2010年3月12日、推定16:10分。
かけがえのない宝物、愛猫メロディが虹の橋を渡りました。
生後8ヵ月半にも満たない、短い生涯でした。
生前のメロディを気にかけてくれた方、本当にありがとうございました。
野良の仔としてヒッソリ生を受けたけど、自分と関わる幾人かに「可愛い」と云ってもらえたから、ブログやmixiやってて良かったと思います。
枯れない涙。
泣くの疲れたよ、メロたん。
『猿の手』と云う古典小説。
『オルペウスとエウリュディケ』と云うギリシャ神話。
どちらも死者の国から愛する家族を蘇らそうとする悲話。
これが今の自分の心境。
アタシは精いっぱいメロディを愛した。
それは心残りがない。
悔やまれてならないのは己の判断!
獣医側の”都合”に合わせて、病院で独りぼっちで死なせてしまった!!
10日の面会ではメロディはまだ元気はあった。
アタシが大好きなシグサ、「お口くちゅって、やって♪」と鼻先をちょんちょん軽く叩くと、1回だけやってくれた。
メロは鼻にシワを寄せて唇の横を「くちゅくちゅ」やる時があって、それがまるでカワウソみたいな愛敬ある表情で。
いつもの2人だけの遊び。メロはやってくれたんだよ。
この日は院長が午後不在で詳しい診断を聞くこともできず。
何より院長許可がないから連れて帰れない。
明らかに前日より元気を失ってるメロの姿が辛くて嗚咽でコトバにならず、スタッフさんに一礼だけして身を引きちぎられる思いで帰った。
11日、この日は院長がいるのでまず診察室で様子を聞く。
「食事も何とか食べてるし変わりない」とのことで安堵。
血液検査の結果、異常値はまったくなく健康体。
もう1つの考えられる原因であるウイルス感染の検査結果は明日になるとのことだった。
そして面会すると…!!!
ケージの中のメロディが自分の初めて目にする姿になってた!!
口から泡を噴いて苦しそうにもがいて!!
こんな症状今までなかったから、「あれぇ?メーちゃん、おクチにナニくわえてるの?」って、最初ノンキに話しかけたよ。
それが”モノ”ではなく、クチから泡を噴いてるのだと気が付いた時の恐怖感!!
すぐスタッフさんを呼ぶと、「ああ、今、シーツを交換したのでたぶん興奮したのかな」と、慌てもせずにティッシュで泡をぬぐうだけ。
そんなバカな!!
メロディは穏やかな性格。
人間を大好きで警戒心もない。
ウチの猫たちは他の獣医さんにも「これだけ大人しく診察させてくれる猫は珍しい」と誉められるんだよ?
そうなるよう、愛情こめて育ててきたんだ。
アタシは今まで身内や知人に癲癇を患ってるヒトがいなかった。
だから癲癇ってどんなものなのか、よく解かってなかった。
メロディの障害を自分なりに調べて勉強して、それで神経性の障害ある仔(ヒトも)は何らかのきっかけで癲癇を発症しやすいと知った。
けど、メロディは先住猫チーちゃんにマジ攻撃され続けても興奮もせず、それどころか仕返ししに行ってたよ。
だからね、「ああ、この仔は癲癇や痙攣などの心配は無用だなぁ」って楽観できてたんだ。
病院で興奮させるような何かをしたとしか思えない。
モタモタしてるスタッフに「コレは癲癇ではないのですか?!」と問うとコトバを濁す。
この病院はいつもいつも、そうだ。
それどころか、このスタッフ何するかと思ったら他の作業にかかり始めた!
すぐ他スタッフを呼んで(日頃から信頼してる唯一の方)、そしたらやっと慌て始めて。
ああ…辛くて、もうこの後の光景を書きたくない。
「いったんウチへ連れて帰り、万が一があれば救急で連れてきます」
そう院長に懇願したさ!
けど院長、「今夜は私の都合で急患は受けない」と云う。
院長いわく「獣医師が不在では急患を受けれない決まり」だと。
それじゃ、何のために24時間体制を謳ってるの?!
