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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

本性が明確になった民主党政権時の元文科副大臣鈴木寛氏

2015年01月09日 | こども危機
 ◆ <私的解題>鈴木寛・元民主党参議院議員が文科大臣補佐官に就任の意味
 皆さま      高嶋伸欣です 今、沖縄にいます。
 1.今朝(7日)の新聞「東京」「琉球新報」によると、元民主党参議院議員の鈴木寛氏が下村博文・文科大臣の要請で、大臣補佐官に就任することになったそうです。昨年4月の法律改正で設置された役職で、大臣への政策助言役だそうです。
 2.これで民主党の中の「隠れ自民」が一人、自民党に戻ったということになりそうです。鈴木寛氏は、民主党政権で文科副大臣に就任し「高校無償化や35人学級の導入に尽力した」と記事にはあります。そのことを、教職員組合も高く評価しているそうです。
 3.けれども、同氏は第1次安倍内閣による教育基本法の全面改定問題の時に、自民党案よりももっと露骨に政治介入ができる民主党案を作成した人物です。
 教育委員会を廃止して首長が直接教育行政を司ることができるようにするというもので、私は当時「自民党案よりも危険だ」と指摘をしました。幸いにこの案は国会で否決され、陽の目をみることはありませんでした。
 4.けれども、今回の教育委員会制度改変の下地の一部をこの民主党案が作った、と私は思っています。
 5.また、民主党案は否決されたものの、その後も民主党の中での教育行政に関する議論や政策の策定の場では、この民主党案が生きていて、それに反する内容は提起できないし、提案しても教育政策部会長の鈴木氏によって却下された、と聞いています。
 6.沖縄戦の「集団自決」記述歪曲検定問題での要請行動で面会した高井美穂・文科政務官は予定の30分を60分まで延長して、検定制度の問題点・欠陥についてのわれわれの説明を熱心に聞いて「そうなんですか」と受け止めていました。
 特に、検定意見が誤りであると判明しても、その検定意見を検定官や審議会の責任で撤回して記述を復元する手続きが検定関連の規則にないーー検定制度が国会審議なしの文科省のお手盛り規則によって成立しているので、自分たちが間違いをする場面を織り込んでないーーため、被害者である執筆者がわが、「正誤訂正」の手続きによって、文科大臣に記述の復元の許可を願い出るしかなく、そこで加害者の文科大臣が許可して初めて復元が実現することになっているという、封建時代の暴君社会そのままの状況にあることには、驚いていたようでした。
 7.後日、民主党関係者から聞いたところでは、高井政務官はこの件を含め検定制度の総点検が必要ではないかと、民主党内の教育政策の会議で提起したそうです。けれども、即座に鈴木寛氏の「そんなことを話す場ではない」というようなきつい言い方で却下されてしまった、とのことです。
 上記の教育基本法改定民主党案のことがあるので、私は「さもありなん」と受け止めていました。鈴木氏が民主党の教育政策を牛耳っているかぎり、民主党が教科書問題で自民党と本気でわたりあうことは期待できない、という思いでした。
 8.その鈴木氏が、今回、安倍政権の教育政策推進役を引き受けたとこで、本性が明確になったわけです。これで民主党が少しは野党らしくなるのであれば、いいのですが。
 9.その一方で、今朝の新聞記事(共同通信配信)によると、鈴木氏の起用は下村大臣の強い意向によったものとのことです。
 苦学生であったことを強調して奨学金制度の充実を強調する以外では、安倍首相のいいなりで、国会答弁では失言を繰り返し、八重山教科書問題では結局「敗北」するしかなくなったことで、官僚からもすっかり信用されてないことにようやく気付いた下村大臣が、助け舟として浪人中の鈴木氏にすがったという構図が見えます。
 10.下村氏の能力のなさは早くから判明していたはずで、昨年9月の内閣改造では更迭される可能性が指摘されていました。ところが、有力候補で安倍首相の側近中の側近の萩生田光一氏と衛藤せいいち氏が、米国政府の逆鱗に触れてしまい「閣僚などに抜擢しても米国大使館や米国政府への立ち入りは認めない」と厳しく申し渡されてしまい、文科大臣適任者が他にはいないこともあって、下村氏の留任を早々と安倍首相は表明したのだ、という解釈があります。
 萩生田氏たち二人は、安倍首相の靖国神社参拝について米国政府が「失望」としたことに対して、オバマ大統領を侮辱するような発言をし、米国政府の怒りを買った、とのことです。その怒りの強さゆえか、その件で安倍首相は二人をかばう発言を全くしていません。
 ともあれ結果として、文科省の官僚は国会答弁が頼りない大臣を抱え続けることになったというわけで、その視線を感じた下村大臣が鈴木氏に声をかけたとも読めます。
 11.今後は、自民党政権に加わった鈴木氏によって、安倍流「教育再生実行政策」が、これまで以上に強引かつ巧妙になる可能性が大です。
 12.そうした意味でも、この人事は注目されて良いはずです。この件を報道していない他紙がこのまま無視するのかも含めて、関連の情報には要注意だと思います。
 全国紙以外、各地の新聞ではこの共同通信配信記事の扱いはいかがですか。
 『産経』『朝日』『毎日』『読売』『日経』『沖タイ』の7日朝刊に、記事はありませんでした。
  以上かなり露骨な私見で分析してみました。
                 文責は高嶋です。   転載・拡散は自由です

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