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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

マーラー:歌曲集「さすらう若人の歌」~朝の野を歩けば(ピアノ編)

2008年03月13日 | マーラー
○作曲家(P-ROLL)(TELDEC,BELLAPHON他)1905・CD

交響曲第1番「巨人」1楽章提示部主題に転用されたことで知られる軽い甘やかな歌。わりとロマンティックな演奏ぶりだが歌曲でこのくらいの揺らしは別に不思議ではないだろう。交響曲の演奏ではもっと変化をつけているものがいくらでもある。
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マーラー:交響曲第4番~IV.(ピアノ編)

2008年03月13日 | マーラー
○作曲家(P-ROLL)(TELDEC,BELLAPHON他)1905・CD

躁鬱なテンポ設定ゆえロールだと急進部の細かい音符がきちんとリズムどおり聞こえてこない。ぎくしゃくしている。もっと自在な動かし方をしている筈で、確かにメンゲルベルクの解釈がマーラーの気に入ったというのはわかる気がする。ただまあ、歌曲なのだから、とくに不思議な揺らし方ではない。耽美的。
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マーラー:交響曲第5番~Ⅰ.(ピアノ編)

2008年03月13日 | マーラー
○作曲家(P-ROLL)(TELDEC,BELLAPHON他)1905・CD

いろいろ言う人もいるが基本的に交響曲のピアノ版演奏は過度に起伏がつけられるもので、自作自演も例外ではない。これを聴いてマーラーの自作解釈はロマンティックで前時代的だとかオケがこの芸風につけるのは大変とか論じるのは間違っている。これは「ピアノソロ曲」として演奏されている節があり、その点ではかなり意図どおりの表現に成功している。このくらいの音数ならロールでも違和感は感じない、ロマン派ピアノ曲として楽しみましょう。まあ、揺れるし、重い。
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マーラー:歌曲集「若き日の歌」~私は緑の野辺を楽しく歩いた(ピアノ編)

2008年03月13日 | マーラー
○作曲家(P-ROLL)(TELDEC,BELLAPHON他)1905・CD

こんなものがレアとされるんだなあ。マーラーが集中的に録音した自作自演記録の中のひとつ。新しいものほどきちんと復刻されているので、ロールは新しいもので聞いたほうがいいと思う。これはすがすがしくさっぱりした曲の、またあく抜きされたような演奏で割りと聞きやすい。角笛時代のマーラー節を味わえる曲の、若々しい演奏。
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マーラー:交響曲第1番「巨人」

2008年03月12日 | マーラー
カイルベルト指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(tahra他)1950/2/4live・CD

TAHRAでも大して音質向上していない。元テープが悪いのだろう。響きが重くテンポが硬直しがちで(そういう芸風だけど)、更にオケが雑然とした粗い演奏ぶりでとうてい薦められたものではないが、3楽章の冒頭ベースソロの下手演技ぶりと中間部のヴァイオリンの音色、終楽章の俄かに盛り上がるドラマに聞くものがある。
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マーラー:交響曲第2番「復活」

2008年03月11日 | マーラー
○オーマンディ指揮クリーヴランド管弦楽団、合唱団、タイラー(S)ワッツ(MS)(RARE MOTH:CD-R)1972/11/2LIVE

SP時代の名録音で知られるオーマンディの復活だが、やはりと言うべきか素晴らしい流麗さだ。こけおどしのようなフィラ管を使わないぶんクリーヴランドの余計な美音のない禁欲的な技術屋集団ぶりがこの指揮者の揺れの少ない反娯楽的解釈の側面を浮き彫りにし、トスカニーニを聴くような、いやもっとすがすがしい覇気に満ちた演奏に心揺らすことができる。面子的にも因縁のストコを思わせるが演奏は違う。やはりスタンダードということばを使ってしまうがそれにはマイナスの意味は少しもない。セルのオケには向いている。異様なブラヴォはこの曲の権威への形式的なものではけしてない。エアチェック音質ゆえ○。
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マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

2008年03月07日 | マーラー
○アブラヴァネル指揮ユタ交響楽団(VANGUARD)CD

終始即物的なさっさとしたテンポ設定だが音響的にはじつにマーラーを感じさせるバランス感覚が働いている。計算する指揮者なので、細かい仕掛けは判ればおもしろいが、オケがいかんせん弱く、音色が鄙びて揃わず、細かい動きで弦が乱れすぎるのが気になる。3楽章みたいな楽想だとそういった雑味が感情表現の強みにはなりうるのだが、パワーがないのは如何ともしがたい。4楽章はスピーディで即物的な表現がプラスに働いて、めくるめくドラマの奔流に流されるままに楽しめる。録音含め音場の狭いリアルな音作りに賛否あるだろうが、古いスタイル~シェルヒェンなどといった~のマーラーのこれも典型のように思う。○。
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マーラー:交響曲第5番

