湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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チャイコフスキー:組曲第4番「モーツァルティアーナ」

2005年02月23日 | チャイコフスキー
○ケンペン指揮コンセール・ラムルー管(OTAKEN RECORDS:CD-R/PHILIPS)LP

併録の弦セレに比べて(曲のせいもあるが)彫りが深く情緒有る演奏ぶりを見せている。あいかわらずオケは明るく硬質だが、歌を歌としてしっかり表現することができている。モーツァルトを尊敬し新古典主義の範疇と言ってもいいくらい古典に傾倒した作品も残した作曲家であるが、これもそのうちであるものの、各々のモチーフそのものからチャイコ独自の、特にバレエ作品に通じる豊かなロマン派音楽を紡ぎ出しており、スマートな解釈がそれを暑苦しくせずに巧くさばいてみせてくれる。ようは曲が複雑だったりロマンティックなくぐもりを持っていたりするときにこそケンペンの即物的解釈が生きてくるということなのかもしれないが、必ずしも即物というわけでもなく、冒頭述べたようにしっとりした歌も歌っている。いい演奏。○。
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