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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ(ピアノ)

2010年09月13日 | ラヴェル
○ミケランジェリ(P)(ARKADIA他)1952/2/12live・CD

作曲家絶賛のソリストによるモノラルライヴだが、ここでは不思議とよたったようなテンポをとっておりフランソワを彷彿とさせる不安定さがある。体調のせい・・・?○にはしておく。録音悪い。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲(一部割愛)

2010年09月04日 | ラヴェル
○マゼール指揮クリーヴランド管弦楽団(DA:CD-R)1974/5/26来日公演放送live

明快な起伏の織り込まれたスリリングな演奏で音色はやや雑味を感じさせるし録音状態に問題はあるものの、意欲的な表現ぶり、今のマゼールの萌芽と同時に旧世代の演奏に通じる「表現主義的なロマンチシズム」分裂症的気質が感じられ面白い。オケがあけっぴろげでセル時代の匂いを思いっきり残したかげりのなさで、個人的には陰影に違和感があるが、ラヴェルなのでむしろこれでいいのだろう。合唱無し。スヴェトラのような粘りからなし崩しの最終和音埋没、それでも拍手盛り上がります。一部放送上の都合でカット。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲

2010年09月03日 | ラヴェル
○ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(M&A)1961/7live・CD

音が悪すぎる。また序盤より合唱が強く、管ソロにしても余りにデリカシーのないリアルな音表現によるやりとりがアメリカの匂いを感じさせる。それでもミュンシュならではの繊細な美観は所々感じ取れ、それはいわゆる第二組曲のくだりにさしかかってとたんに開花する。ある意味大道芸人的な終幕ではあるが、これはそういう音楽なのでいい。録音弱者にはおすすめしないし、ラヴェル好きには猛毒の音。○。
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ラヴェル:水の戯れ

2010年06月28日 | ラヴェル
○ヴェルコフスキ(P)(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

かなり技巧派で、難曲を弾きこなすのみならず響きや楽想の変化をとらえ非常に繊細な機微の表現をものにしている。
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ラヴェル:夜のガスパール

2010年05月15日 | ラヴェル
○ギーゼキング(P)(PADA他)1937

正面切ってケレン味を表現するには精巧に出来上がった曲であり、即物的な表現で力強く技巧をひけらかすには繊細な音楽である。ギーゼキングは音こそ朴訥とした、墨汁の垂れるようなものになってしまっているが煌く音符の交錯を率直に描き、ロマンティックな趣を音符の緻密な濃淡付けで引き出した感傷的な演奏になっている。突き放したようなところがなく懐かしみを感じる。ギーゼキングが淡彩とか率直とか感じる向きにはちょっと聴いてみていただきたい演奏。奇怪なスカルボすら美しい。
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ラヴェル:スペイン狂詩曲

2010年04月11日 | ラヴェル
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(SCC:CD-R)1967/11/19live

ストコフスキのフランスものには余りよくないものもある。これも鈍重でテンポがリズムと噛み合わず、不安定かつ遅い。響きが独特の深い原色の美しさを示し解釈にも独特のものがある、ストコフスキの長所ではあるのだが、ラヴェルにはあわない。オケも心もとない。ただ、静かな曲においてはねっとりした情趣がしっくりくる。技術的問題も露顕しない。○にはしておく。
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ラヴェル:ピアノ三重奏曲

2010年03月05日 | ラヴェル
○アルベネリ三重奏団(mercury)LP

なかなかいいのだ。とくにピアノに表現力があり、1楽章など解釈的にとても感傷的で美しい。トリオの中でけして支配的な雰囲気を醸さず(モノラルで求心力のある聴感だからかもしれないけど)、三者の音色が融合はしないが同調してほどよい。ただ、「正攻法的なロマン派様式」の気があり、解釈が鼻につくところも・・・いやラヴェルの表現として不足はないのだが、終楽章あたり飽きてくるのも否めない。個人的にはもっといい音なら普段聴きにしたいくらいのものだがラヴェル好きには異論あるか。○。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲

2010年02月27日 | ラヴェル
○マルケヴィッチ指揮日本フィル(EXTON,フジテレビ)1965/4/15東京文化会館live・DVD

PLATZで先行CD化されていた春祭とのカップリング映像。クールなようでけっこう大きく乱暴な振り方もするマルケの伝説的映像である。トップ奏者にソリスト級の素晴らしいメンツを抱えて見事に美しく演じてみせた日フィル、とくに木管陣にマルケも満足そうである。まま良好な状態の音に映像、ただこの曲は繊細なリリシズムが肝要。リズム、拍の切れ、テンポに野太く好戦的なアバウトさがあり、的を射た舞踏的感覚は素晴らしいものの、それでも前に流れる印象がある。マルケは音楽的に必ずしもロシア人とは言えないが、ロシア的である。これはオケ総体としての力量のせいもあるが聴感にやや癖もあり、感情は煽られるし客席反応もすごいが、個人的にはマニアの領分を出ない面白さのように思えた。
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ラヴェル:ラ・ヴァルス

