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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「9・29県民大会決議を実現させる会」による山川出版中学校歴史教科書への抗議声明

2020年03月29日 | こども危機
2020年3月25日
◎ 検定に合格した新版中学歴史教科書に関する声明
「9・29県民大会決議を実現させる会」
世話人 沖縄県高等学校PTA連合会会長宮城光秀
(公財)沖縄県老人クラブ連合会 会長新垣 昇
(社)沖縄県婦人連合会 会長本永靜江
南風原町議 全国青年団協議会元会長照屋ひとし
遺骨収集ボランティア団体ガマフヤー代表具志堅隆松
沖縄戦を語り継ぐ元女子学徒有志 中山きく
沖縄県子ども会育成連絡協議会初代会長 玉寄哲永
当会顧問               高嶋伸欣
報道カメラマン            山城博明
沖縄県高等学校PTA連合会前会長   仲西春雅

 2019年度の教科書検定が終了し、昨3月24日より2021年から全国の中学生が学ぶ新しい教科書の内容が明らかにされました。
 報道によれば、社会科歴史的分野の教科書は現行版を出版している8社から1社が検定申請を断念し、1社が検定不合格となったとのことです。
 残る6社の場合、私たちが注目する沖縄戦の記述については、現行版とほぼ同じであるとのことです。私たちは、「集団自決(強制集団死)」について「軍命」相当の指示の存在を明記することなど、沖縄戦記述のさらなる充実をめざす要望をこれまで繰り返してきました。
 今回は教育課程と学習指導要領の全面改訂に伴う大幅な記述変更が見込まれた機会でもあっただけに、現行版とほぼ同様の記述にとどまったことは残念です。
 加えて今回から歴史的分野教科書に新規参入した1社の場合、沖縄戦の記述が現行版各社のものと比較して極めて簡略であるとのことです。とりわけ沖縄戦を知る上で不可欠と考えられる「集団自決」と住民虐殺について、同書は全く言及してないことは看過できません。
 今年は沖縄戦から75年の節目の年です。
 加えて明日3月26日は米軍が慶良間諸島に上陸し、沖縄の地上戦が始まった時として記憶を新たにする日です。
 加えて、痛ましい「集団自決」がこの日から多発したことを、2007年「9・29県民大会」への取り組みを通じて再確認して今日に至っています。
 そうした取り組みを通じて、現行版6社の歴史教科書に「集団自決」記述がともかく定着するに至っているのです。
 そうした経過にも関わらず、新規参入の歴史教科書が再び2006年度検定当時と同様の沖縄戦記述に執筆者自身によって逆戻りしたのです。
 私たちは「9・29県民大会決議」の趣旨に基づく記述への是正、訂正申請の手続きが迅速にされ、全国の中学生が同書を手にする2021年4月までには適正な記述に改めることを、ここに強く求めます。
 加えて、今後こうした事態が繰り返し生じることを防ぐために、検定基準に「近隣諸国条項」と同等の「沖縄条項」を策定することを文部科学大臣及び教科書検定審議会等に求めます。
以上

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