「すぐ」違い

Cちゃんが、フラット♭を勉強していた時のこと。

フラットは、
フラットが付いている音の
すぐ左隣の鍵盤を弾くんだよ

と私が話すと、

「シの音にフラットが付いているから〜」
と「シ」の音を鳴らし
すぐさま「シ♭」を鳴らしたCちゃん。

そうそう！！
「シ」にフラットが付いていたら、
「シ」のすぐ左隣の音を弾くんだね。
じゃあ、「ミ」の音にフラットがついていたら
どこの鍵盤を弾く？

と尋ねると
Cちゃんは

「ミ」の音を弾き、
すぐさま「ミ♭」を鳴らす。

…あ、なるほど！

Cちゃん、「すぐ」違いだ。
「ミを鳴らして、
いち早く♭の音を鳴らすんじゃなくて…。
ごめんね、言い方を変えるね。
フラットは、
フラットが付いている音の
一番近い左の鍵盤を弾くんだよ」

と、Cちゃん。

「な〜んだ〜」と。

確かに
「すぐ」は
急いでの意味もあるね。
ニホンゴムズカシイね（笑）

…失礼（苦笑）

「この間、塾の体験に行ったんだ。
◯◯（←名字）って言うから
男の先生だと思っていたら
実は女の先生だったんだ。
びっくりした。
ボク、女の先生って苦手なんだよね」

とSくん。

ほほぅ。
きっと忘れてしまっているのね。
思い出させてあげようと
「私も生物学上、女の子だけど
忘れてた？」
と聞いてみた（笑）

「あ、あー！！」
と言葉に詰まるSくん。

はい、
忘れていましたね（苦笑）

ピアノ用語？

私がよく使う言葉なのか
ピアノ用語なのか
音楽用語なのか。

「次はここまで見てきてね」

本当に言葉通り
眺めることだけしか
してきてもらえないことがある（苦）

「見てくる」は
眺めることではなく
一通り弾いてみること。

ちなみに
「さらう」は
おさらい会というのもあるから
私だけではないことは明白、
「練習してくる」こと。

気をつけて話しているつもりだけれど、
普段からモリモリ弾いてくるJちゃんだからと
きっと気が緩んでいたか、
「見てきて」でも
弾いてきてくれるに決まってる、
と思い込んだか、
安易に使っていたらしい。

Jちゃん、
律儀に「見てきました」と
「眺めてきた」から閉口。。。
本気でピアノでは鳴らして来なかったらしい。

「ザーッと弾いてきて欲しかったのにー！」
と言うと、
「だって先生が、見てきてって言うから
弾いちゃいけないのかと思った」と。

ぶ〜〜〜…。

気をつけよう。
気をつけるもん。
「弾いてきて」って言うよ、
これからは。

来年度

来年度のレッスンスケジュールの編成にあたり
ご希望伺いのプリントを配布します。

例年、メールをあちこちに送信しながら
編成していましたが、
今年は全員からご希望伺いを
させて頂こうと思います。

期日は２月末日。

ご兄弟連続した時間でのレッスンをご希望であれば
一枚の用紙に、
別々の日程でご希望であれば
それぞれの用紙に。
また、下の弟妹さんが
４月からピアノを始めたいとお考えでしたら、
その旨もご記入ください。

進学される方は
ご記入が難しいところだとは思いますが、
分かる範囲でお願いいたします。

出来るだけ迅速に編成するつもりです。
ご協力、どうぞよろしくお願いいたします。

今

大学を卒業したての頃に参加していたサークル。
そこで知り合った先輩が
先日亡くなったと知らせが入った。

え？
ウソ？

にわかには信じられなかった。

もう何年も年賀状のやり取りだけになっていて
それでも
「元気？」とか
「充実してる？」とか、
短いけれど
必ず一言、
私を気遣う言葉を書いてくれていた。

そう言えば
今年はその年賀状が無かった…。

また今度、
近いうち、
すぐに会える。

そう思って20年近く経っていた。

会いたいと思った時、
その時に
今、
会っておかなかった後悔。

いつでも、
なんてことは無いのだと
思い知らされる。

会いたい人には
会わなきゃ！だ。

きっかけ

Hくんが今弾いている曲の出だしは、
pp、ピアニッシモ、
つまり「とても小さく」と要求されている。

Hくん。
それを一生懸命やろうとして、
消えてしまいそうな
瀕死の蚊みたいな（？）音を出す。

ppは、
小さな雰囲気が出せていればいい、
広い会場で弾いたとき、
一番後ろの席に座っているお客様にも聞こえる音で弾かなければいけないんだよ、
と話す。

その話にピン！と響くものがあったようで、
Hくんの音が
途端に響きのいい音に変わった。
小さい音だけれど、
響かせて鳴らすことができている。

きっかけ、ヒントが
上手く伝わると、
嬉しいんだな、これが。
心の中で
ガッツポーズ！
な気分、なのだ(笑)

