人生とは美しく刺激的なリッチ。

へんてこでも自分らしい生活。
美に感動、優に感謝、心に感性。

「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展。

2009-11-23 14:14:40 | 美術館・博物館・シネマ。
THE OUTLINE 見えていない輪郭展。
上野の美術館がごった返しの何十分待ちになっていたので、ココ六本木の美術館“21_21 DESIGN SIGHT”へ来た。感性を磨くなら“上野”の美術館、刺激を受けるなら“六本木”の美術館、ってのがボクの考え。前々から言ってるけど、21_21 DESIGN SIGHTはホント素晴らしいアートサイトであると思う。


世界が信頼するプロダクトデザイナー、深澤直人。
空気を撮る、広告写真の第一人者、藤井 保。
二人に見えている「デザインの輪郭」とは何か――



プロダクトデザイナー深澤直人は言う、“アウトラインとはものの輪郭のことである。わたしの役割はその輪郭を割り出し、そこにぶれなくはまるものをデザインすることである”と。モノの周りには必ず輪郭が存在する。そして、それはそのモノを取り囲んでいる“空気”の内側の輪郭でもある。つまり、モノの輪郭は空気の内側の輪郭と同じである。この空気(雰囲気)は、そのモノの周りに存在するあらゆるもの、例えば人の経験や記憶、習慣や仕草、時間や状況や音、技術や文化、歴史や流行などの要素で構成されており、人はその空気の輪郭を暗黙のうちに共有しているという。この「輪郭」を割りだし、デザインするのが彼の役割であると述べているのだ。広告写真の第一人者にして、光や空気にとけているものの輪郭をみごとに描く、写真家藤井保。あたり前のようでありながらも私たちに見えていない「デザインの輪郭」が、二人の活動から浮かびあがる。



時に考えてしまう、目の前のベンチ(椅子)は座ってもイイものだろうか?
ベンチの要素を持つカタチをしているが、果たして“座る”ためのモノであろうか?と考えさせられるモノに出会うことがある。しかし、そのようなことは稀で、大抵は瞬時にベンチはベンチと判断できる。その判断基準となる輪郭とは一体何なのか?椅子とテーブルとを分ける輪郭-、言葉で表現するのは難しい。そこに存在するのは無意識での要素判断。応接室に通されて、「お掛けになってお待ち下さい」と言われた時、円テーブルと円椅子があれば間違いなく椅子に座る。だが、そこに円テーブルしかなかったとき、応接室が持つ空気によって-、やはりテーブルはテーブル、椅子は椅子と判断できるか-、モノとは考えれば深いものであると思った。

最新の画像もっと見る