パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 二度と飛ばすなオスプレイ

2023年08月12日 | 平和憲法

 ☆ 自衛隊オスプレイ全飛行停止
  オスプレイはいらない! (『立川テント村通信』から)

 自衛隊のオスプレイが七月二二日から全機飛行停止状態になっていることが報道された。今のところ、いつまで飛行停止を続けるかについては何も発表されていない。
 (注:8月11日以降の再開が防衛省から発表された。末尾引用新聞記事参照。)
 木更津駐屯地に現在十四機が暫定配備されているが、将来的には佐賀空港に専用の駐機スペースを設けてそこに移動し、水陸機動団で運用することになっている。しかし開発段階から墜落などの大きな事故を起こし続けているオスプレイに対する反発は強い。

☆ 多摩地域でのオスプレイ反対運動

 このオスプレイが突然立川駐屯地での離着陸訓練を始めることが昨年秋にわかった。一月には国立市で地元市議会議員を多数含む市民運動での集会や国立市申し入れが行われ、立川や日野市の議会でも問題になった。
 立川飛行場周辺自治体連絡会でも事前の計画通知や、市街地での転換モード・ヘリモードを最小限にするよう申し入れを行った。
 防衛省側によれば防災にも使用できる飛行機なので、「広域防災基地」の立川飛行場で訓練を行う必要があるという。
 予定では年明けからの訓練開始予定だったが、様々な反対運動を気にしてか二月開始にずれ込んだ。その二月一日、抗議のシユプレヒコールが駐屯地ゲート近辺で上がる中、訓練は強行され飛行場に着陸。すぐに離陸し飛行場外周をもう一度飛行、木更津に戻っていった。

 その後三月、四月と同様の訓練を月一回行ったが、予定では月数回と述べていた。月一回だけに回数を押し止めているのは反対運動の成果だ。
 訓練前日に通告してくるのも、申し入れがあったためだろう。
 その後五月と六月は飛来訓練なし。五月は通告もなく、六月は二七日に通告があったが、翌日の天候に問題でもあったのか、飛来せず。七月も音沙汰がないと思っていたら、突然の全機飛行停止である。

☆ 事故報告書の内容

 報道によれば休止理由は、昨年六月カリフォルニアで起きたMV22の墜落事故報告書が出たからだ。
 乗員五名が全員死亡する大事故だが、原因は「二重のハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)」であるとしている。

 オスプレイのクラッチ機構の問題はすでに指摘されていて、米軍では昨年部品交換を行っていたという。自衛隊機はそのまま飛ばしていたが、今回の報告書でようやく重大事故を招く可能性があると判断、訓練を停止したのだ。
 琉球新報に載った記事によれば、八百時間以上使用した部品でこの現象が起きる可能性が高くなるという。
 また「二〇一〇年三月から二〇二二年八月の間に、計十五件のHCE事象が発生していた。」とある。
 オスプレイには片方のエンジンが止まっても反対側のエンジンの動力を伝達して回転翼を両方回せる仕組みがあるはずだが、このHCEが起きると反対側にも連鎖して、動力が失われる可能性があるそうだ。安全機構がまともに働かないことがあるわけだ。
 報告書では部品交換で故障発生率を一定軽減できるとしている。他方では根本的な発生原因は「依然として不明」ともしている。交換しても同じ現象は起こりえるのだ。
 機体が重い割に回転翼が小さいため、普通のヘリにあるオートローテーション機構は働かないという指摘もすでにある。こんな欠陥だらけの軍用磯訓練を許してはならない。

☆ 戦争を避ける努力をしよう

 オスプレイ配備を急いだ理由は、琉球弧一帯で中国との戦争を想定して島の軍事拠点化を進めているためだ。すでに奄美大島・宮古島・石垣島では対艦対空ミサイル基地を開所。馬毛島での飛行場建設も始まった。宮古島ではシェルター建設の動きもあるが、五万人近い全島民の収容施設建設は不可能だ。
 ウクライナ戦争でも米国のクラスター弾供給が行われ、使用が始まった。すでに開戦時からロシア製クラズター弾は両国が使用している。これは戦争後も不発弾が大量に戦場跡に残り、地雷同様完全除去は難しい。
 停戦交渉こそがまず求められる。そうでないと際限のない殺し合いと武器供給が続く。「ウクライナの反転攻勢成功なら核を使う」というロシア側のとんでもない発言もある。
 琉球弧でもまず軍事衝突を避けるような外交や民間交流が求められる。欠陥機オスプレイやミサイル基地の配備は一層住民を危険な状況へ陥れるだけだ。

『立川テント村通信』(2023年8月1日)発行 立川自衛隊監視テント村

 

 ☆ 陸自オスプレイ飛行再開へ 木更津駐屯地所属、8月11日以降に (佐賀新聞)

 米海兵隊のMV22オスプレイ墜落事故調査報告書の公表を受け、飛行を見合わせていた陸上自衛隊輸送機オスプレイに関し、防衛省は10日、飛行を再開する方針を固めた。機体や運用状況を確認し、安全基準が保たれていると判断した。11日以降、天候などの状況を見ながら順次訓練する。

 米海兵隊はクラッチの不具合が原因とする事故調査報告書を公表している。森下泰臣陸上幕僚長は、陸自機では部品交換の必要がないとの見解を示していた。
 関係者によると、防衛省は米軍が実施した安全対策が陸自機でもすべて適用されていることを確認、高い安全基準が保たれているとして、飛行訓練の再開を判断した。

 陸自オスプレイは木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備されている。米軍の事故報告を受け、7月22日から飛行を見合わせていた。(山口貴由)

『佐賀新聞』(2023/08/10)
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1088994

 


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