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古代エジプト展。(そごう広島)

2005-10-17 22:28:29 | 美術館・博物館・シネマ。
  古代エジプト展 ~甦る5000年の神秘~
           会場: そごう広島店

吉村作治先生監修の古代エジプト展に行ってきた。
ドイツの「ヒンデスハイム博物館」所蔵のエジプト・コレクションから110余点を出展。
テーマは『甦る5000年の神秘』。
装飾品や彩色木棺、ミイラ、神像などの逸品を通して、
古代エジプト人たち死生観を追っていく。

思ったこと…、
古代エジプト人は何故にあそこまで生きることに対して貪欲だったんだろう。

近代社会では戦争が技術を進歩させたっていう悲しい現実があるが…、
古代エジプトにおいては生きることこそが技術・文化を進歩させたと言って過言でないと思えた。永遠の命を求めてミイラの作製方法を生み出し、莫大な資金を投資して神仏に関わる物品・建造物を創造し続けている。確かに、人間は誰でも「死」を恐れ避けたいと思うのは当然だが…、ふつうは現実を曖昧にうけとめ直視を避けて生を全うする。が、古代エジプト人たちは「」に対して直面的に立ち向かい、「生死」観との関わりの中で文明を進歩させていった。素晴らしい装飾品建造物を生み出し、学術を発展させていった。

その神秘性にココロを大いに惹かれる。
一見「永遠の命・生命」の獲得なんてバカげてると思ってしまうが、古代エジプト人たちの思いを追っていくと浪漫を感じ、ココロ踊らされる。何故?何故?何の為に?どうして?何を意図してるの?作品に触れれば触れるほど疑問が湧いてくるが、それと同時に古代エジプト文明に魅了されていく。

今回の展覧会では、特に目を引く作品はなかったが、
内容が非常にまとまっており、コースを進むことで古代エジプト人の死生観の道のりを理解できるようになっている。
なかなか満足の展覧会だった。


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