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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20世紀の良心-バートランド・ラッセルの思想と行動

2009年05月23日 | 読書日記など
『20世紀の良心-バートランド・ラッセルの思想と行動-Russell,Bertrand Arthur William』
    岩松繁俊・著/理論社1968年

「バートランド・ラッセルの序文」下「」引用。

「長崎の岩松繁俊助教授とわたしとは、数年来、文通をつつけてきました。かれは、わたしの書いたものやバートランド・ラッセル平和財団の諸活動についてまじめにそして体系的に研究してきたひとです。ですから、わたしはこの書物の出版をこころからうれしくおもっています。最近のわれわれの活動を日本でもっともよく知ってもらうのに、本書はきっと役立つことでしょう。日本もイギリスも、アメリカの従属国ですから、わたしは、本書の出版がすこしでも有意義であることをこころからふかく念願しています。-略-」



“迫害される平和主義=ファシストが権力をにぎる構図”はむかしから……。下「」引用。

「かつてラッセルが全身全霊をかたむけて反戦平和のための活動を展開した第一次世界戦争のとき、かれが同胞のなかに見出したものは、ドイツにたいする異常なまでの憎悪と祖国にたいする狂信的な愛国・好戦の感情であった。そしてかれの健全な常識から発する平和活動を売国奴的利敵行為として非難し弾圧したのは、官憲とそれに同調するイギリスの大多数の大衆および同僚たる大学教師たちの異常さであったのである。一九一四年においてさえ、真の“常識”はこのようにみじめな待遇をうけなければならなかった。
 われわれ自身の体験からも、このことは明白であろう。すなちわ、大東亜戦争(支那事変をふくむ太平洋戦争)中の中国、ソヴェト、アメリカなどにたいする日本帝国主義政府の異常なまでの憎悪と軽蔑と残虐行為(南京大虐殺、三光戦術、張鼓峰およびノモンハン事件、鬼畜米英打倒のスローガン、占領地での搾取、暴行、虐殺など)、狂信的な好戦感情の扇動(八紘一宇の使命、大東亜新秩序の建設、大政翼賛会、臣道実践の鼓吹、新聞・雑誌・映画・単行本出版の統制・検閲・発禁、ペン部隊の派遣、皇軍不敗の信念、滅私奉公・生命は鴻毛より軽しの天皇主義、神風思想など)、戦争批判・反戦運動の徹底弾圧(治安維持法、政党・学会・組合の解散・検挙、人民戦線事件など)を通して、健全な常識がいかに苛酷に抹殺されていったかについては、われわれはみずから身をもって痛切に体験していることであり、もはや終生これを忘れ去ることはできないであろう。」

『常識と核戦争』ラッセル著の「まえがき」 下「」引用。

「必要なことは、あれかこれかのイズムに訴えることではなく、常識に訴えることである……。この訴えは、人類にたいしてむけられているものであり、人類の生存をのぞむすべてのひとびとにむかってひとしくなされているのである。」

アメリカンファシズムに対抗する日本人にエールをおくるラッセル。下「」引用。

「ラッセルは、「アメリカの政策に日本にのひとびとが反対しているのを知って、うれしくおもいます。そしてあなたの活動が成功しますように。」と書いている。」

“奴隷の平和”とだまって死ね……。下「」引用。

「奴隷の平和にいかなる価値もなく、またそれは長つづきもしません。また、飢えたものの抑圧されたものに、だまって死ねと要求することによっては、こころの平和はえられません。飢えたひと、抑圧されたひとは、そのように残酷な忠告をききいれはしないでしょう。またそうしてはいけません。われわれもそういう忠告をしてはいけません。」

ファシストの基本のようなことですね。

小泉元総理などはファシストであり、ペテン師でもあると思う。
--そもそもファシストが民主主義などというのが、ペテンですね。

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勇気ある徴兵拒否者……。下「」引用。

「ラッセルは、とくにアメリカ国内にふみとどまって徴兵拒否、あるいはヴェトナム従軍拒否でたたかっているアメリカの勇敢な兵士たちにくわえられている迫害を排除し、かれらを救出することは、非常な努力をそそいでいる。それは、反戦・反政府活動を呼びかけるもののの当然の義務でもある。」

どう考えても、アメリカでも、徴兵拒否のほうが、苛酷だろう……。

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ブッシュのようなボンボンでない限り……。
--彼はベトナム戦争で、現地へ送られなかったのは、父が有力者だったからだという。差別社会アメリカ……。









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1 コメント

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Unknown (あばば)
2009-06-20 00:49:17
バートランド・ラッセルの娘キャサリン・テートが、は、「父は貴族で、自分は優越者であると考え、その優越性をより不運な人々を救うための義務としていた。父は人が生れつき能力的に平等と考えたことはなかったし、愚かな人、無知な人、偏見をもった人には、彼らを救うために一生を捧げようと心から思ってはいたものの、決して気を許しはしなかった」と書いている
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