磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

核戦争計画-米ソ戦の研究なしに平和は語れない-

2008年08月01日 | 読書日記など
『核戦争計画-米ソ戦の研究なしに平和は語れない-』
   丸山浩行・著/亜紀書房1985年

『核兵器』--戦争だけに目をやっているのも、愚かな気がする。
--『原子力帝国』という視点も忘れてほしくない気がした。
原発にも、その他にもそれは影響を及ぼしている……。



「絶対的恐怖」で人類を支配する?
これでは、やはりヒトラーなんてチンピラで、今はもっとひどいとしか思えない……。下「」引用。

「もともと、この「絶対的恐怖(アルテイメート・テラー)」というシンボル操作で、「絶対的抑止(アルテイメート・デタランス)」と呼ばれる世界の静的支配を求めた政治手法の最初の演出者は、米国の元国防長官ロバート・マクナマラであった。マクナマラは、「全世界的な規模での社会主義・共産主義の勝利」というソ連の動態的な世界支配の企図を、このシンボル操作で「絶対的抑止」のもとにおこうとしたのである。想像を絶する大量殺戮の恐怖でソ連の行動の抑止を企図するところから、「大量殺戮の抑止論」とも呼ばれたマクナマラの「確証破壊戦略(アシュアード・デストラクション)」がそれである。」

カーターもニクソンも……。下「」引用。

「ところが、ニクソン、カーターの両政権はそれが米国をどこに導いて行くのかも十分にわきまえずに限定的な核攻撃を提唱した。たぶん、それを序幕にはじまる核のエスカレーションの終点が、控えにとってある米国の戦略予備戦力による自国の都市への殺戮的な無差別攻撃であることを恐れるソ連が、どこかより低いレベルで米国に有利な条件での戦争終結に応じるだろうと、甘い判断をくだしていたにちがいない。レーガン政権の戦略理論家はこう考えるわけである。」


レーダーでは守れないのだが……。下「」引用。

「北極圏をこえて米本土に飛来するソ連のミサイルの目標地点を割りだすのが、ノース・ダコタ州グランドフォークス空軍基地にあるPARCSレーダーである。-略-このほかに、フロリダ州のエグリン、マクディールの両空軍基地のFPS85、FSS-7のレーダー基地がある。米大陸の南部海域から発射される潜水艦発射ミサイルを探知するためのものもある。アリューシャン列島の北端シェーマのコブラ・デーン・レーダーは、早期警戒と情報収集の両任務についている。」

スターリン兵学というのがあるそうです。


「あとがき」に書かれあります。下「」引用。

「 一掃すべき「教義の桎梏」 「必要なのは洞察であり、一掃すべきは「教義の桎梏(ドクトリノールスキエ・ショールイ)(『馬の目隠し』)である」--。米ソの「核戦争計画」の批判と告発にも、このような柔軟な姿勢が求められているのではあるまいか。-略-だが、戦争の社会的・政治な要因が消滅しないかぎり、戦争の戦慄性もなくならない。核戦争の極限性の批判は「核戦争こそが政治的目的達成の最も有力な手段である」と考える米ソの「現代軍事革命」批判にまで高められなければならないのであるまいか。」

『原爆神話』は、神話ではなく、悪魔に取り憑かれた人たちの『原爆凶悪恐喝話』といった方が正しいとやはり思える……。

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ゼロからわかるアインシュタインの発見

2008年08月01日 | 読書日記など
『ゼロからわかるアインシュタインの発見』
   山田克哉・著/講談社2006年

わかりやすく書かれてあると思います。
--でも、理解したのがあっているのか自信はありませんが……。
ビデオカメラなどにも、活かされているようです……。



あの「ご冗談……」のファインマンさんがスーパースターだったそうです。下「」引用。

「現代の理論物理学のスーパースターである故リチャード・ファインマンをして、「アインシュタインはなぜ相対性理論にたどりついたのか、私にはまったくわからない」と繰り返し言わしたことが、アインシュタインの革命的な発想のすごさを物語っている。」

重力は空間も曲げるという……。下「」引用。

「重力は光を負けてしまう、というよりも、重力によって空間自身が曲げられてしまい、光はその曲った空間に沿って伝わるというふうに解釈されるのである。これでも納得がいかないという方のために、もう少し説明してみよう。-略-」

光は波でもあるという……。下「」引用。

「光は波である以上、波長と周波数を持って伝搬する。しかし、光の波長は非常に短いので、普通の物体の端を通過してもほとんど曲らない。一方、剃刀の刃のようなきわめて薄い物体のそばを通過する場合は、光の道筋は目で感知できるほど曲がる。これは、光は波であるという動かしがたい証拠である。」

光電効果というのも書かれてありました。下「」引用。

「光はエネルギーを持っている。そのため光を金属面に当てると光は金属内に入り込み、光のエネルギーをもらい受けた自由電子が金属に外に飛び出てくる。この現象は「光電効果」として知られている。」