2010年02月26日 | ラヴェル
○ミュンシュ指揮シカゴ交響楽団(DENON,VAI)1963live・DVD

高雅で感傷的なワルツと連続して演奏された終幕曲だが、こちらは中まで詰まった緻密な寄木細工であり、耳に留まらないような部分まで小技が忍ばせてあり、従って軋みを生じやすいものだから、さすがのCSOであってもミュンシュの振幅の大きい解釈に自発性を促す棒をもって、少し感情的でいびつな音楽を生じてしまっている。むろん面白いのだがけしてソリストとして面白いメンツが揃っているオケでもないので、機械がぎしぎし言っているような印象をなんとなく受けてしまう。ミュンシュ/シカゴだとこういう音だよなあ。縦のリズムを強く出し過ぎてドイツの香りを醸し出しているのは指揮者/オケの特質を思うとなるほど、といったかんじ。○。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第二組曲

2010年02月17日 | ラヴェル
○クリュイタンス指揮VPO(altus)1955/5/15live・CD

マ・メール・ロアがぱっとしなかったのに比べこちらはウィーン・フィルの力量が遺憾なく発揮されている。単純にプログラムの順番の問題で、暖まった段階での演奏だからかもしれない。もちろん曲が「ベートーヴェン的」構成なせいもあろう、大喝采の終演だ。ここでも「かっこいいクリュイタンス」が発揮されており、オケのせいでフランスの香りは減退しているものの、始まる前に一生懸命練習していたフルートの成果も出ていて精度はそれなりに保たれ、聴き応えはある。もちろんこの曲、いくらでも名演がある中でこれが特質を発揮していると言えるところは余り無い。精妙な響きの感覚がミュンシュなどに比べると備わっていると感じられる程度だろう。ラヴェルの不協和音は音量のバランスが難しく、ましてや楽器を複雑に使い分けたスコアリングは机上感も強いが、それでも感覚的な部分も含めやってのける指揮者はそうそういない。クリュイタンスはそれができた指揮者の感がある。○。
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ラヴェル:マ・メール・ロア組曲

2010年02月17日 | ラヴェル
○クリュイタンス指揮VPO(altus)1955/5/15live・CD

荒い。統制が甘く即興的で奏者がばらける様子も感じられる。フルートなどソロ奏者の調子が悪いのが気になった。速度についていけない場面もある。このコンビは相性がよかったようだが、個人的にはそれほど惹かれる要素はなく、一流指揮者の名にすたるラヴェルをやってしまっている感が否めない。ただ、やたらと大見得を切るようなことはなく気取ったふりのかっこのよさ、人気はあったのだろうとは思える。録音もそれほど。○にはしておく。
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ラヴェル:道化師の朝の歌

2010年01月27日 | ラヴェル
○T.オーバン指揮ORTFフィル(FRENCH BROADCASTING SYSTEM)LP

期待していなかっただけに色彩的でスピード感ある表現に感銘を受けた。作曲家としても知られた指揮者だけにオケの組み立てが巧い。瓦解しがちな構造の楽曲、巧みなソリスト陣を緊密に絡ませ、それでいてある程度開放的に南欧ふうの派手さを演出している。これはいい。誰かに似ている・・・フレイタス・ブランコか。○。
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ラヴェル:マ・メール・ロア組曲

2010年01月06日 | ラヴェル
○チェリビダッケ指揮ケルン放送交響楽団(ORFEO)1957/10/21・CD

非常に繊細で隙のない、硝子細工のように出来上がった、静謐なマ・メール・ロアであり、チェリビダッケらしさが既にある。チェリの演奏は一つ様式が出来上がってしまうと、その後の録音記録は基本的に一緒なので、あとはオケ&精度、並びに録音状態しか差が無い。その点この録音はorfeoのヒストリカル程度の音質のもので、一位にお勧めするものではないが、ケルンRSOのまだまだ演奏技術の高い時期のものだけに、聴き応えはある。○。
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ラヴェル:ラ・ヴァルス

2009年12月18日 | ラヴェル
○ベイヌム指揮ACO(DECCA)CD

リズムは切れており中欧ふうの充実したひびき、微妙なニュアンスがいい。変に即興的なルバートをつけず最後まで突き通すのもよい。半面やや統制が甘いと感じられる部分や厚みが一定しないと感じられるところもある。録音が古いせいもあってごまかしがきかないのだろう。○。
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ラヴェル:ピアノ協奏曲

2009年12月10日 | ラヴェル
○アンリオ・シュヴァイツァー(P)ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(WHRA)1958/3/15live・CD

晩年なじみの組み合わせだがこの録音が新発掘なのかどうかわからない。印象としては適度に派手でなかなか楽しめるが技術的なことやライヴなりの瑕疵を気にする向きには、1楽章始めのほうのオケのばらけぐあいや生硬なテンポ設定に一部ソロミス、3楽章にはオケは素晴らしく一気呵成に攻めるもののソロミスがかなり目立つ、ということを言っておかねばならない。ロンの表現に沿ったような解釈だが、ちょっと若い。2楽章を頂点として織り交ざるイマジネイティブな情景が晩年ラヴェルには珍しく、どの演奏でもそれなりに印象深く感じられるものだが、ミュンシュの音彩が実に素晴らしい。むせ返るようでもある。ピアノソロも細かい粒をたてた美麗で繊細な、抑制された印象派ふうの表現が印象的。総じてライヴなりに、であり、音はこのてのものにしてはいいがモノラル。○。
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