大人には必要ない物でも子供と一緒だと違っているものが幾つかあります。ナイトライトもそのうちの一つです。
夜のキャンプ場で照明を使うということは季節によっては皆さんご存知の通り虫が集まってきます。虫は鬱陶しいですし、蚊などに刺されると痒くなるし、何より最近は虫が病原菌のキャリアになっている場合があるので、アウトドアとはいえ出来る限り避けれるなら避けておきたいところです。ましてやわざわざ集めるなんて論外です。
そこで先ずは照明と虫に関して調べてみる事にしました。
先ず最初のなぜ虫は電気の光に寄ってくるのか。調べてみるとどうやら「寄ってくる」のではなく、結果的に「寄ってしまった」と言う事らしいです。すべては科学的に証明はされていないので、一番有力とされているものをまとめてみます。
これは虫の「走光性」と言う習性の一つで、虫の場合「光」は主に紫外線に反応しているようです。紫外線は人間には見えない「色」ですが、虫には見えているようです。紫外線の周波は10nmから400nm程の範囲の光を指しています。
紫外線は太陽の光に含まれているため日中は太陽の光を反射している全ての物紫外線が含まれる事になります。ですので、日中は紫外線と言うより人間の吐く二酸化炭素なんかに寄って来るのでしょうね。
それでは太陽の沈んだ後の紫外線が限られた環境の中で何が起こっているのか?
虫は人間の文明が現れる前から本能的に飛んでいるわけで、人間の電気のない世界では夜の明かりと言えば月の光ということになります。虫はこの月の光を頼りに飛んでいると考えられているようです。真っ暗の中月の光だけを頼りに真っ直ぐ進む場合、月の光を同じ方向から浴びるように進めば月の光に対して平行移動できる事になります。厳密には月の光は放射状に放たれているわけですが、地球と月の距離を考えれば無視していい範囲でしょう。
しかし電灯にも紫外線は含まれていますのでそれらの光に対しても同じように本能が働きます。しかし電灯は月に比べると近い位置にあるため、放射状に放たれる光が飛んだ位置により変化してしまいます。よって虫は電灯の周りをくるくると回ってしまうのです。つまり虫たちは月の光を頼りに真っ直ぐ飛ぼうとしているのに、近くにある電灯に引き寄せられてしまい、その螺旋から抜け出せなくなっているようです。ですから結果的に「寄ってしまった」と言うわけです。
さて、虫の習性が分かったところで、どうすれば良いかという事ですが、答えは単純です。紫外線を出さない電灯を使えばいいと言う事です。
蛍光灯や白熱灯などには紫外線が含まれているようですが、LEDには通常あまり含まれていないようです。
ならばどのLEDでも良いのかと言うとそういうわけでもないようです。
虫は紫外線に強く反応しているようですが、それに近い色にもそれなりに反応してしまうようです。
先ほども出ました光の周波数ですが、
人間の見える範囲(可視光)。 400~800nm
虫の見える範囲。 300~650nm その中でも強く反応する範囲。 300~420nm
人間の見える範囲内でも、400~420nmでは強く反応しますし、~650nmでも反応すると言う事です。
可視光を色で分けると、
400nm辺りが
紫色
450nm辺りが
青色
500nm辺りが
緑色
580nm辺りが
黄色
600nm辺りが
橙色
700nm辺りが
赤色
となっています。
~650nmでも虫は反応するようなので、赤色以外は全てアウトと言う事になります。
実際に今ポーチライトに使っているLEDはクールホワイトですから青色の入った白色です。そして虫は寄ってきています。
ギャリーやキャビン内に使っているLEDはウォームホワイトですから黄色の入った白色です。これにも虫は寄ってきます。
ベストの色は赤色と言う事になります。ただ赤色の照明だと全てが赤色になってしまうのでその中での生活は若干辛いと思われます。けどまぁ、ナイトライトとしてキャビン内だけで使うなら大丈夫かな?
電灯の事でついでにもう二つ、色も大事ですが、熱も重要な点らしいです。蛍光灯や白熱灯だと対策が必要かもしれませんが、LEDは殆ど熱を発さないので、ここでは無視して大丈夫でしょう。
最後の要素は電気の強さです。ワット数が高ければそれだけ明るくなるわけですが、その分遠くにいる虫まで集めてきてしまう事になります。今回はキャンパーに関しての事ですから、出来るだけワット数を必要最低限に抑え、近場を照らす程度と考えればいいでしょう。その分節電にもなりますし、将来的にバッテリーを積んだときにはプラスとなります。
では実際にはどう作業するのか?
使おうと考えているのはこちらのライト。先日カー用品店で偶然見つけたものです。テープで貼り付けれるLEDライトなのですが、スイッチがあり、白→赤→両方→オフと言った感じで選べます。車用ですので12Vに直接繋いだらいけるはずです。
照明用の配電線は屋根を作る前に天井裏に埋め込んだので、すべての配線が隠れてきれいに収まっている分、後から追加することが難しいと言うか殆ど不可能です。まぁただ単に追加するだけなら出来ますが、配線を隠した状態で追加するのは無理でしょう。唯一簡単に取り付けれる場所が、フロントキャビネットの一番上の部分です。
もしかすると寝る時にはまぶしすぎる為、リフレクターを作る必要があるかもしれません。
配線はトングボックスのエアコンの横にあるまだ作業が終わっていないパネル裏からのスペースに引っ張ってくることが出来れば、ここにはUSBチャージャーの電源があるのでここからナイトライトの電源も取れると思います。
やることばかりが増えていきますが、必要な事ですので時間を見つけて作業しようと思います。