そして、光は粒子でもあるという。下「」引用。

「ここで若きアインシュタインが登場する。-略-アインシュタインは、「光というものは、物質(電子」と反応を起こすときは粒として反応する」という説を立てた。光を波でなく粒子の集合体の流れとして扱うと、光電効果の観測事実をすべて説明できるのである。この光の粒は「光子」と呼ばれるようになった。」

ビデオカメラとテレビは、光電効果を応用しているという。









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チェルノブイリ・汚染大地-5年目の報告-

2008年08月01日 | 読書日記など
『チェルノブイリ・汚染大地-5年目の報告-』
   朝日新聞「原発問題」取材班・著/朝日新聞社1990年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「「チェルノブイリ」が人々の故郷を、希望を、未来を奪い続けている。」



--「老朽化する石棺」
この問題はどうなったのでしょう?……。

チェルノブイリ「石棺」を鋼鉄で覆う計画が進行中 2007年11月27日

ゾウの足”が4本あるという……。下「」引用。

「炉心の底の部分は、四分の一が爆発時の熱で溶解した。中性子減速材の黒鉛、コンクリートの化学成分である二酸化ケイ素、鋼鉄、ウラン、核分裂生成物などの混合物が溶岩のようになって下の階の廊下まで流れ込み、徐々にかたまった。その形や色から、研究者たちはこの溶解物を「ゾウの足」と呼んでいる。表面の放射線量は毎時八○○○レントゲン。人がそこに数分立っているだけで死んでしまう。これまでに四本見つかっており、巨大なゾウが石棺の中にひそんでいるような錯覚におそわれることがある。」

“ゾウの足”には“チェルノブイリの宝石”があるという……。下「」引用。

「一九八九年の夏、ゾウの足からサンプルを採取した。そばに近づいて削り取ることができないので、オリンピック級の射撃手にライフル銃で同じ場所を数回撃たせ、飛び散った破片を遠隔操作のマジックハンドで集めた。そこから自然界では決して生成されることのない物質が見つかった。核燃料のウラン、燃料棒被覆材のジルコニウム、コンクリートの中に含まれているケイ素の化合物である。組成や結晶の状態から、事故のとき炉内の最高温度は二○○○℃に達していたことをつきとめた。化合物は緑がかった透明な物質で、ラムネのびんに使われているガラスに似ている。研究者たちはこの物質を「チェルノブイリの宝石」と命名した。世界で唯一の宝石が石棺の中にたっぷりと眠っている。」

子供の診断と、キューバでリハビリ。下「」引用。

「趣旨に賛成した医師と親の協力で、百五十九人を診断した結果、最も多かった症状は、肝臓病の七十八人(四九パーセント)と、甲状腺肥大の六十一人(三八パーセント)だった。次いで、心臓病の二十七人(一七パーセント)、胃カタルの二十五人(一六パーセント)、気管支カタルの二十人(一三パーセント)などの順だった。
 とくにひどい症状の子供六人が、一九九○年四月二十九日、リハビリのためキューバに招待されて出かけた。二カ月間ほど過ごして、病院で検査してもらったという。」

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白ロシア南部のチェチェルスク地区。下「」引用。

「若い人がいくら疎開したとはいえ「病気が増えたのは間違いない」と診療所職員は言う。」

疎開先での差別に耐えかねて、死の地の故郷へもどったサマショール。

こんな質問も受けたという……。下「」引用。

「ミンスク大学のペトロエフ教授は「広島、長崎の深い知識と最新の機器を持つ日本とぜひ共同研究したい。どうやって話を進めたらいいか」と私たち取材班に熱心に聞いた。」



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原発論議総点検-あなたの理解を深めるために-

2008年08月01日 | 読書日記など
『原発論議総点検-あなたの理解を深めるために-』
   社会経済国民会議/社会経済国民会議1990年

何の理解を深めるためなのだろうか……。
--こんな本をよく出させたものだと思う……。
素人でも、わかるウソが羅列されているとしか思えない。
--この本を出すための費用はどこから出たのだろうか?
電気代や血税からなら、怒る人は多いのではないか?



