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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

<半藤一利氏賛美に異議あり!(その3)>

2022年01月26日 | ノンジャンル
 ◆ ラジオ放送された半藤氏の言葉を入れ替え放題のNHK新書も賛美なら許容?
   皆さま     高嶋伸欣です


 <半藤氏賛美に異議あり!>は(その2)で一区切りのつもりでしたが、そうも言っていられなくなり(その3)をお届けいたします。
 NHKは半藤氏賛美に殊の外ご執心です。ラジオ第2で1月3日(月)以来5回連続の「声でつづる昭和人物史~半藤一利」編を、毎週月曜午後8時半~9時(再放送は翌週月曜午前10時~10時半)で、過去のラジオインタビューの音声を抜粋した番組を放送中です。
 同番組では、半藤氏の音声とは別に、保阪正康氏の解説が新たに加えられています。
 一方で、添付資料にあるように、NHK出版から半藤一利著『日本人の宿題・歴史探偵、平和を願う』が、上記の特集番組に歩調を合わせて出版されました。
 その広告文と資料6のCとによれば、同書は「NHKラジオでの『語り』をもとに再構成して書籍化」したものとのことです。
 ところが、同書の半藤氏の『語り』ラジオ放送の『語り』を照合してみて、愕然!
  ① 半藤氏の東京下町育ちならではの口調がすっかり消されている。
  ② 一文の中の一連の句、単語等が意味もなく削除されている。
  ③ その削除された句や語が別の文の中に、勝手に組み込まれている。
 など、改変やり放題ではないかという状況であることが分かりました。

  *同書編集部の方が正しく、ラジオの方が録音を改変した可能性は? 技術的にはそうした改変が可能であると、1980年代に教育TVの講座講師をした時に、スタッフに言われました。「まさか」ですが。
 明日24日(月)午前10時から、ラジオ第2のシリーズ3回目の再放送があります。そこでの半藤氏の「語り」の出だし部分が、資料5~6のBの部分に該当します。
 時間のある方は照合してみて下さい。
   *放送時間に都合が合わない方は、今現在でもPCでNHKのHPで「ラジオアーカイブ」から「過去3か月の放送」を検索すると、3回目までの放送を聴くことができます。
 これが、NHK新書編集部の言う、上記の「『語り』をもとに再構成」の実態ということのようですが、「再構成」とはここまでの改変を許容されるものでしょうか?
 仮に許容の範囲内だとしても、これらの改変は半藤氏の没後にされたものと思われますので、同氏の著者校正等を経ているとは思われません。NHK新書編集部と編集協力者たちによる編纂物として、「半藤一利著」ではなく「NHK新書編集部編」としなければ、読者を欺くものではないでしょうか。
 『日本のいちばん長い日』を「大宅壮一編」として読者を欺いたのが半藤一利氏であったと先に指摘しました。この件は半藤氏自身によるものではありませんが、”類は友を呼ぶ”との諺が連想されます。
 
 半藤氏賛美の風潮にはやはり”眉に唾を付けて”接する心つもりが必要そうです。

 そしてこのNHK新書には気になる記述がもう一件あります。
 資料6のDにある保阪正康氏の見解では、戦後の歴史学など「アカデミズムでは、唯物史観が勢力を持っていた」のに対し、「半藤」は「実証主義的な手法による記に活路を見出した」とし、「半藤は」「実証主義派の重鎮だったということだ」とされています。
 「実証主義の重鎮」などと言う前に、読者を欺くような行動での共同歩調あるいは見て見ぬふりを続けて、ベストセラーや視聴率向上に固執している「その系譜の研究者、著述家」および出版・報道関係者の責任を問うことを、保阪氏には求めたいです。
 以上 高嶋の私見です。ご参考までに。

 上記のような「再構成」を、報道・出版界ではどう位置付けているのか。どなたか教えて頂ければ幸いです。
 私が、融通がきかなすぎるのでしょうか。
   *明日24日夜、ラジオ第2のシリーズ4回目の放送についても、NHK新書と照合してみるつもりです。
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