半年ぶりに、柴犬をいじりに行ってきた。前回と同じく熊本県、柴犬の里。
500円玉を渡し、散歩用に借り出したのが「おとわ」という柴犬。
まだ若く、とってもおとなしい。前回はリードごと引っ張られて、散歩というよりマラソンに近かったが、この「おとわ」はのんびりペース。
散歩に出た頃から、阿蘇山にかかる黒雲の行方が思わしくない。今にも雨が降りそうな気配がしてきた。
のんびり散歩を楽しむ柴犬は、お構いなしのマイペース。
ちょっと急ごうかね?とリードをぐいぐい引っ張るが、時折、茂みに顔を突っ込んだり、足元の松ぼっくりをかじったり・・・。
おらおら、雨降ってくっぞ。
行く手に立ちふさがる白い壁があっという間に頭上を覆う。とたんに雷鳴と共に振り出したのは「あられ」である。
直径2mmほどの霰が、土砂降りの雨と一緒に落ちてきた。
いかんいかん。我らは安もんだが借りてきた柴犬さまは数十万円の名犬である。何かあっては取り返しがつかん。
1本しかない傘をお犬様中心に差し出し雨宿り。人間どもはずぶ濡れになってしまった。
ちょっと小降りになったのを見計らってダッシュで戻る。
犬の背には霰がちらほら。
小屋に戻ると、今の嵐が嘘のようにおさまった。
柴犬さまは濡れた体をひとふりして、何事も無かったかのようにレンズをぺろり。
犬って雨くらい平気なんですね。傘、貸すんじゃなかった。
着替えも持たない我らは、ずぶ濡れのまま車に乗って帰りました。