他のスタッフは獣医師じゃないの?!
自分には選択余地がなかった。
そして、あの日の選択は誤っていた。
他にたくさん待ってる待合室の飼い主さんたちにママは気を使ってしまったのもあるんだよ。
誰だって愛犬、愛猫たちは大事だから。。。
あの夜に戻して神さま!!
家に連れて帰ってきてたら、こんなにも早く死んでなかったと思えます。
だってメロディは9日の病院へ連れてく直前まで、自分で毛繕いしてたんだよ。
生きるチカラが尽きた猫は毛繕いなんか、しない。
去年老衰で亡くなったフーちゃんは、最期は毛繕いをしなくなった。
体臭に神経質でキレイ好きな猫が毛繕いをしなくなるのが、何を意味してるか?
それは、自分の死期が近いと察する野生の勘なんだと思う。
それに死期が迫っている猫に、他の2匹は近づかない。
ピッポもチロルも毛繕いをしなくなったフーちゃんに近づかなかった。
それどころか、匂いをちょっと嗅いですぐ恐る恐る後ずさりした。
その後、2度とフーちゃんに近寄ろうとしなかった。
”ソコ”に居るのに、まるで存在が見えてないかのようだった。
大の仲良しだった3匹なのに。
メロディは食欲なかったし遊びにものってこなかったけど、猫の仕事である毛繕いはちゃんとやってたんだよ。
身体が不自由だからぎこちないけど、ちっちゃな舌で念入りに。
いつもどおりにアタシの腕枕でスヤスヤ寝て、9日の起床時も「メロ、おはよう♪」と起こすといつもどおりに「クルルルゥ」とお返事してパッチリと眼を開いて。
陽だまりでいつもどおり日向ぼっこして、気持ちよさそうに眼を細めて。
そんなメロを兄ちゃん猫ピッポが優しく毛繕いしてあげて。
食欲がないだけで、いつもと変わらない日常だった。
命を助けるための病院。それは解かっている。
死なせようとするワケはない。
だから逆恨みではない。
病院で死なせてしまったのは、あの夜、間違った決断をした自分のせいだ。
最後に見た生前のメロディは恐怖に怯え苦しみ、痛がってる姿になってしまった。
悔しい、胸がえぐりとられる。
他にできる処置はないのかと何度訊いても、鎮静剤を打つしかないって云われて!
小脳に障害あるのに鎮静剤が良いとは思えない。
他に診せた獣医さんは云ってた。
「万が一、痙攣や癲癇など起きてしまったら鎮静剤を使えない仔なのでウチで治療はできない」と。
怖かったろうに!痛かったろうに!
ごめんね、メロ!
12日はたまたま家族に休みをとってもらっていたので、午前中に家族が面会しに行く。
その時はメロはスヤスヤ寝ていたとのこと。
そして午後診察時間にむけて出かける準備をしていた矢先。
「呼吸が停止した」と電話連絡があり。
メロたん、ゴメンよ。
ママはメロの死に目に逢えなかった。
辛かったろう?
苦しかったろう?
