Rの気まぐれnote

カメラ散歩と気ままなつぶやき日記

ムンク展 共鳴する魂の叫び

2018-12-05 15:43:32 | 日記

暖かくなりそうなので、リベンジに再び上野へ向かいました。

今回も9:00前には出たけど電車はまだラッシュアワー。時間差通勤や学生の時間帯だからかな?
先週の健康診断でまた背が縮んでしまったので(>_<)周りの人達に押しつぶされないよう必死で踏ん張りました。

上野に着くと前回ほど、都美術館に向かう人は多くない。「しめしめ」とさらに早足になる私(基本せっかちです)

会場に入ると真面目な日本人、皆最初の解説からしっかり読もうと人だかり。
いきなりムンクの若い頃から壮年期までの自画像が並んでいました。
年表順ではなく絵画のカテゴリー別に展示されているのでした。

年齢の変遷と共に絵画がどう変化したのかを見ていく方が面白いのになあと思いながら観ていきました。
(数年前の国立新美術館でのゴッホがとてもわかりやすかった)

ノルウェー生まれのムンクは5歳で母を、14歳で姉を、26歳で父を亡くすという不遇の人生を送ります。その父も敬虔なキリスト教信者であり厳しかったそうなので、そうした環境が常にムンクを病や死への恐れ 愛への不安を掻き立て、王立絵画学校から才能を発揮しながら反キリスト教 反社会的思想に傾倒する事によって、結果ムンク独自の絵画の世界を作り上げていったのでした。

つまり父が亡くなって益々不安になった頃から 次々と有名な-人々や国に評価される絵が生まれています。


"赤い蔦"
この手前の不安と恐怖に怯える男性はムンク自身だとか。多分いつか訪れる死への恐怖からか恋愛に臆病になり、愛人の家から逃避しています。


"マドンナ"
ネットでは愛する女性か聖母マリアを表現しているのではという事ですが、美術館のガイドでは「母」なのでは?とあったような。
ムンクは終始病弱かまたは幽霊のような女性を表現しており、亡くなった母や姉のへの強い執着心と愛情なのではと思われます。
特にこの絵の左下にある胎児のような絵はムンクらしい。


"叫び"
この絵がある部屋は証明を落とし、整列を要請されます。
一般に"叫ぶ"時 手を口に当てますが これは耳を塞いでいるのですね。偉大な自然を貫く叫びに慄いて。
上部の赤は不安をフィヨルドのように表している。
北欧それも冷たそうな海沿いのノルウェーの土地という環境も余計神経が敏感になりそうです。


"庭のリンゴの樹"
50代くらいから世界的に有名になったムンクは大きな家を建て活動しますが、生涯独身を貫きました。
でもフランスに留学して印象派の影響を受けていたムンクは、世紀末芸術家とされながら後半こんな明るい絵画も描いていたのですね。


ムンクを通して 人間の病とは?死とは?愛とはを改めて考察できました。
でも改めて苦しみ悲しみに共感できる人でありたいと思いました。

それは自分が経験して初めて他人に本当に寄り添う事ができるのだという事も知りました。

それにしてもショップでの"叫びとポケモンのコラボ"って何だろ?(@_@)
ピカチュー手が耳まで届かないし⊂((・x・))⊃