「究極の道具」となる手を守ってくれます。

手袋が必要になるのは、「手の保護」と「防寒」のためです。
木材やガラスの破片などが散乱している災害現場で、手をケガから守るにはいうまでもなく「軍手」が最適です。
簡単に入手でき、安価なので使い捨てできて便利です。けれど、化学薬品がこぼれたり、火事で金属が熱く焼けているような災害現場では、軍手ではとても用が足りません。
ですから、作業用としては、ゴム手袋とケブラー※1あるいは木綿やウールで作られた難燃性の手袋も準備したいところです。

ほんの少し指先を痛めただけで思うように手が使えなくなります。
被災地で手の働きを失うことは致命的です。くれぐれも、用心と備えを忘れないでいただきたいものです。
手袋のもう一つの働きとして「防寒」があります。
こちらはバリエーションが幅広く、知っていると役立つ便利なものが数多くあります。
けれど種類が多いということは、逆に言えば、それだけ手を温かく守ることの難しさを教えてくれているともいえるわけです。
温かさを取ればどうしてもどうしても手袋は分厚くなり、指先の器用さは発揮できなくなります。
細かい作業をする場合には、釣りをする人が使っている指先のない手袋が便利でしょう。
この手袋は毛糸製でも脱脂していない原毛を使っていたり、あるいはオイルを染み込ませてあり耐水性もあります。
指先を外気にさらすものとしては、ハンターやカメラマンが使っているミトン製になっているタイプもあります。これはシャッターを押す時だけ人差し指の指先が出せるように中央にベルクロ®止め※2 になった窓がついています。
また、指先と手のひら部分だけ補強のためにレザーが張ってあり、人差し指だけはレザーではなくナイロンを使っているタイプの手袋もあります。これは保温性を保ちながら、敏感な感触を伝えやすいいようにという工夫です。

毛糸の手袋の上からオーバー手袋をするという方法も残っています。
手袋はラージとスモールの2種類のサイズがある程度で、おおまかななのが残念です。
それでも、手袋をしたまま靴のヒモが楽に結べるかどうかを一つの目安にして、なるべく自分の大きさにあったものを探してください。
※1 デュポン社が開発したアラミド繊維で難燃性に優れる。ジェット戦闘機のパイロットが着用するフライト・ジャケットにもこの素材が使われている
※2 トゲのある植物をヒントに生まれた面ファスナー。ラダー式にくらべて開閉が瞬時にできる利点がある。
(出典 マグニチュード手帳 [最新改訂版]~地震・災害マニュアル~
より)
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