十人十色

発表会の曲を決め、
翌週、楽譜を渡す。

目をキラキラさせて
「やるぞ！」の顔になる子もいれば、
いつもの宿題と同じリアクションの子、
「大変な曲を選んでしまった、
読めるかな？」の表情の子。
人それぞれ。

そして、その翌週。
普段の何倍もの時間とエネルギーを使って
曲に挑んで来る子もいれば、
いつも通り、淡々と練習をして来る子、
何となく何もして来ない子、
曲に恐れを抱き（？）
怖くて手を出せなかった子。
これまた、人それぞれ。

発表会だからと
勢いづく子は、
安心の存在。

いつも通りの子も、
まぁまぁ予想通り。
もうちょっとヤル気を見せてくれてもいいのにな、
と思ってしまうけれど。

無理かもー
と逃げ腰になりそうな子には、
恐ろしくステップアップの曲は挙げないようにしている。
それでも、
手が出せなくなってしまう子も、
チラホラと。

人の性格はそれぞれ。
十人十色。
そこを考えて選曲しているつもり。
それでも楽譜を渡した翌週、
こちらもドキドキしながら
待つ日々。

みんなみんな
ガンバレー！
と応援の気持ちいっぱいで
過ごす今日この頃（笑）

自分の時間

Tくんのレッスンが終わると
次はお兄ちゃんのレッスンの時間。
Tくんはそれを同じお部屋で待つ。

ちょっとのんびりするのかな？
と思ったら
お父さまに
「自分の時間を大切にして」
と声をかけられ、
すぐさま持って来ていた勉強を始める。
かなりな勢いで。

普段、Tくんたちのレッスンには
お家の方の付き添いはない。
この日はたまたま…？

ただ、Tくん。
お家の方がいない時でも、
お兄ちゃんのレッスンになると
勉強道具を取り出して
ささーっと勉強をする。
終わってしまうと、
更に持って来ていた本を取り出し
読み始める。

んん〜。
時間の使い方も素晴らしいし、
何より切り替えが上手！
唸らされる。

現代っ子、
時間に追われるのではなく、
時間を有効に使えるようになりたい
とは思うけれど、
Tくん、お見事！！

嬉しい２

祝日の朝、
電話が鳴った。
受話器から聞こえて来た声は
ちょっと前に
事情があって辞めていった生徒さんのおばあちゃま。

「先生、元気？」と。

あちらも大変な毎日だったはずなのに、
第一声が私の心配。
近況をお互いに話し
前進中であることを確認。
もう少したら
またお会いできるかしら？
と期待。

祝日で
午前中からレッスンが入っていたので、
ほんの短い時間の電話だったけれど、
思い出していただけたことに
気にかけていただけていた優しさに
心がジーンとした。

…でレッスンをしていると、
また電話が鳴った。

「北海道のOです」と。
Oさんは、
娘が生後数ヶ月の頃に知り合ったママ友さん。
互いに名前で呼び合える関係。
年少保育？を取らない、
幼稚園を２年間、と選択した仲間で、
お陰で濃い娘たちの幼少時代を過ごした仲間。
娘が５歳の時に
Oさんが転勤で東京を離れて以来、
年賀状と地震の時くらい…
しか連絡していなかった。

そのOさん。
「今、池袋〜」と。

ちょっとだけでも顔を見たい、と。
私も！
娘に話したら娘も
私も！
と（笑）

またすぐにレッスンが始まるのと
Oさんもあまり時間がなかったのとで、
ホントにホントに
短い時間しか会えなかったのだけれど、
会ってお話ができたこと、
何より、こうして連絡をもらえたことが
すごくすごく嬉しかった。

そんなことが1日に一気に起こり、
胸いっぱい。

温かい人と人との繋がりに
鼻の奥がツーンとする
そんなこみ上げる気持ちになりました。

嬉しい！

「お月謝袋にお手紙が入ってます」
レッスンにやって来たCちゃんの第一声がこれでした。

深刻なお話かしら？
とドキドキしながら開いてみると



やだー！
すごーく嬉しい！！

ドキドキ