疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

映像の職人の言葉

2006年10月31日 03時42分13秒 | 映画・ドラマ
手元に「en-taxi」の2005年秋号があります。
これは、東映映画特集で、この中で福田和也と立川談春が、「極道の妻たち」などで知られる中島貞夫監督にインタビューした記事が載っていました。

中島貞夫といえば、本当に東映で3本立てのプログラムピクチャーを淡々と作り続けてきた職人のイメージがありますが、その彼がこのように話しています。

「映画を作るのには大別して2タイプある。
映像を主に考えるタイプと、被写体の存在感そのものを主に考えていくタイプ。」
「映像的にコンティニュイティーを考える立場も、もちろんありだけれども、
役者の芝居を中心にコンティニュイティーを考えていく。現場と役者さんとのやりとりでコンテは出来ていく。」
「映画の場合、シナリオがダメだったらどうにもならない。その次、シナリオをとおして被写体を作っていくのが監督の仕事だ。『映像感覚』という言葉を使うけれど、被写体がしっかりしていればおのずとついてくる。」

私はもともと自主映画から入ったので、映像から入る形だったのですが、
今当時の映像を見返して見ると、やっぱり心に響かないのですね。
プログラムピクチャーつまり、商品としての映像として考えたとき、この先達の職人の言葉は現代のテレビの手法にも、十分生かせるものだと思います。

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