「はじめに」にで書かれてあります。下「」引用。

「-略-本書では、一般の書店に並ぶ原子力関係の文献を精査し、その中から、書き手の誤解に基づく記述、読み手に誤解される恐れのある記述を中心にピック・アップし、それらの記述について、各分野の第一線で活躍されている専門家の方々が、現代科学の成果をふまえ、正確に解説をほどこした。-略-
 本書の作成にあたっては、ご多忙中、各界の多くの方々から、ご執筆やご教示を賜った。各位のご協力に厚くお礼を申し上げる次第である。
  平成2年4月  社団法人 社会経済国民会議」

各界の人がいるというのに、著者の名前すら書かれていない本である。

“アメニティー”という言葉が出てくる……。
--こんなことを掲げて都知事選に出て落選した人もいたことを思い出す。
そんな余裕はないはずだ……。

この本は、最初に、市販本の文章が掲載されている。下「」引用。

「-略-夜間電力対策なんです。原爆があるおかげで夜の電気があまってしまう。-略-
      藤田祐幸「ポスト・チェルノブイリを生きるために」P.104」

そして、誰かわからない人がそれに反論? それすらなっていない、奇妙な論理を展開する。下「」引用。

「原子力発電所があるおかげで夜の電気が余っているのではなく、需要側での電気の使われ方の昼夜間格差に要因がある。原子力発電所が夜も稼働しているのは、発電方式の特性から、火力発電を連続運転するよりも、原子力発電を連続運転したほうが電力設備全体としても最も経済的になるからである。」

原子力発電にあわせて、生活しろと書いていたら、それこそ、原子力独裁。
--「原子力帝国」という非人間的なことを書いている。
夜間の電力を極端なほど安くして、夜間の仕事が増えたのもかもしれない。
--それは治安にも悪いし、夜間に働く人の健康にも悪い。
治安が悪くなるということは、犯罪が増える温床であるのでは?

『原発経済神話』といって、原発は経済的でもない……。

そして、研究費だけでも、莫大な血税などを使っておいて、よくも書けたものである。下「」引用。

「○放射性廃棄物、廃炉等にかかわる費用は、けっして「計算で出させないほどの莫大な」ものではない。」

世界一高いといわれる電気料金……。

そして、営業費から原発の修理費用は出されるという……。

脱原発しかない-バクとマサルのイラスト・ノート-


このような、詐欺といってもいいだろうことを平気でやっている……。



関東大震災クラスでも大丈夫だという。下「」引用。

「○制御棒関連システムは、関東大震災クラスの大地震にも耐えうるように設計されている。」

しかし、これにも、裏がある……。

非科学的な表現であるという。
--「関東大震災の三倍」。
「関東大
地震」ではなく「関東大震災」というところが、ミソだという。下「」引用。
「関東大地震の震源(地震の中心の位置)は、東京から八○キロメートルも遠方の相模湾だったのです。」『経済評論増刊号 市民のエネルギー白書 ’85』より







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第五福竜丸保存運動史

2008年08月01日 | 読書日記など
『第五福竜丸保存運動史』
   広田重道・著/白石書店1981年

第五福竜丸事件はやはり歴史に残ることなのだろう……。



第五福竜丸事件の後に新設されたものが多かったという……。下「」引用。

「国外で核兵器の禁止と戦争の廃絶をうったえたラッセル・アインシュタイン宣言が出されたのも、同じ年のことだった。ついで、この宣言の目的を達成するため、科学者のつどいがカナダの東岸パグウォッシュで開かれた(一九五七年)。
 国連の中には、ユネスコ総会(一九五四年十月)における日本の提唱をうけて、「原子線の影響に関する科学委員会」ができた(一九五五年十二月)。
 このほか、日本の国内でも、ビキニ事件を契機として放射能症の治療、放射能の影響に関する研究体制の整備が、ようやく緒につきはじめた。それが国立放射線医学総合研究所(一九五七年)、ついで日本放射線影響学会(一九五九年)、さらに広島大学原爆放射能医学研究所、長崎大学原爆後障害医療研究施設等、新設の推進力となったのである。」

江東区の人たちも努力されたようだ。下「」引用。

「またとくに、地元江東区の人々が船を破壊と沈没から守るために、献身的なはたらきをされたおかけでもある。これらの多くの人々の熱意の結集が、東京都をうごかし、財団法人第五福龍丸平和協会の設立の認可、さらに都立第五福竜丸展示館の建設にふみきらせたのである。」




焼津の港では、福龍丸を疫病神扱いしていたという。

募金活動は各地で行なわれたという。

宣伝用資材も作られたという……。下「」引用。

「この年にバッジ(丸型・青、角型、赤二種)、リーフレット、募金帳、ポスターなどの宣伝用資材が作成され、本格的な運動に役立てられることとなった。」

作詞も募集されたようだ……。下「」引用。

「第五福龍丸にちなんだ作詞の募集が行なわれた。
その募集要項は次のとおりだった。
1、だれでもうたえる内容なら一人何編でもよい。
2、未発表作品にかぎる。
-略-
8、審査員(順不同、敬称略)
 赤木東六、山口勇子、小森香子、広田重道」

あの山口勇子さんも審査員だったようです。

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第五福竜丸は都に寄付された……。下「」引用。

「一九七四年十月、平和協会と東京都との数次にわたる話し合いの末、第五福龍丸は、その永久保存のための施設を東京都の責任で建設し、その管理、運営を平和協会にまかせることを条件に、東京都に寄付されることとなった。」










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