2008年03月05日 | マーラー
アブラヴァネル指揮ユタ交響楽団(VANGUARD)CD

音量バランスや楽器の出方など一部譜面をいじっているようなところも聴かれるがメータに近いストレートな聞きやすさがある。性急な部分があるのは否めず、そこも含め軽快さと、オケの弱さに起因する迫力不足が感じられる。二楽章はフォルテ部分はヤバいが弱音の緩徐部はまさにマーラー。三楽章も穏当な部分では魅力あるが、激しい表現にオケがついていかない。四楽章は薄くて速いが室内楽的なよさがある。五楽章は弱体部分を隠し巧くバランスで素早く流れよく聞かせている。構造的な楽曲の面白みを引き出した演奏。かなりヤバげだがテンポで押し切っている感。○にしてもいいが、無印にしないと他の盤と違いを示せないか。
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マーラー:交響曲第9番

2008年03月05日 | マーラー
○テンシュテット指揮NYP(VON-Z:CD-R)1982/4live

少し篭っている。1楽章、わりと速いかと思いきやすぐに物凄い粘り節。瞬間湯沸かし器的なアッチェルより粘りやどん底の暗さが印象的。またNYP(あのバンスタのNYP)とは思えない雑味のなさも特筆すべきだ。弦が音色感を損なわずに雑味を消されている。ブラスはさすがに遅さの余り乱れるところもあるが全体の迫力に消されている。例のバンスタにしか聴かれないヴァイオリンのスル・ポンティチェルリの箇所をやらせているのに驚いた。2楽章は冒頭からリズムがきつく耳に悪い。演奏もその重さに振り回される。後半は整ってくるが、録音に難あり。3楽章、きついアタックも嵐のようなこの楽章にはあつらえ向き。中間部は割と明るく速いが響きは前衛的な美しさをよく拾っている。4楽章は明るく静謐な感傷表現で、かなり粘るが明晰な響きで冷静さを保っている。テンシュテットにしてはブラヴォが少ないか。バランスはいい。○。
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マーラー:交響曲第5番

2008年03月02日 | マーラー
○プレートル指揮ウィーン交響楽団(WEITBLICK)1991/5/19live・CD

うーむ、オケの雑味も、異様に清澄なのに纏綿としたアダージエットから気を煽りまくりの壮麗な終楽章にいたってはブラヴォやむなしといったところだ。じっさいにブラヴォが叫ばれている、叫ばれてもいい演奏で、VSOのノリがまたいい。このオケの最上の類の演奏ではないか、音色はかなり近代化されているとはいえカンタービレはやはり色を帯びて美しい。○。
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マーラー:交響曲「大地の歌」

2008年02月07日 | マーラー
○ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団、ソウクポヴァ(A)ゴールドベルク(T)(WEITBLICK)1977/4LIVE・CD

最初はどうにも客観性が気になる。巨大な四角い枠組みだけの建物を見ているような、鉄骨の間に風の通るような1楽章。オケもやや不安定でブラス陣の音程が低いように感じる。弦はしかし装飾音にアタックをつけびしっと揃えるところがいかにもケーゲル流でかっこいい。丁寧さの美質は2のような楽章にあらわれる。くぐもった音楽のアク抜きがなされ聴きやすい。抑制の美質は3にもあらわれる。弦がとにかく前に出ないが、しっかり下地を組んでいる。4では緩徐部で歌と共にかなり無茶なテンポ・ルバートが入るが、いかにもケーゲルらしく凄い。このような沈潜は巧いがプレストのドライヴは抑えられるかんじだ。5もヴァイオリンの下降装飾音のアタックが強烈だがテンポ的には落ち着き響きも抑制的、だからこそ室内楽的アンサンブルがしっかり楽しめる。歌はじつにそつない。告別も調子は同じで心象的な響きが印象にのこる。明るいが沈む光景に歌が載る。後期マーラー的な特殊な音響を鋭く読取り、異常にはりつめた空気の中に点描させる。とつとつとしたハープの響きがじつにいい。雰囲気的なところから自ずと感傷の沸き上がるような、ワルターとは反対の方法で同じ域にたっしたような演奏である。歌とオケのバランスも理想的。長長しいが、浸りきることができる。

後半になるにつれ起伏が板につき素晴らしくなる演奏。たしかに他には聴けないたぐいのものだろう。録音もけしてよくはないが実像であろうものに非常に近づいているのではないか。
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マーラー:交響曲第2番「復活」

2008年02月06日 | マーラー
◎クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、シュワルツコップ(sp)マイダン(msp)(EMI)1961/11,1962/3・CD

