Luna's “Tomorrow is another day”

生活情報、人間、生きること…。新聞記事から気になる情報をスクラップ!

社説 [知事訪米] 地位協定見直しに本腰を

2008年02月22日 | スクラップ
(2008年2月21日朝刊)

 仲井真弘多知事が県議会二月定例会で日米地位協定の見直しのために訪米を検討していることを初めて明らかにした。

 地位協定は米軍にさまざまな特権を与えている。運用も米軍の裁量権に委ねられているのが現状だ。

 知事は今議会の所信表明でも見直しに言及。政府を動かすために、「より多くの国会議員や国民の理解と協力を得ることが大変重要」「渉外知事会などと連携しながらあらゆる機会を通じて積極的に取り組む」などと表明していた。

 しかし、当の政府に、見直しに向けて対米交渉する考えは一切なく、「運用改善」の一点張りだ。

 ここにきて仲井真知事が訪米を持ち出したのは、米政府や連邦議会に沖縄の実情を直接訴えたほうが早道と見たのだろうが、米側は生易しい相手ではない。

 米側は仮に見直しに踏み込んだ場合、日韓など他国との地位協定に波及することを恐れているからだ。これまでの交渉でも、見直しをかたくなに拒み、運用改善でしのいでいるのもそのためだ。

 沖縄の要求が力を持ち、見直しを実現させるためには、県内世論だけでなく、国民の共感を得ることが必要不可欠だ。

 仲井真知事は、共感を呼ぶような説得力のある言葉を発しているだろうか。

 米兵による暴行事件を受け、米軍再編に与える影響をいち早く懸念するなど、「本音」は別のところにあるのではと疑わせるような、分かりにくい言動になっていないだろうか。

 テレビ時代の政治は、政治家の小さなしぐさから内面をうかがうことができる場合が少なくない。

 地位協定の見直しは歴代知事も詳細な見直し案をまとめ、日米に要請してきた。仲井真知事は、これらの条項を総点検した上で、地位協定のどこをどう見直すのか、明確なメッセージを発信してほしい。



沖縄タイムス
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 社説 [沖縄密約控訴審] ... | トップ | 予算はなぜ使い切るのか単年... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

スクラップ」カテゴリの最新記事