自分は現在、配送の仕事に従事ている。これがまあ、なかなかに厳しいもので、いやなに……なにが厳しいかと言えば、その運転するトラックが厳しい。
一般道では60キロ以上は出せないし、細っこい道では40キロ制限がかかる。そいつをオーバーすると、すぐさま注意をうける。誰から? ふん、車からである。
「速度オーバーです」
女性の声であるが、こんなふうにたちまちツッコまれる。
いやまあ、速度オーバーくらいなら、少し減速すればそれで事足りるのである。が、これが急加速や急ブレーキなんかだと、もう言い訳がきかない。
「急加速です」
「急ブレーキです」
実はこれでもう、減点対象なのである。
これは実際、車を運転している人ならわかると思うが、一般道で60キロしか出せなくて、それ以上出したら「速度オーバーです」とツッコまれることを踏まえると、信号の変わり目などには、どうしてよいのか判断に迷うのである。
なら、「ちゃんんと横の歩道の信号の点滅を見ろよ」とか、「判断を極めろよ」とか、そりゃそーだけれども、もろもろの縛りの中でどうにもならないこともでてくるし、且つ、その縛りにとらわれすぎて危険な場面も生まれてくるだろ。
自分は、少し前から独りであちこち回る、いわゆるワンマンになったのだが、途端、その急加速だの急ブレーキだので減点が多くなった。いやなにも、独り立ちして気を抜いたというわけではない。たぶん、きっと、ひとりになって、ちょっと焦っていた部分があったのかも知れない。だから所長に、「焦らなくてもいいから、安全運転でね」と言われてからは、減点はない。が、しかし、そこにくるまでに、いささか減点が重なってしまったようで、数日後、本社の常務、センター長、所長、そしてオレ、の四者面談が実施されることとなった。それはどうも異例のことらしく、みんな(配送員)の間では「かつてない大型新人ですな」と囁かれている。
喜んでいいのか悪いのか、ともあれ仲間内のウケは得られたようなので好しとしておくが、数日後の四者面談の気の重さは軽減されやしない。
一般道では60キロ以上は出せないし、細っこい道では40キロ制限がかかる。そいつをオーバーすると、すぐさま注意をうける。誰から? ふん、車からである。
「速度オーバーです」
女性の声であるが、こんなふうにたちまちツッコまれる。
いやまあ、速度オーバーくらいなら、少し減速すればそれで事足りるのである。が、これが急加速や急ブレーキなんかだと、もう言い訳がきかない。
「急加速です」
「急ブレーキです」
実はこれでもう、減点対象なのである。
これは実際、車を運転している人ならわかると思うが、一般道で60キロしか出せなくて、それ以上出したら「速度オーバーです」とツッコまれることを踏まえると、信号の変わり目などには、どうしてよいのか判断に迷うのである。
なら、「ちゃんんと横の歩道の信号の点滅を見ろよ」とか、「判断を極めろよ」とか、そりゃそーだけれども、もろもろの縛りの中でどうにもならないこともでてくるし、且つ、その縛りにとらわれすぎて危険な場面も生まれてくるだろ。
自分は、少し前から独りであちこち回る、いわゆるワンマンになったのだが、途端、その急加速だの急ブレーキだので減点が多くなった。いやなにも、独り立ちして気を抜いたというわけではない。たぶん、きっと、ひとりになって、ちょっと焦っていた部分があったのかも知れない。だから所長に、「焦らなくてもいいから、安全運転でね」と言われてからは、減点はない。が、しかし、そこにくるまでに、いささか減点が重なってしまったようで、数日後、本社の常務、センター長、所長、そしてオレ、の四者面談が実施されることとなった。それはどうも異例のことらしく、みんな(配送員)の間では「かつてない大型新人ですな」と囁かれている。
喜んでいいのか悪いのか、ともあれ仲間内のウケは得られたようなので好しとしておくが、数日後の四者面談の気の重さは軽減されやしない。