良い子のメロたんがどうして、こんな仕打ちを受けなきゃならないの。
もうすぐ桜咲く春がやってきて、初夏になって。
そしたら1才のメロたん。
目標はメロたんが1才になるまでに頑強な身体を作ってあげることだった。
障害に負けない体力をつけさせる。
そして、メロたんの1才のお祝いにと準備して楽しみにしていた一緒の旅行。
身体が不自由なメロディだからこそ出来るいっしょの旅。
行き先ももう殆ど決めてた。
何よりもイチバンの楽しみにしてたんだ。
もう絶対に叶わない夢。
どんな姿でもいいから帰ってきて。
ママーって澄んだ瞳でまた見つめて。
逢いたいよメロたん。
メロディが特別に可愛いのではない。
他の仔たちも可愛さは同じ。かける愛情は変わらない。
でも、介助を必要としてくれる存在がアタシの励みになっていた。
その想いは深くて特別。
メロがいれば何も要らなかった。
あぁ この胸に 君を抱いた時から
ぼくは 世界のナンバーワン
もしも月が 落ちて壊れても
かまわないさ 気にしないさ
だって ぼくが 抱いてるものは
もっと 大きなものさ
忌野清志郎さんがご子息が誕生したときに喜びを唄った『Baby#1』の歌詞。
自分は親になったことなくても、この想いがとても解かります。
理不尽を避けられない日々の暮らしの中、憎しみの感情も生まれたりする。
だけど、大きな大きな存在のメロたんを抱いてると、「もう、いいじゃん。憎むのバカらしいね。だってメロは神さまがママに贈ってくれた褒美なんだよ。
メロがいるアタシは恵まれてる。だから、それだけでもうイイじゃん♪」
メロディを見ていると不思議に”負”の感情がスゥーっと消えていくのです。
音符のような白黒のお洋服。
淡い桜色のルージュをつけた、耳の大きな女の子。
きっと桜の花びらがよく似合ったでしょう。
満開の桜を見せてあげたかった。
1度だけでも発情期を体験させてあげられ良かったな。
あっという間に終わったし、発情期と云えるほどではなかったけど。
でも雌猫として生まれたんだもん、その本能さえないままは不憫だから。
チューン。
これは甘えたい時の声。
クルルゥ。
これは不意をつかれた時や、ちょっと怒った不満の声。
オオーンオオーン。
これはアタシが外出する時に後を追ってくる「行かないでー」の淋しがってる声。
メロディの小脳障害は特に鳴き声に強く出てるようで、この3種類だけでした。
この三つだけで充分に意思の疎通ができてた。
デブじゃない限り普通の猫は『おしゃれキャット』のマリーちゃんみたいにタッタッタとテンポよくオシャマに歩く。
歩行障害あるメロの歩きはバッタンバッタン倒れながら転びながら。
それでも呼ぶと「チューン」と返事して、一生懸命に傍にきた。
そして可愛らしく揃えた両手でアタシに寄り添って。
同じ小脳障害をもつ猫の中でも、もしかしたらメロディは障害が重度だったのかもしれない。
だけど!
体調はすこぶる良かったんです。
メロが亡くなった日にウイルス検査結果が出た。
HIVも何もひとっつもウイルス感染してなかった。
コレステロールや血圧も何もかもひとっつも異常値がなかった。
獣医は「小脳障害が悪化したとしか考えられない」と云う。
あっけなさすぎるでしょ?
あっけないよ。
覚悟ができてるはずもなく、信じたくないんだよ。
入院してたった3日で逝ってしまった。
メロが入院した日、病院帰りにファブリックショップに行って数年ぶりにソファカバーを買った。
部屋のカラーを無視して、淡いイエローにピンクの花柄を1枚。
アイボリーがかったチェックを1枚。
どちらもメロに似合う。
メロがちょこんと座ってる姿を想像しながら選んだ。
まだ開封してないままだ。
趣味の大好きなバスタイムが今は地獄のようだ。
メロと毎日いっしょに入っていたお風呂の時間。
音楽を聴きながら、風呂フタの上でウトウトするメロを眺めながら会話しながら至福のバスタイム。
メロの湿った身体を拭く用のタオルを見るたび辛い。
気温が上がると予想されていたので3日間だけ亡き骸と過ごして、15日の夜に天へ送り出しました。
綺麗な身体のままだった。
まだ子どもだった筋肉は死後すぐに硬直した。
