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湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

レスピーギ:ローマの松

2011年11月15日 | その他ラテン諸国
○チェリビダッケ指揮不明(C&R:CD-R)1978live

演奏様式的に70年代中盤のイギリスでのものか。録音が極端に悪くとても人に薦められる代物ではないが、3楽章の美しさはそれでも伝わってくるものがあり、精力的な音楽作りの中でも後年の精緻さを伺わせる繊細な美観をもったものになっている。なので○。
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ミニョーネ:四つのブラジルの教会

2011年07月25日 | その他ラテン諸国
○トスカニーニ指揮NBC交響楽団(?)1944/4/2live

ガーシュインのピアノ協奏曲と一緒に演奏されたもの。ブラジル現代作曲界の大家ミニョーネの、民族主義的ロマン派作品で、豪華絢爛な響きと甘いメロディ、ブラジル舞踏のリズムがそれぞれ個性的では必ずしもないにもかかわらず一つの作品としてまとまってくるとこれほど魅力的な音楽になるものか、特にブラジル固有の音楽要素を西欧の語法によってジェネラルなものに昇華させる手腕は先輩ヴィラ・ロボスよりも優れていたのではないかと思わせる。同時代の作曲家同様時代に沿った作風の揺れが真価を見えにくくしているが、この作品のような、少々幻想味は足りなくも娯楽的な要素はピカイチな作品では、まったくなぜに一部にしか知られていないのか理解に苦しむ作曲家である。初期にイタリアで多大な西欧音楽の影響を受けており、トスカニーニもまたイタリアの指揮者として強い自覚を持って生きてきた指揮者でもあり、そういうところにもこの作品が演目にあげられた理由はあるか。ゴージャスで力強い演奏である。○。

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レスピーギ:ローマの松

2011年06月27日 | その他ラテン諸国
○スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団(weitblick)1999/9/10live・CD

かつてweb放送され非正規でも話題になったもの。音質やノイズは正規化されているとはいえ放送録音レベル。1楽章はテンポが後ろに引きずられるようで、これに拘泥してしまうと後が楽しめない。先入観のない人向けか。ちょっとストラヴィンスキーのバレエ曲を思わせるソロの踊らせ方をするところはスヴェトラらしい。2楽章はそのテンポと重いリズム、ロマンティックなフレージングが壮大なロマンチシズムにつながり、けしてそういう曲ではないのに納得。3楽章は美しい。白眉だろう。ロマンチシズムが晩年スヴェトラの志向した透明感のある高音偏重の響きとあいまってこの清澄な音楽にとてもあっている。4楽章は賛否だろう。早々とローマ軍が到着してしまいひたすらその隊列を横で見ている感じ。譜面を見ていないのでわからないがクレッシェンドとデクレッシェンドがそれほどの振幅なく、音量的には大きく煌びやかな側面を見せ、最後に、巨大な音符が待っている。ストコに似ているが、ここまで音符を引き伸ばすことはしない。だいたい、ブラスがもたない。ここでは何らかの方策をとっているだろう。この一音だけを聴くための演奏といっても過言ではない。全般、松の新しめの演奏としては面白い、という程度だが、物好きには、音も旧録よりいいし、どうぞ。ちなみに迫力やテンポの速さ等、スヴェトラらしさとエンタメとしての完成度の高さは旧録のほうなので念のため。技術的にはこちら。

レスピーギ:「ローマ三部作」(交響詩「ローマの噴水」、交響詩「ローマの祭り」、交響詩「ローマの松」) スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送響1999レスピーギ:「ローマ三部作」(交響詩「ローマの噴水」、交響詩「ローマの祭り」、交響詩「ローマの松」) スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送響1999(2011/02/25)オットリーノ・レスピーギ、 他商品詳細を見る


