常にトランクの中に搭載しておいてください。
「自動車は被災してなかったとしても、動かしてはならない」。これが過密する都市災害での鉄則とわきまえてください。
まず車は動く危険物であるという認識を持った上で、災害時の安全確保と周囲に危険を及ぼさない処置を考えます。
もしも走行中に地震に襲われた場合は、とにかく車を停止させることです。
車線が空いている道路なら、路肩に寄せて止めるのが常識。
「まず停めること」を落ちついて実行します。
「停車」の義務をこれほど強調するのは、自動車がガソリンを積んで走る燃料タンクそのものだからです。
もし、駐車場に止めてあって安全が確認されているのならば、車をシェルター代わりに使うことも考えられます。
しかし、アウトドア経験も豊富で、キャンピング・カーを持っている被災者が「地震の時は、車の中で眠るより靴をはいたまま寝袋で外で寝た」と語った言葉は記憶しておいていいでしょう。
余震が続く中では、一見、大丈夫そうにおもえる自動車でさえ、どんな事態に巻き込まれるか予想がつかないのがその理由と考えられます。
ところで、特に災害に遭うことを想定していなくても、通常は自動車にバッテリーがあがった時につなぐケーブルやスペア・タイヤにジャッキ、ドライバーやレンチ、ペンチといった工具一式は積んであるばずです。
発煙筒も必ず装備しておく決まりです。
緊急停止中であるということを示すサイン・ボードもあるでしょう。
車の中には災害時に便利な道具がたくさんあります。
利用法については臨機応変にいくらでも考えられるはずです。
アメリカのカー用品のカタログを見ると、開かなくなったドアを破る道具や、屋根の鉄板を切るノコギリや、ガラスを割るためのハンマーといったアイテムも並んでいます。
小物類としては、シガレット・ライター用電源につなぐライトをはじめ、ガソリンを移し替えるためのチューブ、牽引するためのロープ、作業用手袋などがセットになっているものがあります。
これだけの物に針金やガムテープなどを加えておけば、大きな工具箱代わりになるはずです。
あとは、その手持ちの道具を使いこなす腕を日ごろから磨いておくことです。
(出典 マグニチュード手帳 [最新改訂版]~地震・災害マニュアル~ より)
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