17歳のフーちゃんは火葬の日まで硬直せず、抱っこしても首がガクっとなってフワフワだった。ヒトもたぶん、そうなんだろう。
去年フーちゃんの時と同じペット移動火葬会社さんにお願いした。
車が大型になったので去年と同じ場所は使えないと云われ、探してもらった結果、ウチから数分のとこで見送ることになりました。
繁華街なので問題ないのかと心配したら、雑踏の中のほうが目立たなくて良いのだそうです。
ネオンが毎日キラキラして、メロにも自分にも淋しくなくて良かったと思う。
窓枠に乗せたメロがいつも眺めてた我が家からの風景だし。
火葬業者さんの機転に感謝した。
動物病院でご縁があった、赤ちゃん時代のメロを知ってる方に訃報をメールしたら火葬に立ち会ってくださいました。
メロディの死を哀しみ涙を流してくださいました。ありがたい供養です。
人様の情が嬉しくて泣きました。
小雨の降る空へメロディは煙となって昇っていきました。
フーちゃんを送り出した日も風が強かったけど晴れてて、まるで、「この世でたくさん暮らしたね。ご苦労さま、さぁ昇っておいで」と星たち迎えてくれてたようだった。
でもメロディは「おまえはまだ昇ってくるべきではなかったのに」と、空がいっしょに泣いてくれてるように見えた。
メロの骨壷は小さい。
子どもなので骨が柔らかく、あまり残らないのだと火葬会社の方が云ってた。
イチバン小さなサイズの骨壷にも半分にも満たなかったメロの骨でした。
火葬後、本降りになった雨の中をメロの骨壷といっしょに散歩した。
ちっちゃなヒップバックにすっぽり入ってしまう。
今までは自転車だと行けなかった長い坂道をゆっくり上って、メロに初めての景色をたくさん見せてあげた。
もうちょっとだった。
あと数日で春がきて暖かくなったら、メロを連れていっぱい散歩するはずだった。
メロは春という季節を知らないまま天国にいっちゃった。
桜の花びらいっぱい身体に振りかけてあげたかったよ。
メロに逢いたいよ。
翌日はフーちゃんの一周忌。
メロのことでいっぱいになってしまってゴメンね、フーちゃん。
フーちゃんがいるから安心してメロを送れるよ。
この世では身体が不自由でも、そっちではきっと元気に駆け回って、どの猫よりもイチバン高くジャンプできるよ、メロディ。
火葬に立ち会ってくださった方がたまたま撮ってくれてた入院中の赤ちゃんメロたん。
他にアタシとのいっしょの写真も撮ってくれてたので、高画質で残せた貴重な2枚となりました。
ずっとPCの壁紙にしてる。
去年7月16日のメロたん。
病院でデジカメ撮影することを遠慮してたから、入院中の写真はケータイでばかり。
入院するたった4日前。
亡くなるたった7日前。
日向ぼっこ中のメロたん。
この日からまさか1週間でメロが消えてしまうなんて。
障害あるとなって、首輪ははずしました。
いつも首と頭を振ってたから…。疲れたことでしょう。。。
2月21日。
優しい兄ちゃん猫ピーたんに毛繕いしてもらってるメロたん。
2月23日の宝物たち。
2月27日の宝物たち。
3匹でチカラ合わせてまんまる。
この日から2週間も経たないで大事なメロディが消えてしまうなんて!!!
信じられないし信じたくない。
でも云わなきゃ。毎日云わなきゃ。
メロディ、ママを選んでやってきてくれてありがとう。
早く帰っておいで。
猫を虐待し殺した人間がまた逮捕された。
天罰がくだる日を醜い心で待つがいい。
仔猫や衰弱してる猫(犬も)を偶然に保護されてどうして良いか解からないでいるた方たちへお願い。
”ぜったいに”面識のない相手を里親にしないでください。
虐待目的で何匹も引き取るキチガイが後を絶ちません。
今回の事件も愛護団体でさえ見抜けなかった。
だけど、もしお家の子にできない時はまずは近くの愛護NPOに連絡してください。
ムダな殺生をするのは人間だけだよ。
肉も魚も食べて生かしてもらってるくせに、犬猫を自分の命以下とふんぞり返ってる害虫。
昨日は「メロの目に似てるウミガメ」が夢に出てきた。
(おまえの目はウチのメロディに似てるなぁ)と夢の中でつぶやいてた。
来世はウミガメになりたいのかい?
