goo blog サービス終了のお知らせ 

湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」

2012年12月18日 | 北欧・東欧
○トマス・ステュアート(Br)イヴリン・リアー(S)マルティノン指揮シカゴ交響楽団(放送)1967/4/27

夫婦共演の歌唱のほうは若々しく乗っているのだが全般に色が無く平凡な印象だ。楽曲自体のロマン性がマルティノンとうまく噛み合っていないのか、味気ない。録音状態も私の手元のものは悪く、ステレオの途中で右に寄ったり小さくなったり気をそぐ。53分程度でおそらくカットはあると思うのだが、まあ、オペラは守備範囲外、こういうロマン派オペラは大守備外ということで、○だけつけて放棄。英語による歌唱。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プーランク:クラヴサンと管弦楽のための田園コンセール

2012年12月17日 | フランス
○ヴァイロン・ラクロワ(hps)マルティノン指揮ORTF(erato)1970/9/24・CD

攻撃的なクラヴサンというのもなかなかカッコイイが演奏はたいへんだろう。録音上音量操作はされているのだろうか。この小品でスケール感もかんじさせるのがまたなかなかだ。オケの音の透明感もよく、水晶のよう、まではいかないがキラキラ美しい。○。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:弦楽四重奏曲第3番

2012年12月17日 | イギリス
○チリンギリアン四重奏団(CHANDOS)CD

20世紀初頭の作品だがみずみずしい感性に溢れ、中欧的な古風な音楽のていをなしながらもリヒャルトであるとかロシア国民楽派といった新しい和声感覚、おそらく自国の民謡によるものも含むであろう「異質さ」をそうと感じさせないように浸透させている。無茶苦茶達者なチリンギリアンの力量もあるかもしれない。とにかくメロディーが強いマキュアンの作品だが、一本でソリスティックに弾きまくら無ければならない場面がひんぱんにある。これがまた魅力的ではあるのだが、その技巧的なフレーズの中にも細かい表情の機敏が汲み取られ難無く弾き熟されている。いや凄い。けして若書きではなく円熟した作品なので、これで楽しんでください。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:弦楽四重奏曲第13番

2012年12月17日 | イギリス
○チリンギリアン四重奏団(CHANDOS)CD

個性が時代性を呑み込んで昇華された佳作。古典的な4楽章構成をとり内容的にも国民楽派が同時代的に進化しただけのようなところはあるが、まずは聴いて単純に楽しい。発見もある。ドビュッシー後の弦楽四重奏曲の世界の変貌というのを如実にあらわした作曲家が多かったイギリスではあるが、ここまで旋律的で面白い曲に結実させられている人というのはそうそういない。RVWですらどんどん希薄な作品になっていったのだから。といってもRVWの習作弦楽四重奏曲と似たようなところはあり、そういうところがメジャーになれない折衷性なのだろう。楽団はこの難曲を激しくやりきっている。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:弦楽四重奏曲第6番「ビスケー」

2012年12月16日 | イギリス
○チリンギリアン四重奏団(CHANDOS)CD

結局全集にはならなかったのか。数はやたらと多いマキュアン。フランスの風物を描くといいながらドヴォルザーク風の民謡音楽で始まり、主として和声面でモダンさを持ち込んで行くミスマッチさが魅力。内声から調えるハーモニーの正確性、細かい動きの的確さが求められる難曲であり、チリンギリアン四重奏団くらいの円熟した腕がないと聴かせるのは無理だろう。解釈的にはより旋律的でロマンチックな音楽としてとらえ、古臭さが勝ってしまう感もある。ワグナーからドビュッシーといった先進的な響きに色目を使い、目まぐるしい転調に鮮やかさな色彩感をかもす場面はあるが、借り物感もなくはない。○。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャドウィック:弦楽四重奏曲第4番~Ⅱ.

