○クレンペラー指揮トリノ・イタリア放送交響楽団(CETRA)1956/12/17LIVE
じつに立派な演奏である。オケの熱血ぶりが冷血クレンペラーにどう届いたのか、タテノリで格調高いテンポ取りでいながら歌心にあふれ、とくにワグナー屈指の対位法的構造を生かし対旋律を極めて明確に謡いあげることで、どこの端をとっても歌そのもの、スコアの上から下までの全てが歌い出す素晴らしい時を作り上げる事に成功している。クレンペラーの鼻歌がいっそう気運を盛り上げて、まあこの時期のクレンペラーは晩年よりはよほど熱血だったわけだけれども、それでも希有の充実した演奏を作りあげた。音さえよければ、さらにバランスさえよければ(ファーストヴァイオリンが聞こえない!)◎ 必定だが涙をのんで○。拍手も盛大。名演。,
じつに立派な演奏である。オケの熱血ぶりが冷血クレンペラーにどう届いたのか、タテノリで格調高いテンポ取りでいながら歌心にあふれ、とくにワグナー屈指の対位法的構造を生かし対旋律を極めて明確に謡いあげることで、どこの端をとっても歌そのもの、スコアの上から下までの全てが歌い出す素晴らしい時を作り上げる事に成功している。クレンペラーの鼻歌がいっそう気運を盛り上げて、まあこの時期のクレンペラーは晩年よりはよほど熱血だったわけだけれども、それでも希有の充実した演奏を作りあげた。音さえよければ、さらにバランスさえよければ(ファーストヴァイオリンが聞こえない!)◎ 必定だが涙をのんで○。拍手も盛大。名演。,