予感は当たる。
まだウチの子になったばかりの時なのに、メロがふっと消えてしまいそうな不思議な予感がしてた。
酔いつぶれて寝る日々が自分でも怖い。
長い記録を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
かけがえのない宝物、愛猫メロディが虹の橋を渡りました。
生後8ヵ月半にも満たない、短い生涯でした。
生前のメロディを気にかけてくれた方、本当にありがとうございました。
野良の仔としてヒッソリ生を受けたけど、自分と関わる幾人かに「可愛い」と云ってもらえたから、ブログやmixiやってて良かったと思います。
枯れない涙。
泣くの疲れたよ、メロたん。
『猿の手』と云う古典小説。
『オルペウスとエウリュディケ』と云うギリシャ神話。
どちらも死者の国から愛する家族を蘇らそうとする悲話。
これが今の自分の心境。
アタシは精いっぱいメロディを愛した。
それは心残りがない。
悔やまれてならないのは己の判断!
獣医側の”都合”に合わせて、病院で独りぼっちで死なせてしまった!!
10日の面会ではメロディはまだ元気はあった。
アタシが大好きなシグサ、「お口くちゅって、やって♪」と鼻先をちょんちょん軽く叩くと、1回だけやってくれた。
メロは鼻にシワを寄せて唇の横を「くちゅくちゅ」やる時があって、それがまるでカワウソみたいな愛敬ある表情で。
いつもの2人だけの遊び。メロはやってくれたんだよ。
この日は院長が午後不在で詳しい診断を聞くこともできず。
何より院長許可がないから連れて帰れない。
明らかに前日より元気を失ってるメロの姿が辛くて嗚咽でコトバにならず、スタッフさんに一礼だけして身を引きちぎられる思いで帰った。
11日、この日は院長がいるのでまず診察室で様子を聞く。
「食事も何とか食べてるし変わりない」とのことで安堵。
血液検査の結果、異常値はまったくなく健康体。
もう1つの考えられる原因であるウイルス感染の検査結果は明日になるとのことだった。
そして面会すると…!!!
ケージの中のメロディが自分の初めて目にする姿になってた!!
口から泡を噴いて苦しそうにもがいて!!
こんな症状今までなかったから、「あれぇ?メーちゃん、おクチにナニくわえてるの?」って、最初ノンキに話しかけたよ。
それが”モノ”ではなく、クチから泡を噴いてるのだと気が付いた時の恐怖感!!
すぐスタッフさんを呼ぶと、「ああ、今、シーツを交換したのでたぶん興奮したのかな」と、慌てもせずにティッシュで泡をぬぐうだけ。
そんなバカな!!
メロディは穏やかな性格。
人間を大好きで警戒心もない。
ウチの猫たちは他の獣医さんにも「これだけ大人しく診察させてくれる猫は珍しい」と誉められるんだよ?
そうなるよう、愛情こめて育ててきたんだ。
アタシは今まで身内や知人に癲癇を患ってるヒトがいなかった。
だから癲癇ってどんなものなのか、よく解かってなかった。
メロディの障害を自分なりに調べて勉強して、それで神経性の障害ある仔(ヒトも)は何らかのきっかけで癲癇を発症しやすいと知った。
けど、メロディは先住猫チーちゃんにマジ攻撃され続けても興奮もせず、それどころか仕返ししに行ってたよ。
だからね、「ああ、この仔は癲癇や痙攣などの心配は無用だなぁ」って楽観できてたんだ。
病院で興奮させるような何かをしたとしか思えない。
モタモタしてるスタッフに「コレは癲癇ではないのですか?!」と問うとコトバを濁す。
この病院はいつもいつも、そうだ。
それどころか、このスタッフ何するかと思ったら他の作業にかかり始めた!
すぐ他スタッフを呼んで(日頃から信頼してる唯一の方)、そしたらやっと慌て始めて。
ああ…辛くて、もうこの後の光景を書きたくない。
「いったんウチへ連れて帰り、万が一があれば救急で連れてきます」
そう院長に懇願したさ!
けど院長、「今夜は私の都合で急患は受けない」と云う。
院長いわく「獣医師が不在では急患を受けれない決まり」だと。
それじゃ、何のために24時間体制を謳ってるの?!
