人生とは美しく刺激的なリッチ。

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ジェネラル・ルージュの凱旋。

2009-02-12 13:13:56 | 書籍。
・ジェネラル・ルージュの凱旋(上) 海堂尊(宝島社文庫)
・ジェネラル・ルージュの凱旋(下) 海堂尊(宝島社文庫)



『チーム・バチスタの栄光』で一躍脚光を浴びた海堂尊が贈る“田口・白鳥シリーズ”の続編。冒頭部が『ナイチンゲールの沈黙』に似通っており、“あれ?コレもう読んだことあったっけ?”と思い、自分の本棚を確かめに行ったほど苦笑。今回の舞台は救命病棟。救命救急センター部長である速水晃一の特定企業との癒着疑惑を物語の中心として、その医療現場を取り巻く問題や壁、実体が描かれていく。実際にその現場で働かれている方の評価を無視するならば、臨場感溢れる現場が文面上で踊る。素人であるボクみたいなのが読むと、“なるほどなぁ~”と医療で行われていることが、その世界観が味わえる。よってストーリーにグイグイ引き込まれ、何時しか読破!ということになった。エンターテイメント性として面白いし、素人には“医療”を知るキッカケとしては素晴らしい一冊だったように思う。あとは、実際世界でこの物語と同じ現場で働かれている方々の評価-。あまりに違和感を抱かせ、現場と乖離しているエンターテイメントに特化したモノであるのならば、ボクのこの感動は-、やや空しいものとなってしまうだろうから。しかし、現時点での感想は、大変愉しく読むことができた書籍であった。