ライヴとは違ったスタジオならではの音のよさとバランスの素晴らしさが楽しめる。細部まで聴こえて初めて価値がわかるたぐいの指揮者ではないがこの演奏では弦のアーティキュレーションの細部まで指示が行き届き(オケの自主的な可能性もあるけど)、終楽章でオラトリオ的な合唱の下に消えてしまいそうなところでも伸び伸びと弓の返しまでしっかり表情付けがなされているのがわかり面白い。オケが中性的だからこそ聴こえてくるものがある。独逸のオケではクレンペラーの色が濃すぎて却って耳煩わしくなることもあろう。これは「清清しい復活」という混じりっ気の無いCDならではの「音響」を愉しむための盤であり、変な色をつけない解釈もそれを助けるものである。生臭さのない稀有壮大な宗教祭儀の如き演奏。まだ晩年の超遅速にはいたっていない。◎。
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マーラー:交響曲「大地の歌」

2008年01月31日 | マーラー
○ザンデルリンク指揮レニングラード・フィル、バラノワ(SP)ドウェンマン(T)(SELECTMEDIA)1958LIVE・CD

廉価盤で質も悪いがこれが存外いい演奏なのだ。たっぷり歌うザンデルリンクに輝かしいレニフィルの耽美的表現、ロシア語ではあるがじつに堂に入った歌唱陣、とくに告別の最後の詠嘆がいい。自然なマーラーとなっているのがロシアらしからぬ見事なプロフェッショナルぶりといえ、このオケが黄金期を迎えていたことをつたえる。ほかのロシアオケとはレベルが違う、ソロ管の音が違う、ライヴなりの乱れはあるがそれでも弦の音はまぎれもないあのレニフィルのものだ。ザンデルリンクがこういう余裕のある、過度に庶民的にならない表現ができたというのにも感銘。録音は残響過多でやや悪い。○。
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マーラー:交響曲第2番「復活」

2008年01月30日 | マーラー
○バーンスタイン指揮クリーヴランド管弦楽団、ヘイウッド(s)ルートヴィヒ(ms)(BelsonaClassics:CD-R他)1970/7/9セル追悼コンサートlive

一度書いた気もするがもう一回。ベルソナ盤は音(ステレオ)が破格にいいが一楽章最後の下降音形に2小節ほど欠落があるのが惜しい。演奏自体は、ああ、セルのオケを完全に自分のオケにしてしまったなあ、というところ。バンスタのあの独特の伸縮するふにゃふにゃマーラーを徹底させ、独特の感動をあたえ、ブラヴォ大喝采を呼んでいるが、正直セルの磨き上げた弦楽アンサンブルが音色感からしてバラバラと崩れる最初のところでがくっと頭を落とした人もいたのではないか。バンスタ壮年期の復活は生命力に溢れすぎており、キリスト教的な復活を呼ぶ追悼音楽に向かない気がする。もっと後年ならすっと美しい涅槃を織り交ぜることもできたろうが。近視眼的には非常に面白いのは認めざるをえず、楽章ごとに拍手が入るのも仕方ないかなといったところで、○にはしておく。ちょっと終楽章がどうなんだろう・・・もっと求心力が欲しい。
Comments (6)
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マーラー:交響曲第2番「復活」

2008年01月28日 | マーラー
○クレンペラー指揮ウィーン・フィル他、ヴィシネフスカヤ(Sp)レッスル・マイダン(Msp)(M&A他)1963/6/21live・CD

近年M&Aで集成された盤には良好なリマスタリングの施されたものが収録されているが、撚れなど聞きづらさを感じさせるところが依然ある。決して良好とは言えないモノラル録音。同盤では拍手カット。演奏はさっさと進みあっというまに原光、終楽章もどんどんテンポがあがってインテンポで突き進んで終了する、50年代まで特徴的だったクレンペラー式即物解釈が依然聴かれる。クレンペラーの復活はかなり数があり、時期によってテンポ設定が極度に変化するがこれはまだ壮年期の解釈を残している。だから、ちょっと物足りない。安定感に裏づけされた力感はあるのに、つんのめって終わるような尻切れ的な印象がどうも・・・である。後年の威容を誇る解釈まではまだ数年の時間がいるということなのだろう。ウィーンのオケを使っているところもまた評価できない。ウィーンふうの横ベクトルの音楽とクレンペラーの縦ベクトルの音楽が、結局前者に流され中途半端になってしまっている。若干の甘さが音以外にアンサンブルにも散見される・・・もちろんクレンペラー的には、だが。歌唱は特に癖もなく素直に聴ける。それほど取り立てて言うほどの演奏ではないが、いちおう○。昔tahraの何かの盤に、当時出ていたクレンペラーの復活の録音時期と録音時間による比較表がついていた。まあ、単純に長くなっていくだけであるが。
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