◯ガストン・プーレ指揮LSO(ODEON)LP
部分的にテンポが停滞気味には感じるが、色彩感と表現のゆたかさはヴァイオリニスト指揮者にとどまらない職人的な腕さえ感じさせる。輝かしい曲をやらせたらまったく輝きを倍増させる人だ。古いSP録音が復刻されないので(何故かラヴェルのライヴが一曲CDになっているが)ロンドン交響楽団との数少ない晩年セッションでその芸を想像するしかないのだが、落ち着いた中にもどこか自由で勢い任せのような部分がのこり、きらびやかさは一部楽器や高音打楽器にとどまらず、まるでアメリカオケのようなからっとした音にまとめてしまう、そんなところが父プーレの、ヴァイオリニズムの末でもあったのだろう、とただ想像するのであるが。◯。
部分的にテンポが停滞気味には感じるが、色彩感と表現のゆたかさはヴァイオリニスト指揮者にとどまらない職人的な腕さえ感じさせる。輝かしい曲をやらせたらまったく輝きを倍増させる人だ。古いSP録音が復刻されないので(何故かラヴェルのライヴが一曲CDになっているが)ロンドン交響楽団との数少ない晩年セッションでその芸を想像するしかないのだが、落ち着いた中にもどこか自由で勢い任せのような部分がのこり、きらびやかさは一部楽器や高音打楽器にとどまらず、まるでアメリカオケのようなからっとした音にまとめてしまう、そんなところが父プーレの、ヴァイオリニズムの末でもあったのだろう、とただ想像するのであるが。◯。