夜泣き屋_ブログ店

僕がいなくなったときに、ウチのチビたちが楽しめるような、「ウチのチビたちのためだけの千夜物語」を目指します

メガネとオヤジ

2011-08-14 08:23:12 | Weblog
知り合いの方が、レーシックの手術を受けるかもしれないらしい。



視力とか、メガネとかの話になると、思い出すことがあります。



私は田舎育ちで、テレビのヒーローモノが大好きな小学生でした。



テレビを近くで見すぎたため、小学校2年生で、メガネをかけることになりました。



もう35年も前の田舎の話。



メガネをかけてる子なんか、小学校に1人か2人くらいのもので、もちろん2年生には、1人もいません。



【メガネザル】ってあだ名を付けられるなんてことは、容易に想像できましたし、それは、「テレビを近くで見すぎた自分への罰」として受け入れなければならないことは、幼心に覚悟していたと思います。





ニチイにメガネを買いに行きました。子供用とか、かっこいいデザインとか、そんなメガネは1つもなく、黒ぶちのオジサンモデルしかありません。




できあがったメガネを、かけ、母親に、



「似合うよ。」



と、ほめてもらい、



ニチイの1階まで降りてきたとき、



何気なく床を見ると、

正方形の床のブロックが、ちょっと首をかしげるたびに、

クニャクニャとひし形にたわんでしまうように見えました。



「ああ、【これ】をかけると、普通(の人)のようには見えないんだ。」



って、思った瞬間、涙がポロポロポロポロ落ちてきました。



かわいそうに思った母は、私に、【恐竜のマンガ図鑑】を買ってくれました。





家に帰ると、その話をオヤジにしたみたいです。





当時、大トラだったオヤジは、



「そんぐらいのことで、男が泣くなキシャーン!」



って、メソメソしながら、【恐竜のマンガ図鑑】を読んでいた私を怒鳴りつけました。(・・・たしか【進化の秘密の項】を読んでいるところでした。)



※福岡に住んでらっしゃらない方には、伝わりにくいニュアンスだと思いますが、ウチのオヤジは、しゃべるたんびに「カシャーーンキシャーーン」ってなるような【ロボット的なキャラクター】などではなく、



「貴様ァァァ!」



が、なまって「きさん!」とか「きしゃーーん!」って言う響きになっておりまして、オヤジがこう怒鳴るときは、当時の私にとって、相当怖いことです。






「そんぐらいのことで、男が泣くなキシャーン!」


「オマエの目は、父さんが治しちゃるっ!」



そういうと、また、酒を飲みだしました。



オヤジのことだから、何か勝算があったのかもしれないけど、思いつきで怒鳴ってしまったパターンかもしれません。



レーシックなどの外科的な技術も当時は、なく。。。「どげんして治すつもりっちゃろか。」って、思ってました。



しばらくして、オヤジは、どこからか、チラシをもらってきました。



【視力回復センター】



と、書いてありました。



目の焦点を合わせるために、レンズを厚くしたり薄くしたりする筋肉があって、コレを鍛えることにより、【仮性近視】の状態を改善する訓練を行う場所でした。



・・・けっこうしたはずなんですよ。
ジェニの面でも。
・・・たぶん。



私はここで1年半の訓練を受け、結局0.3と0.6だった視力が、1.5と1.2まで回復しました。



今でもメガネのいらない生活は、あのときの、おかげと感謝しています。



客観的に当時を思い出すと、



私は、もしかしたら、【酒飲んでは母親に暴力をふるう、あるいはケンカの絶えない、かわいそうな家庭の子】・・・だったのかもしれないけれど、



このときの、オヤジの「メソメソすんな、俺が治しちゃる。」は、【強烈な父親のモデル】として、刷り込まれてしまっています。







【当時の大虎の雄】も、今では、【妖気の抜けた子泣き爺】みたいになってしまって、



「キュウリがとれたから食え。」


とか、


「トマトができたから食え。」



とか、言って、自分で作った野菜を持ってくる【しわくちゃの小さい人】みたいになってますが。。。。





それでも、やっぱ、オヤジは私にとって偉大なのであります。






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