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・スヴェトラのスウェーデン「松」遅・・・鈍重・・・こういうのが有り難がった時期・・・
・おう、スベトラ先生スウェーデンの、ジャニコロいいじゃん。晩年の清澄な響き、対してたっぷり時間をかけて歌う旋律、カタコンブの巨大洞窟みたいな場違いさが、同じやり方ではあるけど、こっちははまってる。アッピアが声部バラバラでまずかっただけか。鳥鳴きすぎ。
・こんなアッピア街道きいてしまったらアマチュアごときはこの曲二度と演るな!とか思うな。最終音がこの長さで聴けるのはスベトラ先生だけ。スウェーデンSOは上手すぎて、程よく中和しているけど、USSR全盛期のスベトラは凄かったんだ。時代は変わったなあ。
・NHKはスベトラ客演のマーラーとかちゃんとDVDにしてくんないかな。録画録音失敗しまくった。

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トゥーリナ:ピアノ三重奏曲第2番

2011年01月02日 | その他ラテン諸国
○ロシア三重奏団(?)1933・SP

ネットで配信されているもの。曲は古風な旋律音楽で和声的な新味はフォーレを思わせる。中間楽章などリズムにトゥーリナなりの独自性があらわれている。国民楽派的だ。演奏はこの時代にしては精度が高く力強い。てんめんとした部分にも程よい魅力がある。○。
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チャベス:交響曲第2番「インディオ」

2010年09月09日 | その他ラテン諸国
○クーベリック指揮イリノイ大学管弦楽団(不詳)1952/3/29ウルバナ現代音楽祭live

かつてインディアン交響曲といわれた有名作品で今年のNYPのニューイヤーでも取り上げられたときく。派手派手しい音響と不規則なリズムは比較的人好きするもので、旋律もわかりやすいのでとり上げられやすいのだろう。クーベリックはこの曲にあっている。コープランドとヴィラ・ロボスの目立つ部分をかけあわせたような(それでいて構造的にはヒンデミットだったりミヨーだったり)躁状態の曲に、躁状態のクーベリックが飛び掛り、腕におぼえのオケのソリストや打楽器奏者を煽りまくって盛り上げる。なかなか。○。
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ペルジチェッティ:ホロウ・マン

2010年04月18日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮フィラデルフィア管弦楽団(SCC:CD-R)1965/6/21live

平易でこの時代らしい作品。ストコフスキにとってはお手のものといった作品か。
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ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」第二組曲

2010年04月11日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(SCC:CD-R)1967/11/19live

俊敏な演奏で、南欧派の音楽に余り適性がなかったと思われるストコフスキにしては素晴らしく駆け抜けるような爽快な演奏。色彩感がゴージャス過ぎるところまでいかず聴きやすい。
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レスピーギ:ローマの松

2010年04月11日 | その他ラテン諸国
○ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(SCC:CD-R)1969/11/24LIVE

ストコフスキの松は遅い。鈍重でぶよぶよしており、リズムが引き締まらない。響きが雑然としてしまう。中間楽章はロマンチックでいいが(ローマだけに)、とくにアッピア街道の松は息が続かなくなりこけたりバラけたりと、開放感のないなんとも締まらない感がある。早々とクレッシェンドの頂点に達してしまい、そのまま吹かしているような。悪くはないが、よくもない。
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ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」第二組曲

2009年10月02日 | その他ラテン諸国
○マルケヴィッチ指揮RIAS交響楽団(audite)1952-53・CD

やや録音が悪い。いかにも中欧的なしゃっちょこばった表現が聴かれ、音がいずれも四角く整形され、計算的な面白さや一歩引いた熱気といった部分で聴けるものはあるのだが、特徴的な演奏でもあるのだが、何かしら違和感がある。ただ最後だけ異様に伸ばしているのが印象的だった。聴けるので、○にはしておく。
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サラサーテ:カルメン幻想曲(ビゼー原曲)

