ソファに座って、キャンディアップルレッドのテレキャスターを抱えている雪音はとても絵になっていた
ずっと見ていたくなるほどだった
「ミノルさん、あのね、話があるの・・・」「何?」
仕事なんだけど、他の店から〝来ないか″って言われてるの・・・・
ちょっと真剣な話みたいだった雪音は、実は、バリバリのフレンチのパテシエだった
それが他の店から引き抜きがあったっていうのだ
その店の名前は誰でも耳にしたことがある有名シェフの店だった
「正直、迷ってるの・・・」
ボクはそんな話は受けるべきだというような優等生な答えしか
返せなかった「わかった・・・ミノルさんが言うなら受けて、やってみる」
雪音は少し浮かない顔をしている「どしたの?雪音、なんかあった?」
「それがね、S市なの・・・・職場が・・・だからこの部屋も
引き払わなくちゃいけないの・・・・」
こんなときに、何を答えるべきか、ボクには語彙の持ち合わせがなかった
ずいぶん長い時間二人で黙り込んだ
ボクの携帯が鳴った「はい、ミノルでっす・・・・・」
電話を切った後、雪音がボクに「どしたの?顔、青いよ」
「家の事情で、帰らなくちゃいけない」「実家に?」「そう」
何があったのかは、雪音は訊かないでくれたけど、わかっているんだろうな
「いつ帰るの?」「5日後に高速バスに乗るよ」
「・・・・早いね・・・・」「ごめん」
「ミノルさんは、あやまることなんてない、ないから・・・」
ずっと見ていたくなるほどだった
「ミノルさん、あのね、話があるの・・・」「何?」
仕事なんだけど、他の店から〝来ないか″って言われてるの・・・・
ちょっと真剣な話みたいだった雪音は、実は、バリバリのフレンチのパテシエだった
それが他の店から引き抜きがあったっていうのだ
その店の名前は誰でも耳にしたことがある有名シェフの店だった
「正直、迷ってるの・・・」
ボクはそんな話は受けるべきだというような優等生な答えしか
返せなかった「わかった・・・ミノルさんが言うなら受けて、やってみる」
雪音は少し浮かない顔をしている「どしたの?雪音、なんかあった?」
「それがね、S市なの・・・・職場が・・・だからこの部屋も
引き払わなくちゃいけないの・・・・」
こんなときに、何を答えるべきか、ボクには語彙の持ち合わせがなかった
ずいぶん長い時間二人で黙り込んだ
ボクの携帯が鳴った「はい、ミノルでっす・・・・・」
電話を切った後、雪音がボクに「どしたの?顔、青いよ」
「家の事情で、帰らなくちゃいけない」「実家に?」「そう」
何があったのかは、雪音は訊かないでくれたけど、わかっているんだろうな
「いつ帰るの?」「5日後に高速バスに乗るよ」
「・・・・早いね・・・・」「ごめん」
「ミノルさんは、あやまることなんてない、ないから・・・」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます