湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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マーラー:交響曲第2番「復活」

2008年02月06日 | マーラー
◎クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、シュワルツコップ(sp)マイダン(msp)(EMI)1961/11,1962/3・CD

ライヴとは違ったスタジオならではの音のよさとバランスの素晴らしさが楽しめる。細部まで聴こえて初めて価値がわかるたぐいの指揮者ではないがこの演奏では弦のアーティキュレーションの細部まで指示が行き届き(オケの自主的な可能性もあるけど)、終楽章でオラトリオ的な合唱の下に消えてしまいそうなところでも伸び伸びと弓の返しまでしっかり表情付けがなされているのがわかり面白い。オケが中性的だからこそ聴こえてくるものがある。独逸のオケではクレンペラーの色が濃すぎて却って耳煩わしくなることもあろう。これは「清清しい復活」という混じりっ気の無いCDならではの「音響」を愉しむための盤であり、変な色をつけない解釈もそれを助けるものである。生臭さのない稀有壮大な宗教祭儀の如き演奏。まだ晩年の超遅速にはいたっていない。◎。

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