磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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昭和の三傑 憲法九条は「救国のトリック」だった

2007年11月24日 | 読書日記など
『昭和の三傑 憲法九条は「救国のトリック」だった』
    堤堯・著/集英社インターナショナル2004年

どこも、こんな結論になるとはどういう論理なのだろうと思いました……。ボクのような俗人には理解できません。この本を出すにあたって、著者は花田紀凱に謝意を述べられています。



これが結論だと思います。「あとがき」に書かれてありました。下「」引用。

「なによりも三島はそれを憂えた。三島は書いている--日本人は憲法改正を、メドゥサの頸(見る人を石に変える怪物)のように怖れていると。すなわち思考停止の意である。かつて神聖・武装天皇制の機軸は「青みどろの鬼胎」(司馬遼太郎)と化し、思考停止を強いた。これを変えたように、戦後の機軸もまた変える秋(とき)が来た。ともに当用の擬制(フィクション)であり、それ以上のものではない。有効期限が切れてなお固執すれば、当初のメリットは消え、デメリットだけと化す。三島の檄から三十四年、ようやくメドゥサの呪縛を脱しつつあるかに見えるのは喜ばしい。」

司馬遼太郎は、この文章を認めないと思います。
憲法改正といって、戦争にすすめる……。
国民の血の犠牲によって得た平和憲法を……。
国民を思考停止させ改憲させようしていると非難されるとボクは思います。

平和を愛された司馬遼太郎……。
とても、このような結論にはもっていかれないとボクは思います。
そもそも司馬遼太郎は、三島由紀夫を非難しています。
並ぶ作家ではありません!

平和憲法のとるところの発案者は、マッカーサー、幣原、昭和天皇……。
--この著者もその三人をあげてはいます。
しかし、著者の論理展開では幣原であり、それは策略でしかなかったという……。
天皇を生かせるためのカード!?
--しかし、交渉がどのように行なわれたかもわからず、カードになったのかも理解できない。

著者の母は看護婦であったが、「あのバカのお蔭で……」と、昭和天皇のことを評価していたという。

この著者は特攻を賛美。
英霊を汚す気はないが、欧米の人たちは、あれは戦争ですらなかった。
特攻させた者たちは戦争犯罪者だという……。
--これが事実であって、国民の中の若者をあのように強いてならないと思う。
それは、政治家だけでなく、言論に関わる人間も当然のことだろう。

この本ではないが、岸信介国家社会主義者とする本は何冊もある。
--生き方も似ている。
岸は、「躍る宗教」の北村サヨに占ってもらったという。

そして、追放組は昭和天皇を退位させようともしていたという……。

ジョン・ダワーはイラク戦争が始まる前、NHKにこう答えていた。下「」引用。

「いまやアメリカは唯一の超大国です。そのアメリカが自分一国のことしか考えない国になってしまった。まさに帝国主義です。イラクに戦争を仕掛ける目的は石油です。それしか考えられません。日本はアメリカに従うだげでなく、言うべきことはきちんと言うべきです。」

それなら、むしろ平和憲法を失ってしまえば、ますます日本は泥沼にアメリカによってもっていかれるのではないか?……。

まあ、ブッシュだけがアメリカ人ではないが……。

そもそも、平和憲法というのは憲法九条だけでなく、前文にも書かれていることも忘れてはならないこととボクも思います。

この本ではないが……。

平和憲法の発案者といわれる昭和天皇。
説ではあるとしても、筋は通っている……。
その昭和天皇を追っていけば、そのような便法のために平和を語られたわけではないことも理解できるかとボクは思います。












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