3D CG, CAD/CAM/3Dプリンタ な日常でつづる クルスの冒険ブログ

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DIME(ダイム/小学館)に3D-GAN取材協力しました

2009年09月01日 | □アキハバラへようこそ
 
クルスの冒険です。
 
「直撃!」のはずが、割とすんなり台風が通過してくれまして台風一過の東京です。
 
どうでもいいけど、「タイ風一家」だったら…ヤだな… 毎食辛そうだ(笑)
 
さておき。
 
駅の売店でもコンビニでも買える『DIME』(ダイム/小学館)って雑誌はご存知ですか?
 
そう、隔週発売で新製品や新サービスを紹介しているメジャーな情報誌です。
 
結構読むところが多くて、電車通勤にいいアレ(笑)
 
その『DIME』(ダイム/小学館)、9月1日発売の最新号(2009年 18号)に
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」で取材協力した記事が掲載されました!
 
川口盛之助さんというコンサルタントにして作家の方が、ご自身の
 
「川口盛之助のアニメ的ものづくり論」という連載で採り上げてくれたんですね。
 
一度、秋葉原の事務局にもお越しいただいていて、
 
「コンテンツ性のあるモノづくりが大事」というお話で盛り上がりました。
 
ワタシは、このブログでもずーっと書いて来ていますが、日本の製造業について、技術の心配は意外としてないんです。

ワタシ、意外と心配してませんよ。
 
優秀なる我が国の技術者の皆さんは、「動機」を用意さえすれば
 
大変好ましい結果を出してくれます、大抵の場合。
 
こんなに優秀な技術者を、これだけの数揃え、しかも互いが信頼関係で結ばれている国なんて、そうはない。
 
じゃ、何が問題なんだ?といいますと…
 
「発想と営業」
 
が、ダメ過ぎることです。これ、最大の欠点。ホントにダメ、絶望的に苦手。
 
実例はクドクド言いませんけれども、技術があることに安住してしまっていて、
 
過剰に「受け身」であること、「受動的」であることが最大にして命取りになりかねない欠点です。
 
で。最悪の場合、その技術において模倣されたり追い付かれたりしてしまうと
 
もうどうしようもなくなってしまう。
 
確かにある特定の技術というのは、そう簡単に真似できるものではないですが、
 
技術だけで逃げ切る、ということは本当に大変なことだと思うのです。
 
技術者が技術者であるが故、なかなか実感できないこととは、
 
「模倣が困難であるのは、技術よりむしろ発想だ」
 
ということなんじゃないでしょうかね?

製造業における、いわゆる大企業というものの競争力には、色々あります。
 
その多くは、規模の経済性(資金力や設備、量産効果などですね)として了解されているものですが、
 
ワタシはちょっと違う見方をしています。
 
大企業って、ヒトが多い。ヒトが多いことの弊害も数多いのですが、良いこともあります。
 
それは、「いろいろな人がいる」ってことですね。しかも全ての世代がそろってる。 
 
「そんなの当たり前やんけ」と思われるかも知れませんが、これって、すごいことです。
 
ヒト一人の意識は狭量で、知識も経験も偏りがちですし、何より長所・短所がある。
 
つまり、一人の中で「発想もし、技術もあり、各世代の気持ちになれる」とうことは、とても難しいんです。
 
そんなスーパーマン、そうは居ない。
 
だから、違う発想と技術を持った、各世代の人が得意技を出し合ってやっていける…
 
そういう規模性が、大企業の持つ最大の武器なんだと思うのですよ。
 
まぁ、逆に言うと、「同じ様な発想と技術の人が沢山居ても、あまり意味がない」ってことになる訳ですが。
 
「そんなこと言ったって… だって少人数だもん」
 
そう、そうなんですよね。じゃあイキナリ発想しろ!だの、人数増やせ、ってわけにはいきません。
 
そのとおりです。
 
だから、
 
「外に出て、自分とは違う知識と経験を持った人たちと交わる」
 
ことが、どうしても必要になるのです。

極めて一般論的ですけれども、技術者・職人気質の人って他人の技術を評価できない、という欠点があります。
 
言い換えれば、自分の技術や適性を自分自身で狭い所に閉じ込めてしまう、ってことです。
 
その時に用意されている言い訳が、「オレぁ職人だから」「ワタシ、技術者ですから」ですね。

あのね… 全く自分とは異なる他人と交わることは、誰にだって苦痛なんです。
 
不慣れなこと、不慣れな人というのは、誰だって面倒なものなんですよ。
 
それを、何の苦労も抵抗もなくヒョィとやって見せる人…って居ますよね。
 
まぁ、元気で愛想のいい営業さんとか、ね。
 
そういう気質や性格は… ハッキリ言いますけれど、生まれ持った適性だけじゃないですから。
 
努力と工夫によって培われた、一種の技術ですから。
 
しゃべりが上手いことや、コミュニケーションに長けていることを、
 
舐めちゃいけない。
 
嫌な思いも、辛い経験もして、工夫もして、経験を積み重ねて来たから
 
全く知らない人とでも、お話できるんです。
 
我が国の場合、複数の才を持った人をいま一つ素直に評価できない風潮があるように感じます。
 
例えば、社交的な技術者や、弁の立つ職人、ということです。
 
コミュニケーションや発想と技術は、何も背反するわけじゃないから。
 
そういう人って実際には居るんですよね。
 
そいう人は、 「トクだよなぁー…」 と言いたいところですけれども、違います。
 
そういう人は、努力と工夫に見合った有利度を手にしている、ってことなんでしょう。
 
「外に出て、自分とは違う知識と経験を持った人たちと交わる」

その中から、我が国の製造業のこれからが生まれる…
 
と、ワタシは固く信じています。
 
だから、「3次元形状を活用する会:3D-GAN」をやってます。
  
これが、今、そしてこの先必要とされる業界団体の姿です。
 
ワタシ、我が国の製造に携わる技術者も職人も、大好きです。

だから、頼むから、少し、変わって欲しいと思うのです。
 
「3次元形状を活用する会:3D-GAN」は、「変わりたい」と思っている皆さんを歓迎いたします。

 
オタクで女の子な国のモノづくり (講談社BIZ)
川口 盛之助
講談社

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