他のスタッフは獣医師じゃないの?!
自分には選択余地がなかった。
そして、あの日の選択は誤っていた。
他にたくさん待ってる待合室の飼い主さんたちにママは気を使ってしまったのもあるんだよ。
誰だって愛犬、愛猫たちは大事だから。。。
あの夜に戻して神さま!!
家に連れて帰ってきてたら、こんなにも早く死んでなかったと思えます。
だってメロディは9日の病院へ連れてく直前まで、自分で毛繕いしてたんだよ。
生きるチカラが尽きた猫は毛繕いなんか、しない。
去年老衰で亡くなったフーちゃんは、最期は毛繕いをしなくなった。
体臭に神経質でキレイ好きな猫が毛繕いをしなくなるのが、何を意味してるか?
それは、自分の死期が近いと察する野生の勘なんだと思う。
それに死期が迫っている猫に、他の2匹は近づかない。
ピッポもチロルも毛繕いをしなくなったフーちゃんに近づかなかった。
それどころか、匂いをちょっと嗅いですぐ恐る恐る後ずさりした。
その後、2度とフーちゃんに近寄ろうとしなかった。
”ソコ”に居るのに、まるで存在が見えてないかのようだった。
大の仲良しだった3匹なのに。
メロディは食欲なかったし遊びにものってこなかったけど、猫の仕事である毛繕いはちゃんとやってたんだよ。
身体が不自由だからぎこちないけど、ちっちゃな舌で念入りに。
いつもどおりにアタシの腕枕でスヤスヤ寝て、9日の起床時も「メロ、おはよう♪」と起こすといつもどおりに「クルルルゥ」とお返事してパッチリと眼を開いて。
陽だまりでいつもどおり日向ぼっこして、気持ちよさそうに眼を細めて。
そんなメロを兄ちゃん猫ピッポが優しく毛繕いしてあげて。
食欲がないだけで、いつもと変わらない日常だった。
命を助けるための病院。それは解かっている。
死なせようとするワケはない。
だから逆恨みではない。
病院で死なせてしまったのは、あの夜、間違った決断をした自分のせいだ。
最後に見た生前のメロディは恐怖に怯え苦しみ、痛がってる姿になってしまった。
悔しい、胸がえぐりとられる。
他にできる処置はないのかと何度訊いても、鎮静剤を打つしかないって云われて!
小脳に障害あるのに鎮静剤が良いとは思えない。
他に診せた獣医さんは云ってた。
「万が一、痙攣や癲癇など起きてしまったら鎮静剤を使えない仔なのでウチで治療はできない」と。
怖かったろうに!痛かったろうに!
ごめんね、メロ!
12日はたまたま家族に休みをとってもらっていたので、午前中に家族が面会しに行く。
その時はメロはスヤスヤ寝ていたとのこと。
そして午後診察時間にむけて出かける準備をしていた矢先。
「呼吸が停止した」と電話連絡があり。
メロたん、ゴメンよ。
ママはメロの死に目に逢えなかった。
辛かったろう?
苦しかったろう?