2009年09月11日 | その他ラテン諸国
タシュナー(Vn)レーマン指揮バンベルク交響楽団(ANDROMEDA他)1953/8/21・CD

これはイマイチだ。凄く上手い、というかこの曲は思いっきりソリストの腕を見せ付けるために作られているのでその点では凄みはある。しかし古今のトップクラスのソリストにくらべ技術的にどうかというとけして上位ではない。ドイツ的な重く切り裂く弾き方からは南欧の楽天的な世界は生まれないのか。ポルタメントを駆使する緩徐主題のメロメロぷりたらなく、これは勘違い演奏かもしれない。もうちょっと力を抜く場所もあったらいいのに。同じ名前の編曲は他にもあるがサラサーテのものは古風。無印。
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ブゾーニ:小組曲op.23-4(チェロ編曲)

2009年08月29日 | その他ラテン諸国
○ピアティゴルスキー(Vc)フォス(P)(RCA)

小品だが、小品だからこそピアティゴルスキーの確かな表現が新古典主義音楽に反映され、黒艶光る渋い感傷をあたえるものとなっている。濁りの無い深い音色が邪魔しないルーカス・フォスの伴奏の上で思索的に響く姿は、この人ならブラームスでも透明に弾きこなすことができただろうと思わせる。なかなかの演奏。曲は音選びの新しい古典音楽といったふう。○。
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ヒナステラ:パムピアナ第3番(田園交響曲)

2009年06月11日 | その他ラテン諸国
○セル指揮クリーヴランド管弦楽団(TCO)1956/11/8live・CD

どこが田園かと聞かれてもヒナステラじゃないんで困るんだが、全部で20分にわたる3楽章制でストラヴィンスキーふうの野蛮主義を挟むものの最初はアダージョ最後はラールゴという尻すぼみな構成もちょっと時代性な暗い気持ちを抱かせる部分がある。しかし抽象化された民族主義はバルトークのようなオソロしげなものもなく、セルの技術がオケを厳しく律して過不足なき表現に至っている。○。
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ダラピッコラ:二つの習作

2009年05月14日 | その他ラテン諸国
○マテラッシ(Vn)作曲家(P)(stradivarius)1958/1/21フィレンツェ・CD

タルティニアーナ2番のあとに録音されているが寧ろこの作曲家らしいウェーベルン的な前衛性(?)と簡潔な新古典主義を両立させたもので、短いが聴き応えはある。演奏はややロマンティックかもしれない。荒々しさも兼ね備えた民族性のようなものも感じさせる。ここでのソリストは巧い(ピアノはそつなく巧い)。モノラル。
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ダラピッコラ:タルティニアーナ第2番

2009年05月14日 | その他ラテン諸国
○マテラッシ(Vn)作曲家(P)(stradivarius)1958/1/21フィレンツェ・CD

イタリアの国民的作曲家にしてフィレンツェ音楽院ピアノ科教師として長らく教鞭をとったダラピッコラであるが、このアルバムにおいては伴奏ピアニスト指導者としての腕を見本のように提示しており、「主張はしない」が「存在ははっきり」した演奏振りである。戦後作品で明らかな擬古典志向を打ち出した作品であり、メロディも明確でまるで戦前に逆戻りしたような印象を与えるほど古風で簡潔なものである。まあ、無難だけど聴きやすい。演奏はオーソドックス。モノラル。
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トゥリーナ:ピアノ三重奏曲第1番

2009年05月10日 | その他ラテン諸国
○マドリード三重奏団(ensayo)

いい意味でも悪い意味でもフランス熱にうかされた曲で、フランクの室内楽にドビュッシーを振り撒いたと言えば感じがわかるだろうか。形式的で長い。トゥーリナというと職人的ではあるがやはり歌謡性、でも室内楽など案外保守的だったりもする。これはその中でもミヨーにもラヴェルにもイベールにすらなっていない、強いて言えばデュカなどやや古い作曲家のものを想起させる。26年作品。流して聴くぶんには心地よく、まるで初期ディーリアスのように、格好をつけるも響きが軽すぎて、でもそこが私は好き。7年後の二番はちょっと意欲的な個性を示す。演奏は現代的で比較的冷静か。
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