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8・30~31東日本大震災復興仙台市訪問報告書③

2011-08-06 08:38:45 | 日本
8・30~31東日本大震災復興仙台市訪問報告書③

〔瓦礫処理が遅れている理由〕

・宮城県石巻市では、海岸側は比較的順調に瓦礫処理がなされているが、それ以外のところはほとんど手付かずと言ってもいいくらい遅れている。市全体では約50%くらい進んでいる。しかし、石巻市以外の市町村では、道路の両脇に瓦礫を積み上げてあるくらいの状態である。


<何故、瓦礫処理が順調に進まないのか?>

①県からの瓦礫処理発注を一括して県建設業協会が請負っている。これを各地の地元業者が分割配分して、それぞれの地域を請負う仕組みである。
②これは従来の方式のスーパーゼネコンが元請けとなり、30~40%の利益を頭からピンハネして、資金保障をした上で下請け業者である県建設業協会や業者に仕事をまわしてきた方式と異なる。
③理由は、今回はスーパーゼネコンを排除し、ピンハネ分の30~40%をも地元建設業者で取りたい目論見が優先したからである。
④ところが、ここで大きな誤算があった。それは各地域の地元業者には、震災前からの業績悪化による多額の借財があった点である。すなわち、行政からの仕事請負契約書(発注書)を貰って、それを銀行等々の金融機関に持っていって資金融資を願い出ても、今までの借財清算に当てられてしまい、今回の瓦礫処理費用が消えてしまう。結果、資金がなく、重機等々の燃料費、重機リース代金、運搬費、人件費、等々の経費が出て来ない。
⑤よって、力のある地域の業者のところは瓦礫処理は進んでいるが、力のないところは遅々として進まない状態になってしまった。
⑥もう一点重要なことは、国からの第1次補正予算、瓦礫処理費用が、未だに地元行政(地元業者)まで降りてきていない点にある。政府予算は組んだが、資金実行がなされていない。




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