良い子のメロたんがどうして、こんな仕打ちを受けなきゃならないの。
もうすぐ桜咲く春がやってきて、初夏になって。
そしたら1才のメロたん。
目標はメロたんが1才になるまでに頑強な身体を作ってあげることだった。
障害に負けない体力をつけさせる。
そして、メロたんの1才のお祝いにと準備して楽しみにしていた一緒の旅行。
身体が不自由なメロディだからこそ出来るいっしょの旅。
行き先ももう殆ど決めてた。
何よりもイチバンの楽しみにしてたんだ。
もう絶対に叶わない夢。
どんな姿でもいいから帰ってきて。
ママーって澄んだ瞳でまた見つめて。
逢いたいよメロたん。
メロディが特別に可愛いのではない。
他の仔たちも可愛さは同じ。かける愛情は変わらない。
でも、介助を必要としてくれる存在がアタシの励みになっていた。
その想いは深くて特別。
メロがいれば何も要らなかった。
あぁ この胸に 君を抱いた時から
ぼくは 世界のナンバーワン
もしも月が 落ちて壊れても
かまわないさ 気にしないさ
だって ぼくが 抱いてるものは
もっと 大きなものさ
忌野清志郎さんがご子息が誕生したときに喜びを唄った『Baby#1』の歌詞。
自分は親になったことなくても、この想いがとても解かります。
理不尽を避けられない日々の暮らしの中、憎しみの感情も生まれたりする。
だけど、大きな大きな存在のメロたんを抱いてると、「もう、いいじゃん。憎むのバカらしいね。だってメロは神さまがママに贈ってくれた褒美なんだよ。
メロがいるアタシは恵まれてる。だから、それだけでもうイイじゃん♪」
メロディを見ていると不思議に”負”の感情がスゥーっと消えていくのです。
音符のような白黒のお洋服。
淡い桜色のルージュをつけた、耳の大きな女の子。
きっと桜の花びらがよく似合ったでしょう。
満開の桜を見せてあげたかった。
1度だけでも発情期を体験させてあげられ良かったな。
あっという間に終わったし、発情期と云えるほどではなかったけど。
でも雌猫として生まれたんだもん、その本能さえないままは不憫だから。
チューン。
これは甘えたい時の声。
クルルゥ。
これは不意をつかれた時や、ちょっと怒った不満の声。
オオーンオオーン。
これはアタシが外出する時に後を追ってくる「行かないでー」の淋しがってる声。
メロディの小脳障害は特に鳴き声に強く出てるようで、この3種類だけでした。
この三つだけで充分に意思の疎通ができてた。
デブじゃない限り普通の猫は『おしゃれキャット』のマリーちゃんみたいにタッタッタとテンポよくオシャマに歩く。
歩行障害あるメロの歩きはバッタンバッタン倒れながら転びながら。
それでも呼ぶと「チューン」と返事して、一生懸命に傍にきた。
そして可愛らしく揃えた両手でアタシに寄り添って。
同じ小脳障害をもつ猫の中でも、もしかしたらメロディは障害が重度だったのかもしれない。
だけど!
体調はすこぶる良かったんです。
メロが亡くなった日にウイルス検査結果が出た。
HIVも何もひとっつもウイルス感染してなかった。
コレステロールや血圧も何もかもひとっつも異常値がなかった。
獣医は「小脳障害が悪化したとしか考えられない」と云う。
あっけなさすぎるでしょ?
あっけないよ。
覚悟ができてるはずもなく、信じたくないんだよ。
入院してたった3日で逝ってしまった。
メロが入院した日、病院帰りにファブリックショップに行って数年ぶりにソファカバーを買った。
部屋のカラーを無視して、淡いイエローにピンクの花柄を1枚。
アイボリーがかったチェックを1枚。
どちらもメロに似合う。
メロがちょこんと座ってる姿を想像しながら選んだ。
まだ開封してないままだ。
趣味の大好きなバスタイムが今は地獄のようだ。
メロと毎日いっしょに入っていたお風呂の時間。
音楽を聴きながら、風呂フタの上でウトウトするメロを眺めながら会話しながら至福のバスタイム。
メロの湿った身体を拭く用のタオルを見るたび辛い。
気温が上がると予想されていたので3日間だけ亡き骸と過ごして、15日の夜に天へ送り出しました。
綺麗な身体のままだった。
まだ子どもだった筋肉は死後すぐに硬直した。
17歳のフーちゃんは火葬の日まで硬直せず、抱っこしても首がガクっとなってフワフワだった。ヒトもたぶん、そうなんだろう。
