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ベルギー王立美術館展。

2006-09-18 23:27:01 | 美術館・博物館・シネマ。
ベルギー王立美術館展

ペルシャ展に引き続き国立西洋美術館ベルギー王立美術館展に行った。
ベルギー王立美術館はベルギー王国が世界に誇る同国最大の美術館だそうです。
ベルギー美術ってさ、あんまり聞かないじゃん?!フランスとかオランダとか、その周辺の国の美術ってかなり有名だけど、ベルギー美術ってのはあまり注目してなかったな…と思い、ちょっと期待して鑑賞に行った!
この展覧会では、ブリューゲル、ルーベンス、ヴァン・ダイク、ヨルーダンスといったフランドルの巨匠だちに始まり、クノップフ、アンソールらの印象派、さらにマグリット、デルヴォーらシュルレアリストなど20世紀の作品まで鑑賞することが出来る♪

で、最注目は、今回、日本で初公開されている《イカロスの墜落》。近年、作者を巡って様々な議論が交わされているとか、奥の深い作品のようです☆たしかに神秘的な作品だった、繊細な風景描写に、あまりにも簡素な人物描写。んー、吸い込まれる作品だったな。

自分が今回、気に入ったのは、《サテュロスと農民》。
農民が熱い粥を冷ますために息を吹きかけてる絵画なんだけど、この農民はさっきまで冷たい手を温めるために自分の手に息を吹きかけてたとか。よって、「熱くても冷たくても吹く」ということわざをあらわしているとか。その意味するところは「人間は信頼できないモノである」だそうです。いや~奥が深い、素晴らしい哲学の下に描かれた作品であるように思う。
飲む王様》に関しては、その裏の情報が面白い!
修復されるまで、右下の赤ちゃんのオシリと、左下の反吐するオジサンは上塗りされて隠されてらしい。これは農民のあまりにも庶民的な生活を隠す為だとか…はぁ、社会的な問題だな♪

あとさー、
鹿のいる静物》なんだけど、ちょっと違和感を感じるの。
それはね、季節の異なる果物が同じキャンパスに描かれてるの!
今ではさ、果物に関しての季節ってものが薄れつつあるけど、昔はさ、やはりその季節じゃないと果物が採れなかったわけでしょ?!なら、同じキャンパス内に季節が異なる果物が同時に描かれるのは可笑しいわけで、そこが作者の上手いところなんだろうな、と思ったわけです!!

最後に、《光の帝国》。
これは注目に値する作品です!共有不可能なものを同時に描くことでその神秘性が際立つ作品だった!たとえば、光と闇、生と死、現実と想像…などなど、その同時存在を描いた素晴らしい作品であった。

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