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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

なぜ、今日も原発が運転されているのか?

2011年04月01日 | フクシマ原発震災
 『武田邦彦(中部大学) ■■■特設スタジオ』
 ▼ なぜ、今日も原発が運転されているのか?


 今日も日本の原発が運転されている. すでに地震で柏崎刈羽、それに福島が破壊したのに。
 地震はいつでも来る. そして柏崎刈羽も、福島も「震度6」で破壊したのだ。福島は津波というけれど、地震に津波はつきものだし、最初の地震で配管系は破壊している.
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 福島付近で被曝した人には申し訳ないが、それでも「西風」だったから日本は九死に一生を得た。もしこれが日本海側だったらとゾッとする。昔の言い方なら「神風」だ。まだ日本人が誠実さをとりもどせば未来はある.
 原発は地震で壊れる。今回の破壊は、設計が悪ければ保安院、施工が悪ければ建設会社や電気会社、運転が悪ければ東電に責任がある。
 おそらく設計だ。それでも保安院院長は謝らない
 「国民にかわって原発の安全を守る」と言ってきたのに、それに失敗しても他人事だ
 今、自治体が全国の原発の安全性を見直すという。でもそれは官房長官(政府)の役割・・・むしろ原子力安全委員会の役割だ。
 自治体は「原発は爆発するものとして、住民の安全を守る」方法を早急に検討しなければならない。
 福島原発付近で避難対象地域になっていた人が次のように言っていた。
 「・・・町の防災放送で「原発から放射線が来るから自動車で逃げろ」と指示があったが、自分は車は持っていないので、家にいた。食糧が尽きたので徒歩できた」
 いったい、この国には住民を守る役所はないのだろうか? 考えられないが、町役場の人は防災無線を流して、自分は自動車で逃げたのではないか?
 原発が爆発すれば放射線が漏れるだけではない. 水道が汚染されるのは当然だ。
 それなのに自治体は「水が使えなくなったらどこに水源を求めるか」も検討していない。住民はペットボトルを求めてウロウロするだけだ.
 何もしていない。

 それなら、日本の原発は運転を続けてもよいのか。
 電力会社は自治体から要求されてからではなく、原発が爆発する心配があるのだから、みずから行動をとってもらいたい。この期に及んで言われたから重い腰を上げるのでは信頼は得られない。
 「もんじゅ」に異常があるという。国は積極的に自らトラブルを発表して、国民側(奇妙な表現だが)に立って欲しい.私たちが政府を「雇用」しているのは、私たちの命を守ってくれるからなのだ。
 また2度と「想定外」とか「地震に津波があるとはしらなかった」等と言って欲しくない。今の日本は、「電力会社やお役所の失敗を、庶民の被曝という形で贖う」という奇妙な国なのだ。
 名古屋は検討を開始する.浜岡、敦賀の発電所が破壊しても名古屋市民を守るため、水道の取水口、市民の避難、全てを準備する計画をスタートする。できれば緊急時の計画ができるまで原発は止めて欲しいものだ
 「防災計画はある」と強弁する人がいる.現状を目の当たりにしてもまだ「防災計画」というのがあると言う人はどういう神経をもっているのだろうか。
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 東京には今、アメリカ人もヨーロッパ人もめっきり少なくなった。ホテルはがらがらで外人専用のホテルは一部、閉鎖になっている。
 外資系の会社は大阪に仕事を移している. 外国人の命が高く、日本人は安いという現状は到底、我慢できない。
 でも、日本人は日本から逃げない.
 日本人だから日本の国土を愛している. 国も自治体も、電力会社もそれが判って欲しい。電力会社が自ら原発を止めて、市民の安全を守って欲しい。あなたも私たちの同胞なのだ。
 (平成23年3月30日 午後4時 執筆)
武田邦彦

 『武田邦彦(中部大学) ■■■特設スタジオ』
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