湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲

2019年01月24日 | ヴォーン・ウィリアムズ
モントゥ指揮ボストン交響楽団(eternities)1960/8/7タングルウッド音楽祭live

既発とは別録だと思う(環境雑音が耳障り)。モントゥらしい揺れないテンポ、ニュアンスの少ない太い音の流れ、しかし、この曲はそれでも威力を発揮する。宇野功芳はかつてワルターを第一に推したがこれはワルターの系譜と言っていいかもしれない。クライマックスにかけて押し寄せるロマンチシズム。ここぞというところでの力強い慟哭。そのあとも諦念をきたさず力を抜かず、オルガン的な調和した響きを保ち、コンマスソロでさえ力んで音が不安定になり、この音楽を彼岸に送るのではなく、天に飛翔させる。技術を保ちアンサンブルさえこうじられれば誰でもできるような名曲であるが、表現によって幅が出る。RVWらしさはなく、むろんタリスでもないが、盛大な拍手がこの演奏の成功を伝えてくれる。私は好き。ステレオ。メインのブラ4も同傾向で、解釈は無いがオケの迫力が凄い。
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