2012年12月15日 | アメリカ
○クーリッジ四重奏団(VICTOR)SP

120年前の南部の酒場で聴いているよう。ここちよくたゆたうリズムに載せた民謡音楽。演奏もまた酒場に流れるように夢見心地。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グリフィス:二つのスケッチ(インディアンの主題に基づく)

2012年12月15日 | アメリカ
○クーリッジ四重奏団(VICTOR)SP

一曲目はディーリアス、二曲目はドヴォルザーク(言わずと知れたアメリカの終楽章ね)。言ってしまえばそれまでなのだが、共に(特に)後半、俄かに先鋭な響きがおりまざり、個性というか、これが「アメリカの音楽」なのだ、と思う。一曲目では冒頭からフラジオが印象的。後半、伴奏に金属質な高音を爆ぜさせるアルペジオが現れ印象的だ。二曲目ははっきりドヴォルザークスタイルではないガチャガチャとした都会的な音楽に切り替わる瞬間がある。いずれもコープランドらを予感させる紛れも無い「アメリカの音楽」。主題となるネイティヴのメロディやハーモニーはその根を張る土壌なのだ。クーリッジ四重奏団は縮緬ヴィヴラートを駆使するオールドスタイルだが同時代性を感じさせて懐かしい。○。チャドウィックの4番2楽章が面埋めに入っている。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:タイムの香る地にて

2012年12月14日 | イギリス
○アラスディア・ミッチェル指揮LPO(CHANDOS)CD

これまたRVWがウェンロックの崖あたりに加えてそうな曲だがじっさい曲もRVW的。ただもっと身近で「ちゃんと書かれた曲」感がある(両義的な意味で)。美しくたゆたうようなイギリス音楽が好きな向きはぜひ。演奏達者。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:ヒースの丘

2012年12月14日 | イギリス
○ウェルシュ(Vc)アラスディア・ミッチェル指揮LPO(CHANDOS)CD

これは佳作。RVWあたりが書きそうな題名だが弦楽器を単独で鳴らすのが得意なこの作曲家らしくチェロソロを効果的に使って荒涼とした、でもどこか暖かな風景を描き出している。RVWくらいには印象派的でありその点でも期待していい。演奏もまたいい。何より、この作曲家はメロディである。ソルウェイよりこちらのほうが聴きものかもしれない。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:交響曲嬰ハ短調 「ソルウェー交響曲」

2012年12月14日 | イギリス
○アラスディア・ミッチェル指揮LPO(CHANDOS)CD

島嶼系作曲家として知られるマキュアンだがこれはスコットランドとイングランドの境界にあたる風光明媚なソルウェイのあたりに焦点を置いた、陸地系の曲。
参考:http://pedia.mapion.co.jp/art/%E3%82%BD%E3%83%AB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E6%B9%BE
マキュアン代表作のように言われるいわば表題的な交響詩だが(マキュアンは交響曲を何曲も書きはしたが一般的にはこれが唯一の交響曲とみなされる)冒頭よりよく鳴る交響楽に余り達者ではないが前時代的なロマンティックな音楽のやり方を踏襲した構成感は、時代がら印象派の影響がもう少し出てもいいのではないかと思わせるところがあり、それを期待した私は少しあてがはずれた。表出力が強いし持ち味として旋律が強いので、聴き易いし、2楽章あたりではとくに鮮やかな転調の連続がワグナーともドビュッシーともつかないカラフルな印象をあたえ印象的だが、これもマキュアンのいつものやり方なのかもしれない。3楽章制なのにけっこうなボリュームがあるので、体力のある時に聴くといい。LPO達者。指揮者も並みではない。○。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブルックナー:交響曲第6番

2012年12月13日 | ドイツ・オーストリア
○C.アドラー指揮VSO(tahra)1952/2/17放送録音・CD

無くしてしまい泣く泣く再度買い直した盤だがこの曲は聴かず仕舞いにしていた。版問題がなく(クナ盤同様ローウェ版の表記はあり)ブルックナーでも異色のアグレッシブな表出力がある曲なうえに、アメリカにおけるブルックナーの権威だったにもかかわらず奇演で知られたアドラーが、くせ者のウィーン響をくってなした演奏であり、しょうじきブルックナー後のシェーンベルク前の世代、マーラーとまではいかなくてもコルンゴルトだとかフランツ・シュミットといった世紀末性を孕んだ末流ロマン派交響曲を聴くような新鮮さがある。元々フォルムのはっきりした演奏をする人だからブルックナーに向かないことはないのだが、いや、これは賛否あるだろう。。面白い。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーラー:交響曲第1番「巨人」

