あちこち散歩みち

近畿圏内を小さくあちこち歩き・たまに寺社めぐり・日々のとりとめない暮らしなどを書いています

森茉莉の存在も

2023年06月25日 | 

いま読んでいる本がおもしろいのです。

気になる個所がいたる所に出てきます。

 

『日本文学における古典と近代』  作 島内裕子

とても気になる部分を以下に抜粋します。

 

『徒然草』は、有識故実など、物事の由来や起源を考える、

知的で思索的な面があり、それが、

江戸時代の多くの随筆を生み出した。

『枕草子』の自分の感性を自由に書き記す自由な精神は、

清少納言から千年の歳月を隔てて、

現代文学の中に森茉莉を出現させた。

森茉莉は、その意味で、

清少納言以来、千年に一度の文学者と言えるかもしれない。

森茉莉の『父の帽子』 『贅沢貧乏』 『マリアの気紛れ書き』

などは、『枕草子』の自由にして溌溂とした精神の輝きを

彷彿とさせる伸びやかさがある。

 

・・・・・・・・・

西暦1000年前後に成立した清少納言の『枕草子』は、

1008年前後に書かれた紫式部の『源氏物語』と並んで、

王朝文学の双璧と称えられる。

ただし、それは近代の評価であって、

江戸時代以前は『枕草子』の評価は、それほど高くなかった。

 

『枕草子』を本文と注釈が一体となった本で、

わかりやすく読めるようになったのは、

江戸時代に北村季吟の『枕草子春曙抄』

が出現してからである。

      以上抜粋終わり

 

古典は難しくて、注釈なしでは読めません。

島内先生の本を読むのがとてもワクワクして興味がわきます。

清少納言が好きになったのも、

鴨長明が好きになったのも、

この本のお陰です。

 

6月25日のネジバナ

 

 

 

 

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