豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

ビジョ と ビチョウ

2012年04月04日 | 今日の美女
 最初にクイズである。
 下の二枚は何だろうか。一見「迷路」のようだが、もう少し親切に言うなら何の絵であろうか。

   

 答えは暫くお預けとして、「今日の美女」の話題は過日にも取り上げた「レダと白鳥」である。あの時はヘレンが主体でほんの付け足しにヘレンの母親レダに触れた程度であったが、実は絵や彫刻として扱われるのは圧倒的にレダの方が多いといってよい。私の貧弱なフォルダを比べても150対33であり、もし彫刻とかイラストや漫画的なものまでふくめたらこの差はもっと大きくなる。しかも多くの画家、それも大画家の名前が出てくるのである。その理由を愚考してみるに、ヘレンは単独の姿かパリスと並べて描くか、パリスがヘレンを略奪する場面とかぐらいだろう。レダの場合は大神ゼウスの化身たる白鳥との絡み合いがほとんどなのだが、しかし美女と鳥の絡まりそのものが尋常な愛の世界ではなく倒錯した耽美的な世界となって芸術家の想像力を刺激するのではないか。さらにフロイト的に白鳥の首が男性器の象徴として描かれ、ヘレンの殺風景な絵よりも官能的な世界を表現している絵もちゃんとある。ずばり男性器に描いた漫画的なものはともかく、ブーシェのような著名な画家の絵にもそういった絵は見られる。
 あまり理屈ばかり先行させて美術に接したり音楽を聴いたりするのは感心できないので、本題に入ろう。
 今日はルネッサンスの三巨匠とレダである。

 下の三枚は Da Vinciとなっていても彼の描いた下絵のもとにした模写ということのようである。二枚目はCesare Sesto、三枚目はFrancesco Melziの作。
  

 Da Vinch の下絵「レダの頭部と若い女性」                                    Raffaelloが模写したレダ  
    

 不自然な姿勢のレダとDa Vinciの下絵 
  

  Andrea Del Sarto               Francesco Melzi                Francesco d'Ubertino Verdi 
   

 ヘレンが卵から産まれたといったが、このとき別に二組の双子の男子もうまれているようだ。レダの足元に卵の殻と赤ん坊が描かれて、二人から五人までといろいろである。 
 長くなったので、Michelangeloとレダ、それに冒頭のクイズにについては次回ということに。


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