2012年12月13日 | マーラー
○C.アドラー指揮VSO(tahra)1952/3/6放送録音・CD

tahraレーベル初期のCDで版元に直接聞いたが在庫無しとのこと。3番でさえebayでプレミアつくくらいで、他のCDの例を見ても「90年代後半CDにもついにこういう時代が来たのか」という思いだ。中古屋は久しく使っていないがプレミアつけているのだろうか。00年代のCDはほとんどweb配信販売されており、値段もまあまあ安く便利。遡ってこの年代のCDも圧縮音源配信される可能性はある。アドラーのこれは奇妙なブル6とのカップリングで比較的有名。いや、シェルヘン並にミスだらけの奇盤なのだが、がっしりしたブルックナー的構成感があり、スケールの大きくかつ世俗的な聴きやすい解釈も施された見事な聴感。かなりスコアに忠実でいようとしながら(三楽章冒頭のベースがほんとにヘタクソ!)オケのせいか独特の感情的なものを感じさせる。古い録音だが機会があれば。アドラーはけして下手ではなかった。オケがダメなのだ。○。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マキューアン:弦楽四重奏曲第2番(6もしくは8番)「ビスケー」

2012年12月13日 | イギリス
○ロンドン四重奏団(M&A)1951/3/2live・CD

この楽集(LSQ図書館ライヴ集)の目玉だと思う。イギリスの楽団がイギリス近代をやると音色的にしっくりくるが、スコッツマンであるマキュアンの民謡に基づくこの作品(8番として出版され6番として知られるがここでは2番とされており現在も盤によって表記が異なるという大混乱)、古風な国民楽派のフォーマットを踏みながらも横溢する独特の音形(このての個性を「知られざる作曲家系」で見出すことは私は稀である)とこの年代(68年生まれ)の作曲家にしては和声的と言う点で明らかに英国群小作曲家とは違うものを持っている。晩年シェーンベルクすら取り入れたというから貪欲だ。とはいえしょせんアマルガムといえばそうだし問題はある。陰鬱な始まりの1楽章はファーストだけが魅力的な旋律(民謡的ではない)をろうろうと歌い、他は刻む。印象としてはヤナーチェクだ。2楽章も出だしは陰鬱なのだが突如明らかなドビュッシーが投入され頭を洗われる思いがする。3楽章はこのために聴いてきたんだというような素晴らしいヴィバーチェで民謡を活かす手腕に胸がすく。移調転調の鮮やかさ、個性的な旋律の魅力、まあ、よくぞまあ、埋まっていたものだ。もちろん楽団のやる気によるところも大きいが。あと、これはアマチュアはやりたがらない類の書法で、繰り返すがファーストばっか目立ってアンサンブルとして楽しめるところは3楽章ぐらいだと思うので(それは19世紀までの国民楽派弦楽四重奏曲の特徴でもある)、仕方ないかも、とも。もっと聴かれていい作曲家であるので、とくに平凡な民謡音楽は嫌だが新しいのも聞き飽きたという人におすすめ。ところで、ビスケーとはビスケー湾のことである。この作品も各楽章にフランス語の題名がついている。1楽章が灯台、2楽章が砂丘、3楽章が牡蠣掻き。民謡って、スコットランド民謡じゃなくフランスのものなのだろう。1913年の作品。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブリッジ:アイルランドの旋律~1.ロンドンデリーの歌

2012年12月13日 | イギリス
○ロンドン四重奏団(M&A/columbia)1925・CD

珍妙な曲である。民謡を解体して変奏ともつかない奇妙な加工をほどこし原型を留めない状態で提示していく、ブリッジ好きにはアピールするだろうがなんとも言い難い暗さが原曲の夢見がちな雰囲気を壊す。最後に正しいメロディが完成するのだがそこでやっとほっとした。演奏は立派。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブリッジ:三つの牧歌

2012年12月13日 | イギリス
○ロンドン四重奏団(M&A/columbia)1921・CD

牧歌とは思えない陰鬱な曲でイギリスらしいと言えばイギリスらしい。反イギリス的作曲家ブリッジにその言葉は似あわないかもしれないが。ディーリアスかもなあ、と思った(つまり中欧寄り)。楽団はなかなか味があるが、結局印象に残らない曲だった。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする