磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ひろしま女性平和学試論 核とフェミニズム

2008年02月05日 | 読書日記など
『ひろしま女性平和学試論 核とフェミニズム』
   加納実紀代・著/家族社2002年

この本を読んでいて小泉旋風を思い出していた。どこか似ている……。論の展開も……。ボクにはついていけない……。あの時もそうだった……。まあ、試論というのだから、ヒントにでもなればと出版されたのかもしれないが……。



「慰安婦」問題を大切にするのはいいかもしれないが……。下「」引用。

「さらにアジアの元「慰安婦」への国家補償がなされていないのに、日本人のわたしがお上からカネをもらうのは順序がちがうような気がする」

この民主主義の時代に、お上とは……。
何を考えておられるのか、さっぱりわからない。
もう少し説明がほしい……。

山口勇子さんのことが書かれてありました。下「」引用。

「児童文学者の山口勇子さんが「女って悲しいわねえ」という。そしてこんな話をされた。
 船が座礁して全員ボートに乗り込もうとしているなかで、一人の中年女性が身を翻して船室に取って帰した。あわや沈没というときようやく彼女は出てきたが、その手にはセーターが握られていた。そして「風邪を引いてはいけないから」と夫に着せかけた……。」

でも、ブランドに身をかためた女性にそのようなことはないでしょうね。
山口勇子なら、「悲しい」ことに価値を置かれているかもしれない。
ボクの時代の母は素晴らしかった……。今とは違う。
だけど、もちろん、個別にみればそれぞれだろう……。

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原爆乙女という言葉もここまで非難できるのか? 下「」引用。

「彼女たちが「乙女」と呼ばたのは、被爆で放射能を浴びた上にケロイドまであっては、一生「処女」で過ごすしかないという含意があってのことではなかったろうか。
 彼女たちももう七○歳以上、どのような老いを迎えているだろう。」

言葉一つでも、ここまで非難するのかと驚きました。
--考えすぎではないかとも思いますが、実際はどうだったボクにはわかりかねます……。

もくじ

今は男性でも化粧する時代ですね。男も顔をひじょうに大切にしている人たちもいる……。
当時はどうして、女性だけ治療されてオレは治療してくれないのだ!
--そういうことを言えなかった逆差別の時代でもあったかもしれないとも思うが……。

二葉あき子という歌手は広島出身だという。

広島駅を出てトンネルに入ったとき、原爆が炸裂したという。下「」引用。

「「フランチェスカの鐘」は神への感謝と原爆犠牲者への鎮魂歌なのだという。」




北林余志子の「傷は癒えず」(五島勉『黒い春』所収)。
--敗戦直後、米兵によるレイプ事件について書いてあります……。
「ヨコハマ市民は、犬よりも卑屈な奴隷かも知れません」とまで……。

「身から出た錆」と。下「」引用。

「広島市民が「無辜」だからではなく、まさに大岡がいうように「身から出た錆」で死んだと思うからだ。原爆という無差別殺戮兵器によって焼き殺され、家族を失い、いまなお苦痛をひきずっているという圧倒的な被害、それが「身から出た錆」であるという。これ以上に腹だたしく、口惜しいことがあるだろうか。」

この文章では現実どのようなものか理解できなかったが……。

↓のテレビ番組で少しわかった気がしました。

消えぬ戦世よ~随筆家・岡部伊都子の語りつづける沖縄



軍人軍属は排除という意見も書かれてありました……。下「」引用。

「加藤はいう。「アジアの死者を悼むという時、わたし達はいつも自国の侵略者たる三百万を、脇にのける。その瞬間、わたし達の哀悼はジキル氏の、腰の軽い、清く潔白な哀悼に変わる」。
 加藤の「三百万」のなかにのは被爆死者も侵略戦争の先兵たる軍人軍属も含まれる。わたしはこの中から軍人軍属を排除すれば、国家補償運動は「腰の軽い、清く潔白な」ものになってしまうと思う。それでは受忍論はこえられない。
 しかし軍人軍属は、さきにみたように軍人軍属遺族援護法で国家補償として手厚い援護を受けている。それに対して被爆者は受忍論によってまやかしの援護法を押しつけられているのだ。これをいっしょくたにしていいのか?」

性処理したのは男性と、従軍慰安婦では書かれてあるが、男性というだけで罪になるというわけか……。

見ず知らずの人を殺すことは、最大の罪と書かれている。仏教では親殺しが最大の罪ですね。
どうして見ず知らずの人なら、最大の罪になるかわからない。親は育てて下さったのに、殺すから、普通はそうだろうと思うが……。

安芸門徒は怒らないと批判されていますが、やたら怒る人たちよりはいい気がします。自分の意見を通したいためなら、理屈も曲げてしまうよりは、よほどいいと思います。

目次

原爆神話を信じておられる部分もありました。

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社会システムなどを考えていかないと、問題は解決しないと思います。







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