去年フーちゃんの時と同じペット移動火葬会社さんにお願いした。
車が大型になったので去年と同じ場所は使えないと云われ、探してもらった結果、ウチから数分のとこで見送ることになりました。
繁華街なので問題ないのかと心配したら、雑踏の中のほうが目立たなくて良いのだそうです。
ネオンが毎日キラキラして、メロにも自分にも淋しくなくて良かったと思う。
窓枠に乗せたメロがいつも眺めてた我が家からの風景だし。
火葬業者さんの機転に感謝した。
動物病院でご縁があった、赤ちゃん時代のメロを知ってる方に訃報をメールしたら火葬に立ち会ってくださいました。
メロディの死を哀しみ涙を流してくださいました。ありがたい供養です。
人様の情が嬉しくて泣きました。
小雨の降る空へメロディは煙となって昇っていきました。
フーちゃんを送り出した日も風が強かったけど晴れてて、まるで、「この世でたくさん暮らしたね。ご苦労さま、さぁ昇っておいで」と星たち迎えてくれてたようだった。
でもメロディは「おまえはまだ昇ってくるべきではなかったのに」と、空がいっしょに泣いてくれてるように見えた。
メロの骨壷は小さい。
子どもなので骨が柔らかく、あまり残らないのだと火葬会社の方が云ってた。
イチバン小さなサイズの骨壷にも半分にも満たなかったメロの骨でした。
火葬後、本降りになった雨の中をメロの骨壷といっしょに散歩した。
ちっちゃなヒップバックにすっぽり入ってしまう。
今までは自転車だと行けなかった長い坂道をゆっくり上って、メロに初めての景色をたくさん見せてあげた。
もうちょっとだった。
あと数日で春がきて暖かくなったら、メロを連れていっぱい散歩するはずだった。
メロは春という季節を知らないまま天国にいっちゃった。
桜の花びらいっぱい身体に振りかけてあげたかったよ。
メロに逢いたいよ。
翌日はフーちゃんの一周忌。
メロのことでいっぱいになってしまってゴメンね、フーちゃん。
フーちゃんがいるから安心してメロを送れるよ。
この世では身体が不自由でも、そっちではきっと元気に駆け回って、どの猫よりもイチバン高くジャンプできるよ、メロディ。
火葬に立ち会ってくださった方がたまたま撮ってくれてた入院中の赤ちゃんメロたん。
他にアタシとのいっしょの写真も撮ってくれてたので、高画質で残せた貴重な2枚となりました。
ずっとPCの壁紙にしてる。
去年7月16日のメロたん。
病院でデジカメ撮影することを遠慮してたから、入院中の写真はケータイでばかり。
入院するたった4日前。
亡くなるたった7日前。
日向ぼっこ中のメロたん。
この日からまさか1週間でメロが消えてしまうなんて。
障害あるとなって、首輪ははずしました。
いつも首と頭を振ってたから…。疲れたことでしょう。。。
2月21日。
優しい兄ちゃん猫ピーたんに毛繕いしてもらってるメロたん。
2月23日の宝物たち。
2月27日の宝物たち。
3匹でチカラ合わせてまんまる。
この日から2週間も経たないで大事なメロディが消えてしまうなんて!!!
信じられないし信じたくない。
でも云わなきゃ。毎日云わなきゃ。
メロディ、ママを選んでやってきてくれてありがとう。
早く帰っておいで。
猫を虐待し殺した人間がまた逮捕された。
天罰がくだる日を醜い心で待つがいい。
仔猫や衰弱してる猫(犬も)を偶然に保護されてどうして良いか解からないでいるた方たちへお願い。
”ぜったいに”面識のない相手を里親にしないでください。
虐待目的で何匹も引き取るキチガイが後を絶ちません。
今回の事件も愛護団体でさえ見抜けなかった。
だけど、もしお家の子にできない時はまずは近くの愛護NPOに連絡してください。
ムダな殺生をするのは人間だけだよ。
肉も魚も食べて生かしてもらってるくせに、犬猫を自分の命以下とふんぞり返ってる害虫。
昨日は「メロの目に似てるウミガメ」が夢に出てきた。
(おまえの目はウチのメロディに似てるなぁ)と夢の中でつぶやいてた。
来世はウミガメになりたいのかい?
予感は当たる。
まだウチの子になったばかりの時なのに、メロがふっと消えてしまいそうな不思議な予感がしてた。
酔いつぶれて寝る日々が自分でも怖い。
長い記録を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。