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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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マーラー:交響曲第2番

2006年10月27日 | マーラー
◎ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団他、パーカー、ムーディ(vibrato,DA:CD-R)1971/4/3(6?)live

ライヴにしては録音もかなりいいステレオ、とにかくこのアグレッシブさに瞠目せよ、いじりまくりで後半楽章などどこをやってるのかわけがわからなくなるほど錯綜して聞こえる轟音の饗宴、賛否あろうが終演直前の「ストコフスキ・クレッシェンド」(スヴェトラなど寧ろ後塵を拝する立場だったわけで)に間髪入れずの大ブラヴォーにはちょっとワナワナ震えるくらいの恐ろしくスゴイものを聴いたという印象だけが残る。最初これを聴いたとき長々しいけして趣味的に得意ではない復活が、こうも飽きさせずにどんどん聴き進められていいものかどうか戸惑いを覚えるほどだったが・・・じじつとことんアグレッシブな攻撃性を維持しつづけ(実はそれほどでもないのだが)退屈部分カットや楽器追加編曲等原型を感じさせない「ひたすら威圧感動させる姿勢」を貫いた演奏であるわけで・・・いつのまにか終楽章に入り、まあ各声部の近いこと、合唱もブラスも弦もひたすら耳元でがなりつづけ、あけっぴろげに下品に、しかしこういうぶっぱなした音楽こそマーラーだというストコの確信が説得力をもって最後まで私の耳を離してくれない、そういう復活を私は初めて聴いたような気すらしたのだ。もうなんだか最初は、遂にこの曲の決定盤を聴いてしまった、誰も認めないだろうけど俺にとってこの盤は最高の復活だ、と思って忘我としたが、繰り返し聞くうちに冷静になり、けっして正規盤など既出のものから離れた演奏様式ではなく、ただ異様な熱気がダイレクトに伝わってくる、アメリカ交響楽団はこうして最後の頂点に上り詰めた、最晩年になってもまだ攻撃的な姿勢を崩さなかった(ここにおいてはシェルヒェンを凌駕する)ストコとともにあった、ストコそのものの楽団だったのだ、という信頼関係の最も素晴らしい形を聞き取ることができる。ロンドンのオケならこうはいかない。アメリカそのもの、賛歌といってもいいこの強烈な音楽には、しかし何度聴いても最後には自分も歌っている、そういう世界なのである。これこそが真のカリスマである。音だけで圧倒する、ロック魂溢れるマーラーである。◎。vibrato盤は6日表記あり、詳細不明。

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是非聴いてみたいんです。 (ストコフスキーファン)
2006-11-28 12:42:36
はじめまして、初めて訪問しブログを拝見いたしました。私はマーラーの曲が好きでストコフキーの復活は特に好きな演奏です。LPの頃から聴いています。アメリカ交響楽団の演奏は今だに未発表\音源だと思っておりました。コメントを読ませていただき是非聴いてみたいと思いました。私の利用している店では取り扱いがないとの事でした。入手先をお教えくださると幸いです。
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了解しました (岡林)
2006-11-28 20:52:30
私もここのトップ記事のコメントでお教えいただいたのが最初なのですが、ここで通販しております。但し資料用提供のためかなり安価に仕上げられたものですので、品質チェックには注意が必要です。大量に買うのでなければ通販大手の「アリアCD」が代行して扱ってくれます。1枚頭1200円で扱ってくれるようですので手数料を考えると数枚程度なら殆ど変わりませんし、コピー不良等も多いのでそのぶんリスクヘッジになります。お勧めです。

http://www.classicalconducting.com/
このリストから指定してアリアに問い合わせてください。
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有り難うございました。 (ストコフスキーファン)
2006-11-28 22:42:43
早々のご回答有り難うございます。ストコフスキーの興味深いディスクが色々とみつかりました。早速注文してみたいと思います。本当にありがとうございました。
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